「キャッツ」何でこんな風になっちゃったのかなぁ。ミュージカル版のままで良かったのに。

「キャッツ」を観てきました。

ストーリーは、

人間に飼いならされることを拒み、逆境の中でもしたたかに生きる個性豊かな「ジェリクルキャッツ」と呼ばれる猫たち。満月が輝くある夜、年に一度開かれる「ジェリクル舞踏会」に参加するため、街の片隅のゴミ捨て場にジェリクルキャッツたちが集まってくる。その日は、新しい人生を生きることを許される、たった一匹の猫が選ばれる特別な夜であり、猫たちは夜を徹して歌い踊るが･･･。

というお話です。

ある町のゴミ捨て場近くに車が停まる。人間の女が下りてきて、座席に置いてあった汚い布袋をその場に投げ捨てて、車は去ってしまう。汚い布袋に猫たちが集まり、何だろうと小突いていると、その布袋から白い小さな猫が出てきた。どうも捨てられたらしい。

その夜は、満月が青白く輝き、街の片隅のゴミ捨て場にたくさんのジェリクルキャッツたちが、年に一度開かれる"ジェリクル舞踏会"に参加するため集まってくる。

人間に飼い馴らされることを拒否して、逆境に負けずしたたかに生き抜き、自らの人生を謳歌する強靭な思想と無限の個性、行動力を持つ猫、それがジェリクルキャッツ。そして今夜は、長老猫が最も純粋なジェリクルキャッツを選ぶ特別な舞踏会。選ばれた猫は、天上の世界へと上昇し、新しい命として生まれ変わることが出来るんです。

再生を許され、新しいジェリクルの命を得るのは誰か。夜を徹して歌い踊る猫たち。やがて夜明けが近づき、ナイフで切ってしまえそうな静寂に向かって、天上に上り、新しい人生を生きることを許されるただ一匹の猫の名前が、宣言されます。その猫とは‥。後は、映画を観てくださいね。

この映画、皆さんがおっしゃってた通り、怖かった。観ていれば、その内、慣れるかなと思ってたんだけど、最後まで慣れませんでした。なんで、あんな風にCG化したのかしら。そのままの人間の方が、よっぽど猫らしかったと思うけど。

私、日本で劇団四季さんが「CATS」を始めた時、母に連れて行って貰って観たんです。もちろん、人間が衣装を着てやってたけど、十分に猫に思えたし、メモリーを歌いだした時なんて、泣いてましたよ。私が観た時は、ミストフェリーズが市村さんで、グリザベラが久野さんだったと思うなぁ。ラム・タム・タガーが山口さんだったような気がします。

でも、今回の映画は、不気味さばかりで、本当にダメでした。それに、ミュージカルで観た時は、あんなに惹き込まれて、目が離せなかったのに、映画は、怖いし、つまらないし、うとうとしちゃいました。そのおかげで、あの黒くて走る奴を見なくて済んだのですが。

なんかね、猫って、もっと、こうまふまふしていて、ころっとしてて可愛いのが猫ちゃんであって欲しいのに、あんなにエロくて、艶めかしく描かれちゃうと、どんなに猫が好きでも、受け入れられないんです。だって、アビシニアンやエジプシャンは、スラッとしていてシャープだけど、愛らしさがあるでしょ。その愛らしさが感じられないのよね。動物から愛らしさを取ったら、気持ち悪いだけでしょ。トカゲちゃんだって、カエルちゃんだって、ちょっとしっとりしてそうだし、生臭いかもって思うけど、愛らしさがあるからお伽話のキャラクターにもなれるし、ペットにしたくなるんだもの。

この映画の猫たちは、全く飼いたいとは思わないし、街にいて欲しくないです。駆除して欲しいくらいよ。そんな事を感じる作り方は、やっぱり、間違っていると思いませんか？トム・フーパー監督だから、もっと感動的で、動物と言いながらも、ミュージカル版の雰囲気を壊さないように作ってあるのかと思ったけど、キモかったですね。どうしちゃったんだろう。観ていれば慣れるかたもいらっしゃるかもしれませんが、観ていて、ふと、我に返ると、いきなり全身に毛が生えた人間が長いヒゲと尻尾を携えて、目の前でなまめかしく踊ってたら、気持ち悪いよねぇ。

私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなぁ～くらいですかね。だって、気持ち悪いんですもん。ミュージカル版を観ていたので、内容も解ったし、グリザベラがメモリーを歌うと、自然と涙が出そうにはなったけど、やっぱり劇団四季のミュージカル版の方が、何倍も上だと思いました。変なＣＧで装飾を付けた分、役者の演技とか、演出の絶妙さのようなものが失われて、ガッカリだったのだと思います。ここで言っておきます。「ＣＡＴＳ」というミュージカルは、本当に良い作品だし、素晴らしい歌とダンスで構成されているので、ぜひ、観て欲しい作品です。でもね、映画版は、何ともお粗末でしたという事です。出来たら、ぜひ、劇団四季の「ＣＡＴＳ」を観て欲しいかな。でも、気になったら、映画も観てみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

・キャッツ|映画情報のぴあ映画生活

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