「母との約束、250通の手紙」母の愛は永遠であり大きくて、何よりも大切な宝だと思います。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「母との約束、250通の手紙」を観てきました。

 

ストーリーは、

シングルマザーとして息子ロマンを育てるユダヤ系ポーランド人移民のニーナ。息子が将来、軍人として活躍した後、作家として成功すると信じる彼女は、息子の才能を引き出すために躍起になる。ロマンは、そんな母からの過剰な愛と重圧にあえぎながらも、母の夢をかなえようと決意。成長したロマンは自由フランス軍に身を投じ、病で生死の境をさまよった時も、ニーナからの激励の手紙が届き続けた。やがてロマンはパイロットとして活躍し、執筆した小説が出版され作家デビューも果たすことになるが・・・。

というお話です。

 

 
思い込みが激しく負けん気の強いシングルマザーのニーナ。彼女は息子のロマンがフランス軍で勲章を受けて外交官になり、大作家になると信じてその才能を引き出すことに命を懸けていた。まずバイオリンを習わせ、音楽の道を勧めたがロマンには合わず、絵を描きたいというロマンにゴッホなどの画家は貧しいまま死んでいったからダメだと言い、最後に作家として成功することを望み、彼に文章を書かせ始める。
 
母と共にロシア、ポーランド、ニースに移り住んだロマンは、母の溺愛の重圧にあえぎながらも、母の言う通りの教育を受けて、必死で努力する。彼には母しかいなかったのだ。
 
 
ニーナは、ポーランドでロシアからの移民という事で差別を受け反発し、パリで有名なデザイナーの名前を語り、ブティックを開く。店は大賑わいするが、ツケでの支払いを踏み倒され、ユダヤ人は金に汚いと言われ、店は破産してしまう。フランスのニースに移り住み、不動産の雇われ店長などをして、仲介をした物件のホテルの支配人として雇われることになる。
 
その頃には、ロマンも成長し、もうすぐ大学に行くという年齢になっていた。自分が家を空けることになる事を心配し、母親に新しい夫をと思い画家を紹介するが、再婚など眼中になく、息子の事ばかりのニーナ。母を心配しながらも、ロマンは大学の為にニースを離れてパリへ行ってしまう。パリでは小説を書きながら自由な時間を過ごし、空軍へと入隊する。
 
 
母の言う通り、軍で出世して勲章を受けてというルートに進んだのだが、戦争でフランスは負けて、ロマンはイギリスのフランス解放軍に加わる。軍で戦いながらも小説を書き続けるのだが、戦争は激化していき・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

感動作で、とても良い作品でした。私、この”ロマン・ガリ”さんという作家さんを知りませんでした。フランスの三島由紀夫と言われている人だなんて、ぜひ、読まなければと思いましたが、その人の自伝的映画です。あまりにもパワフルな母親で驚いてしまいました。

 

 

いやぁ、こんな母親だったらどうなっちゃうんだろう。だって、ロシアからの移民なのに、フランス軍で勲章を貰って、外交官になって、作家として成功すると、子供の頃から呪いのように教え込んで、全ての教育を受けさせるという、何とも凄い母親なんですよ。まず、普通は移民と言うと、簡単にはフランスの市民になれないでしょ。市民になってからも、何年かは監査措置をとられて、その上、ユダヤ人だったので迫害されていたんですよ。そんな状況から、軍で勲章やら外交官なんて考えられないでしょ。小説家は、どんな国の人でもなれるだろうけど、でも才能が無いと無理ですもんね。

 

 

でも、それをやり遂げてしまう息子っていうのも、恐ろしいなぁと思いました。全て、母親が呪っていた通りに、フランス軍に入り、勲章を貰い、外交官になり、小説家としても成功するという、恐ろしい男性でした。でも、66歳で自殺をしたのかな。最後の手紙に「大いに楽しんだ。ありがとう。」と書かれていたらしいので、満足した一生だったのかなと思いました。

 

母親がパワフルだったので、息子は母親の為に頑張るのよねぇ。もちろん、そんなに簡単に行く訳が無いから、途中で嘘をついたり、誤魔化したりして、母親をガッカリさせないように苦労をするんだけど、それでも、結局、母親に言われた通りになっちゃったわけだから、凄いでしょ。もう、凄いとか言っているより、恐ろしいって感じですよ。

 

 

もし、自分の母親が、このニーナみたいな人だったら、私なんて直ぐに家を出て逃げ出しただろうな。だって、辛いでしょ。何処までも付いてきて、色々な事に口出しするんだから。現代で言う、モンスターペアレンツって奴ですよ。でも、このニーナは、自分が人に自慢したい為じゃなくて、本当に息子を愛しているというのが分かるので、ちょっと”モンペア”とは違うかな。見ていて息子を溺愛しているのが解るんです。だから、文句を言いたくても、つい言えなくなっちゃうのよねぇ。

 

この溺愛されるのも大変かなと思うけど、でも愛して貰えない子供がいる昨今、これほど愛して貰えるのは、本当に幸せなのではないかと思います。母親に愛して貰ったということだけでも、自分の宝物になるでしょ。ウザかったり、面倒だったりはしたかもしれないけど、でも、愛していてくれたんだっていう気持ちは、本当に財産になると思います。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。パワフルな母親にちょっと引くかなと思いますが、それが、後になって、本当の愛だったという事がジーンと伝わってくるので、感動すると思います。やっぱり、人間は、愛して、愛されるのが幸せですよね。それを知らなければ、人間としては欠けているような気がします。ぜひ、母親の愛を感じてきてください。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

母との約束、250通の手紙|映画情報のぴあ映画生活

 

 

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