「花と雨」を観てきました。
ストーリーは、
幼少期をロンドンで過ごした帰国子女の吉田は、閉塞的で村社会的な日本の空気になじめないまま高校生活を送っていた。いつしか学校から距離を置くようになった彼は、ヒップホップと出合い、ヒップホップを通じて自分を表現する場所や仲間を見つけていくが、ラップバトルでの敗北や仲間の裏切りになど、厳しい現実に再び自分を見失っていく。情熱を失った吉田は単なるドラッグディーラーに成り果て、逮捕され、さらなる悲劇に打ちのめされるが・・・。
というお話です。
最近、ヒップホップで復活再生するという映画が多くて、どーも、どれを観ても同じような内容なので、イマイチ、感動が無いんです。「WALKING MAN」という野村さん主演の邦画があって、次に、インド映画の「ガリーボーイ」があって、どちらも貧困層からラップで成功するというもので、最初の「WALKING MAN」は感動したのですが、その後は、ちょっとなぁ。
今回は帰国子女で日本に馴染めないということで、またも虐めにあったりと、内容が同じようなんです。私の印象だと、確かに帰国子女の人って、自分から周りに馴染もうという努力をしないですよね。自分だけは英語が出来るとか、教育が日本よりも高かったと思っているのか、結構、鼻に付くという印象があります。この映画でも、主人公の家族がイギリスから帰ってくるのですが、全く日本に馴染もうとしないんです。何でなんでしょうね。自分も日本人なのに、日本人を低く見るというのが納得出来ません。私は日本人で本当に良かったと思っているし、外国の方に劣等感は一切ありません。ある程度の英語は聞けますが、話せないところは日本語で説明しますよ。身振り手振りでね。同じ人間だし、何も変わらないでしょ。
主人公の吉田は、学校で虐めにあい、キレて喧嘩をして、退学になってしまいます。そんな吉田を救うのが、ラップなんです。最初の頃は調子良くて、メジャーデビューが出来るかと思っているのですが、自分の曲に酔うばかりで、新しい物を取り入れたり、勉強をしたりをしないので、段々と周りから取り残されていってしまいます。そして、周りの人たちが離れて行き、一人になった吉田は、ドラッグの売人として生きるだけの人間に落ちてしまいます。
ここら辺も、ラップをしている人間は、ほとんどドラッグと関係しているような感じが見えてしまい、イヤでした。良い音楽をするのに、ドラッグなんて必要ないと思います。ドラッグに頼るのは、才能が無い自分を認めないためだと思います。もし、才能が無いなら、努力をすべきでしょ。ドラッグなんてしている場合じゃないんですよ。能無しですね。
そして、落ちて落ちて、そこから這い上がるという事なんです。でもね、この映画、凄く説明が少ないんです。吉田が高校を中退したと言うのも、何年後かに同級生と会って中退したことが分かるし、ドラッグの売人も、イマイチ、はっきり分かるように説明が無く、突然に仲間と一緒に危ない物を運んだり、大麻草を部屋で栽培していたり、ドラッグの組織の下っ端だという事も、後から分かるんです。その説明の足りなさがカッコいいと思ってやっているのかもしれませんが、粗すぎる気がしました。
あと、画面もアップが多すぎるのと、映像がカッコつけて雰囲気で流している部分が多く、鼻に付いてしまいました。帰国子女が鼻に付くという内容と、映像がカッコつけて鼻に付くというのがダブルで来て、うーん、イマイチでした。これ、映画の玄人の人には素晴らしいとか言われるのかしら。普通に映画を観に行って、この内容だと、はっきり言って辛いです。せめて、ラップ場面がカッコ良くて、のれるというなら良いのですが、1曲全部流してくれる部分は無く、一部の部分のみのバトルとか、ラップと言いながらも寂しいんです。
ごめんなさい、あまり良い感想が書けませんでした。だって、途中でばんばん話が飛ぶし、お姉さんの描写も粗いので、感情移入が出来ないんです。何であんなに悩んでいたのかも、全く伝わらないんですよ。帰国子女で日本に馴染みたくなくて、日本人が好きじゃなくて、海外に行きたいのに試験に受からないと言う風にしか取れないんです。日本人なのに、日本人をバカにしているように見えて、イヤな気持ちになりました。
私は、この映画、あまりお薦めしたくないけど、人によっては、凄く感動する作品かもしれません。私には合わなかったのですが、合う方もいらっしゃるかなと思います。気になったら、ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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