「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」の試写会に行ってきました。ソニー・ピクチャーズ主催の試写会に当たりまして、一足お先に観れました。
ストーリーは、
南北戦争時代に力強く生きるマーチ家の4姉妹が織りなす物語を、作家志望の次女ジョーを主人公にみずみずしいタッチで描く。しっかり者の長女メグ、活発で信念を曲げない次女ジョー、内気で繊細な三女ベス、人懐っこく頑固な末っ子エイミー。女性が表現者として成功することが難しい時代に、ジョーは作家になる夢を一途に追い続けていた。性別によって決められてしまう人生を乗り越えようと、思いを寄せる幼なじみローリーからのプロポーズにも応じず、自分が信じる道を突き進むジョーだったが・・・。
というお話です。
母が父親の元へ行き、母親の後を継いでベスが貧しい人への施しを引き受けていたが、ある家の子供が猩紅熱にかかっており、それがベスに移ってしまう。帰りにベスはローレンス家へ訪れ、老ローレンスに挨拶をすると、老ローレンスはベスの異変に気が付き、直ぐに医者を呼んでくれる。ベスは猩紅熱にかかっており、免疫の無いエイミーは大おば様の家に避難となり、既に免疫のあったジョーが面倒を見ることに。しかし、ベスの容態は悪くなるばかりで・・・。後は、映画を観てくださいね。
この「若草物語」懐かしいですねぇ。確か、小学校とかの推薦図書だったんじゃないかしら。私も母親に渡されて、最初は絵本を読んだ覚えがあります。この内容ですが、女の子が成長する時に、ぜひ、読むべき内容です。
まず、姉妹でも全く違うということ。姉妹で、いつも姉の真似ばかりしている子がいるでしょ。でも、違うんだから真似する必要なんて無いという事が判ります。そして、家族の中でも憎悪があるという事。もちろん、愛情が大きいのですが、その中でも、少しの憎悪や競争があるんです。そして、この時代の読み物だから、女性は男性の付属品という立場で、結婚が目標のように思われていた時代だけど、ジョーのように、自分のやりたい事を見つけて、必死で努力する女性が素敵なんだという事を教えてくれるんです。子供心に、結婚してお姫様になると思っていたのに、なんか、違うんだなって思った事を覚えています。
ルイザ・M・オルコットが自伝小説として、自分をジョーに重ねて書いた小説が「若草物語」です。ジョーは、勝気で面倒見が良くて優しいのですが、相手の気持ちを分かってない部分があり、猪突猛進型というか、真っ直ぐなんですよね。それに対して、姉のメグは、思慮深くて、周りを見ながら進んで行くという感じ。家族の事に関しては、とっても気が付くのに、自分のことになると、ちょっとダメかな。
三女のベスは、大人しくて人見知りだけど、とても優しくて、人の気持ちが良く解るんです。だから、隣のローレンスさんのところにもご挨拶に行くし、貧しい人の家に施しをしに行くのですが、それが彼女に病気を移す原因になってしまいます。末っ子のエイミーは、勝気でジョーに似ているところがあるけど、末っ子で要領が良いからか、その時代にあった女性として幸せになるんだと言う気持ちが強いようで、大叔母様について淑女としての教育を受けます。
そんな4人の女性の成長を描いた作品なのですが、原作通り、上手く作ってありました。このお話、子供の頃に読んだ感動と、大人になってから読んだ感動は違うんです。なので、大人向けに作られた今回の映画は、とても深くて、この時代の女性が、自分らしく生きるという事が本当に大変だったのだということが、良く描かれていたと思いました。今回の映画は、若草物語と続・若草物語の2作品の内容です。
愛する人を見つけても貧乏だったら生活は苦しいし、お金持ちと結婚しても愛が無ければ幸せではないし、女性が仕事に就くのは難しいし、どんなに財産があっても結婚すれば夫のモノになってしまうし、この時代の女性は大変だったと思います。エイミーのセリフで、自分がお金持ちと結婚するしかないという所があるのですが、エイミーなりに、メグは貧しい家庭教師と恋に落ちるし、ジョーは小説家になる夢をみるばかりだし、ベスは病弱で寝込むことが多いし、というのを見て、自分が家族を何とかしないとと思って、大叔母様の家で教育を受けて、お金持ちを探すんです。これも可哀想だなぁと思いました。
このお話を観ると、いつも思うのですが、もうちょっと父親頑張れよ~って思うのよね。牧師だから貧しくても良いと言うかも知れないけど、家族の事も考えてくれないとねぇ。
今回、キャストが素晴らしくて、ジョーがシアーシャ・ローナン、メグがエマ・ワトソン、エイミーがフローレンス・ピュー、ベスがエリザ・スカンレン。ベス役以外は、有名でしょ。フローレンス・ピューは、話題のミッド・サマーでも主役でしょ。ローリー役でティモシー・シャラメ、母にローラ・ダーン、叔母にメリル・ストリープ、他にも、ルイ・ガレルやクリス・クーパー、ボブ・オデンカーク、ジェームズ・ノートンなどなど、出てくる人、みんな知ってるなぁって感じでした。でもピッタリの役でしたよ。特に、4姉妹は、本当にピッタリでした。やっぱりキャスティングって重要ですよね。ここで間違っちゃうと、次に進まないもん。
本当に良く出来ていた映画でした。実は、私は「若草物語」に特に思い入れがありまして、高校で演劇部に入ったのですが、1年生の時に、この「若草物語」を文化祭でやることになり、エイミー役を貰ったんです。それからは、演劇部の中でずーっとエイミーと呼ばれるようになり、3年間、エイミーと呼ばれながら色々な演劇をやりました。なので、このお話も、このエイミーにも、とっても愛着があるんです。もし、エイミーが現代に生きていたら、あれだけ強い意志を持った子だから、私のように自分で仕事をしていたかも知れないなんて考えたりするんです。
余りにも思い入れが強いので、長くなってしまいました。また、公開されたら観に行こうと思っています。私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。本当に面白いし、美しいです。映画として、よく出来ていると思いました。それから、題名に”若草物語”が入っていて良くないという方がいらっしゃったようですが、文学作品の題名を入れないなんてありえません。「坊ちゃん」を”BOY”とかいう名前にするとか、「吾輩は猫である」を”CAT”とかいう名前にすると一緒ですよ。あり得ません。「若草物語」は「若草物語」です。文学作品の名前にケチをつけるなと言いたい。子供から大人まで、どの年代が読んでも、観ても、それなりに考えさせられて、自分の未来のヒントになる作品だと思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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