「2人のローマ教皇」法王様だって人間です。辛いことも楽しい事もあるんです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「2人のローマ教皇」を観ました。

 

ストーリーは、

カトリック教会の方針に不満を抱くベルゴリオ枢機卿は、ベネディクト教皇に辞任を申し入れる。しかし、スキャンダルに直面して信頼を失っていたベネディクト教皇はそれを受け入れず、ベルゴリオをローマに呼び寄せる。考えのまったく異なる2人だったが、世界に10億人以上の信徒を擁するカトリック教会の未来のため、対話によって理解しあっていく。

という内容です。

 

 
ヨハネパウロ2世が崩御し、枢機卿が集まってコンクラーベが始まる。保守派と改革派が分れ、誰を法王に押すのか、色々と話していたが、結局は保守派が勝ち、ベネディクト教皇に決まった。
 
ベネディクト教皇は強い保守派であり、カトリック教会としての方針を貫き、離婚は認めず、同性愛は排除し、既婚者の神父は認めないとしていた。信者からは不満が上がり、信者は減り、問題も増えて行った。そして、聖職者による子供への性的虐待の問題や、教皇の秘書の不正などなど、幾つかの問題が表面化し、ベネディクト教皇は追い詰められていく。
 
 
改革派のベルゴリオ枢機卿は、そんな保守的な方針に不満を持ち、枢機卿としての職を辞任したいとの書面を何度かベネディクト教皇に送っていたのだが、全く返事が無い。仕方なく、直接行って話そうと思ったベルゴリオは、飛行機チケットを取り、用意をしていると、そこへベネディクト教皇から手紙が届き、直ぐにヴァチカンへ来るようにとの指示が書いてあった。
 
ヴァチカンへ行くと、教皇は別荘にいるとの事で、そちらへ移動し、ベネディクト教皇との面会が叶う。そして辞任を申し入れるが、教皇に拒否され、少し話さないかと諭される。そして、二人の永い対話が始まっていく。お互い、全く考えの違う2人の神父は、どう折り合いをつけていくのか。後は、映画を観てくださいね。
 

 

この映画、良かったなぁ~。NETFLIXの映画でして、結局、映画館ではなく、自宅で観ました。ケーブルTVにお願いして、NETFLIXとWOWOWを観れるようにして貰ったので、スマホやパッドじゃなくて、大きなTVで観れるようになりました。これからは、家で映画を観る時代かも知れませんね。映像も凄く綺麗なんです。映画館ほどの迫力は無いけど、画像はTVの方が綺麗かも。4K映像や8K何て言うのも出てきていますからね。

 

という訳で、家で観たのですが、感動しました。この二人の教皇に、こんな事が起きていたなんて、初めて知りました。だって、引退される頃は、身体の状態が悪いから引退されるというような事が言われていたので、この映画で、そうだったんだって事が判りました。

 

 

ベルゴリオさんが法王になるまでの経緯は「ローマ法王になる日まで」という映画で描かれていたので、既に知っていたのですが、このお二人が、こんな風に考え方が違っていて、対立していたという事を知りました。確かに、一時、幼児への性的虐待とか、LGBTへの差別とか、問題が大きくなっていましたよね。ニュースで見ていた覚えがあります。さすがのローマ法王も、あそこまで叩かれたら、そりゃ、辛いですよ。それに、自分の部下である神父が、幼児に性的虐待をしていたなんて知ったら、ショックだと思います。

 

 

カトリック教会では、神父は神に仕える身だから、性的欲望は抑えなければならないし、もちろん結婚などしてはいけないので、幼児にいたずらをするなんて、もっての外です。昔ならギロチンか縛り首ですよ。でも思うのですが、神に仕えていても人間なんだから、欲望を完璧に抑えるなんて無理よね。神父さんだって結婚すれば良いと思うし、奥さんだけと欲望発散するなら、不貞は働いてないんだから良いですよね。聖書にだって、正しい結婚をしているなら何の問題も無いって書いてあるもん。神の言葉を伝える人が子供を作っちゃいけないなんて、おかしいですよ。子供は神様からの贈り物だし、親から子へ言葉を伝えていく事って、とても大切だと思うから、やっぱりカトリックも神父さんの婚姻を認めていく方が良いんじゃないかなぁ。

 

そんな緩い考え方を、ベネディクト法王は許さなかったんですよね。彼の言う事も分からないではないです。最初に作られたカトリックのマニュアル通りにやるのであれば、彼が言っている事は、全て正しいのですから。でも、ベルゴリオ法王は、マニュアルを拡大解釈して、人間としての考え方を取り入れているので、誰もが信仰を持てるし、頼ることが出来るようになるという考え方なんです。やっぱり、現代には、ベルゴリオ法王の考え方の方が、合っていると思いました。

 

 

この二人が、何度も話し合い、対立しながらも、お互いの考えを尊重して、ヴァチカンがどうなって行くべきなのかと真剣に考えているという事がとても良く伝わってくる映画でした。あの美しいヴァチカンが、これからも永遠に続いて行くように、その時代、その時代にあったように変化していく事も、これだけは変えてはいけないという事も、それぞれに、大切にするべきだということを、お二人が考え、ベネディクト法王は引退されて、ベルゴリオ法王に変わったんですねってことが、よく解りました。うーん、凄く感動したし、お二人を演じていたアンソニー・ホプキンスとジョナサン・プライスは、素晴らしかったです。

 

最後の方で、本当のお二人の姿が映像で映って、素敵な笑顔に嬉しくなりました。法王様も、ちゃんと笑われるし、楽しい事もあるのかなって思うと、嬉しくなりました。法王様だって人間なんだもん、好きな事も嫌いな事もあるだろうし、楽しみたいよね。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。これ、本当に良い映画なので、観て欲しいけど、既に映画館での上映は終わっているので、NETFLIXで観て欲しいかな。月々800円で、スマホなどで観れるし、TVで観たいと思ったら、スタンダードプランという1200円が良いです。プレミアムの1800円だと4K対応ですが、スタンダードでも十分に綺麗でした。でね、スタンダードプランだと、2台同時に観れるので、家族で契約するなら、これが良いと思います。話を戻して、映画、ぜひ、観てみてください。

ぜひ、楽しんでくださいね。カメ

 

 

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