「ザ・ピーナッツバター・ファルコン」を観てきました。
ストーリーは、
養護施設で暮らすダウン症のザックは、子どもの頃からの夢だったプロレスラーの養成学校に入るため施設を脱走する。兄を亡くして孤独な日々を送る漁師のタイラーは、他人の獲物を盗んでいたことがバレたことから、ボートでの逃亡を図る。そんなタイラーと偶然に出会ったザック、そしてザックを捜すためにやってきた施設の看護師エレノアも加わり、3人はザックのためにある目的地へと向かう。
というお話です。
この映画、良かったです。ダウン症のザックという青年が、広い世界に出て、自分の力で生きて行きたいと頑張って、それを、たまたま出会ったタイラーと、看護師のエレノアが助けるというお話です。簡単に説明しちゃったけど、こんな簡単な映画じゃなくて、もっと深いのよ。
最初、タイラーの船に不法侵入してたザックを見て、タイラーはとても迷惑そうな顔をするんです。自分は逃げなきゃいけないのに、障がい者の面倒を見ることなんて出来ないと思って、捨てて逃げようとするんですけど、まぁ、ある事情で戻ってきて、彼を連れて行くんです。最初は、自分の為にザックを利用しようと思ったのだと思うけど、段々と一緒にいるうちに、ザックは純粋に世界を見ていて、タイラーは、今まで適当に見ない振りをしたり、考え無いようにしていたことが、ザックと行動することによって、不思議と鮮明に見えてくるんです。ただ、自分の不幸を呪って、人に当たり散らしていたという事に気が付くんです。
ザックは、擦り切れるほどに観ていたプロレスのビデオに出ていたプロレスラーがやっているプロレスの学校に入門するために脱走をしたのですが、一人で外の世界で生きるのは初めてなんです。タイラーが助けてくれて、やっとプロレス学校に向っていく事が出来るようになるんです。このザックさん、本当にダウン症なのですが、演技が上手すぎるというか、それ演技なの?って思うほど、真に迫っていて、凄い人なんですよ。ダウン症だなんて思えないほど、しっかりした演技をしているんです。驚きますよ。
そして途中から看護師のエレノアが混ざってくるんだけど、彼女は最初、ザックは可哀想な障がい者だから、施設に入れて守ってあげなくちゃと思っているんです。でもね、ザック自身は、閉じ込められるのは嫌で、ちゃんと行動も出来るし、考えることも出来るんだから、自分が出来ることは自分でしたいんです。それをタイラーと必死で訴えて、エレノアも理解して、一緒に旅をし始めるんです。
いつも思うんだけど、確かに障害があったら、色々、危険な事もあるけど、でもどんな人だって、危険な事はあるのよね。やってみて、痛い目を見て、やっとそれが怖い事だとかを知るんだから、障がい者であろうがなかろうが、やらせてあげるのが、やっぱり同じ人間として当たり前のような気がするんですよね。危ないからって、閉じ込めていたのでは、籠の中の鳥で終ってしまう。ちゃんと羽ばたかせてあげれば良いと思うんです。たとえ、羽が折れていようが、声が出なかろうが、それなりに彼らは頑張ると思うんです。そこら辺を、やっぱり周りの人たちが考えてあげて、普通の人と同じように付き合っていく事って、大切なんじゃないかなって思いました。
この映画の中では、タイラーが、最初は変な目で見ているんだけど、直ぐに普通の友達と同じように付き合い始めるんです。彼がダウン症だからって、特別視する訳ではなく、荷物も順番こに持って、一緒に旅をするんです。その雰囲気が、とても良かったなぁ。凄く優しい気持ちになれる映画でした。このザックさん、本当に素敵だなって思いました。
私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。優しい気持ちになれて、うん、明日からも頑張ろうっていう気持ちになれました。元気をくれる映画だなって思いました。シャイア・ラブーフ、良い役者になったなぁ。今回、本当に良かったです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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