「ヘヴィ・トリップ 俺たち崖っぷち北欧メタル!」を観てきました。
ストーリーは、
フィンランド北部の田舎の村。退屈な毎日を送る25歳のトゥロは、“終末シンフォニック・トナカイ粉砕・反キリスト・戦争推進メタル”というジャンルを標榜する4人組ヘビーメタルバンドでボーカルを担当している。結成から12年間、ライブをしたこともオリジナル曲を作ったこともないコピーバンドだ。ある日、ノルウェーの巨大メタルフェス主催者がひょんなことからメンバーの家を訪れ、彼らに千載一遇のチャンスが舞い込む。バンド名は「インペイルド・レクタム」に決定し、初ライブに挑む彼らだったが・・・。
というお話です。
バンドは結成から12年間、一度もステージに立つことなく、一曲もオリジナル楽曲を作ったこともなく、単なるコピーバンドだった。ある日、遂に自分たちの曲を作るという強い意志のもと、メンバーの試行錯誤の末にとてつもなくキラーな名曲が誕生した。また同時にトナカイの血を買いに来たノルウェーの巨大メタルフェスの主催者がロットヴォネンの家の牧場を訪れ、バンドに千載一遇のチャンスが舞い降りる。
良くあるような、田舎で頑張っていたバンド青年たちが、村でバカにされながらも努力して、有名になるという、王道サクセスストーリーですが、これが、北欧の田舎町で、それもヘビメタってことで、とんでもない展開になっているんです。もう、お腹を抱えるほど笑えました。あまりにもおバカで、何と言って説明して良いのやら、もう、どうしちゃったの?って感じなんです。
まず、驚くのは、町の道路に、”野良トナカイ”がいること。トナカイが、そんなとこで放し飼いになっているってどういう事?いや、放し飼いじゃないのか。野生なのかな。でも、人里でこんなにもゆったりしているって、サンタさんはトナカイにどんな”しつけ”をしているのかしら。でね、彼らのヘビメタを聞くと、トナカイはストレスで自殺をするらしいんです。まぁ、それはロットヴォネンのお父さんが言っているだけなんだけど。だから、仕方なくトナカイを肉にしなくちゃいけないって言っていて、ロットヴォネンの家は、トナカイの肉屋さんなんです。
主人公は、トゥロというボーカルの子なんだけど、メチャなんだけど、良く見るとイケメンなのよ。でね、介護施設の職員として働いているの。めっちゃイイ子なんだけど、長髪でヘビメタをしているから、村の男性たちに、”ホモ!”ってバカにされていて、酷い差別でしょ。でもね、田舎町だから、そんな差別用語も平気で警察までもが言っているんです。
そんな彼らが、12年目にやっとやる気になって、オリジナル曲を作って、フェスに出たいっていうお話なんだけど12年間、何をやってたんじゃ。もう、普通のバンドだったら、曲作って、フェスに出て、デビューして、売れなくて、また再結成して・・・っていうのを、2回くらい出来る時間だよね。もー、ドン臭すぎるっつーの!その辺りが、笑っちゃうというか、ツボなんだけどね。
ヘビメタって、久しぶりに聞いた気がするけど、その昔、私が学生の頃に、ディスコ(死語)に行くと、ヘビメタナイトっつーのがあって、みんな、首振ってたなぁって思い出しました。横振りじゃなくて、縦振りなのよ。あんなのムチ打ちになっちゃうよね。でも、楽しかったな。
話を戻して、この映画、バカさ加減が、ちょっと”アフロ田中”っぽいのよ。直立したまま海に飛び込んだり、車で走っててトナカイを避けて事故になり死んじゃうとか、なんか普通に生活をしているらしいんだけど、全てが面白いというか、ハズれてたりするんです。こんな映画、北欧でも作るんですね。なんか、北欧っていうと、暗くて寒くて、真面目そうな映画ばっかりっぽいかなと思ってたのに、こんなに笑えるなんて、何なのかしら。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。本当に面白い映画でした。でも、上映館が少ないので、万人にお薦め出来ないのがちょっと寂しいです。まぁ、でも、万人向けじゃないかな。バカな映画を観て、何も考えずに笑える方にお薦めです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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