「mellow」を観てきました。
ストーリーは、
独身・彼女なしで「恋人は花」と言うほどに花が好きな夏目誠一が営む、おしゃれな花屋と、女性店主の木帆が切り盛りしているが、父親から代替わりして今では廃業寸前のラーメン屋。対照的な2つの店を舞台に、さまざまな人たちの不器用な片思いを描く。
というお話です。
何となく、じんわり暖かくなるような映画でした。私は、良かったと思います。ちょっと解り難いとは思いましたけど。田中さん演じる花屋の夏目さん、ちょっと鈍そうな男性なんですよ。結構、モテていて、周りの女性たちが好意を持っているのですが、本人は全く気が付いていないというところが、何とも似合っていて、笑ってしまいました。
夏目は一人で花屋を営んでいるのですが、この花屋さんの色合いが、そこら辺の花屋さんと違って、ちょっとトーンを落としたペール系の色合いで、ビビットなピンクとかブルーとかが少ないんです。なので、ちょっと沈んだ感じの雰囲気なのですが、それが、また上品な感じで、素敵なんです。この美術にした方、センス良いなぁと思いました。
そして、この夏目が、何人かの女性との交流によって、ちょっと変わっていくのかなという感じなんです。もちろん女性の方も、この夏目の素直で純粋そうな態度によって、色々、変わっていくんですけどね。でも、ちょっと変わっていて、面白かったなぁ。
あらすじにある、青木家のご夫婦がとても変わっていて、観ている時は、何言っちゃってんだろうと思い、変なの~?!と思いましたが、観終わって、内容を思い返したら、何か、凄く可笑しくなってきちゃって、笑ってしまいました。不思議な夫婦でした。ネタバレは出来ないのですが、最近の人たちの特性のようなものが描かれていて、考えさせられました。
最近のSNSなどを観ていると、表面的には正しくて優し気な事を言っているように見えて、良く考えてみると、自分の事しか考えていないんですよね。私はこんなに優しくて人を傷つけない為に動いているの、というように見せているのに、それを聞かされる方は、いやいやいや、それは、あなたが気持ちイイだけで、周りは迷惑に思っているんですけどって事、多いですよね。それが、この青木家のエピソードには描かれていて、笑えるんだけど、考えさせられました。上手いなぁと思いました。
近所のラーメン屋さんとの交流なのですが、お互いに一歩引いた感じで、どちらも好意を持っているだろうとは思うのですが、それを表に出そうというタイプの人たちじゃないんですよね。でも、周りの人々からの助言などで、何事も、言葉にしなければ伝わらないんだよって事を自覚し始めて、いつも抑えて引いているだけじゃ、前に進めないことが判ってくるんです。そんな思いの変化が、良く描かれていて、良かったと思いました。
この夏目の傍にいる姪っ子の”さほ”ですが、この子が上手いんです。表情にあまり出さないのですが、ズバッと夏目に言う言葉が大人顔負けで、うんうん、あんたの言う通りだよって言いたくなっちゃうの。さほが良く見ているおかげで、夏目も、色々な事を見落とさなくてすんでいたんじゃないかな。姪っ子に弟子入りしなさいって言いたくなっちゃった。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。派手な映画ではありませんが、心にじんわり来るような映画で、私は好きでした。私、あんまり田中圭さんがタイプではないのですが、彼の素朴な感じは、この夏目に合っていたと思います。周りの女性陣も良かったなぁ。ちょっと解り難いかもしれませんが、観た後に、頭の中で思い出して考えてみてください。素敵な映画だったなって思えると思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
P.S : チラシのデザインが良くないと思いました。これ、どんな内容なのか全く伝わらないので、もう少し考えて欲しかった。残念です。
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