「ゴーストランドの惨劇」普通のホラーサスペンス映画かなと思っているとゾゾ~っとしますよ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ゴーストランドの惨劇」を観てきました。

 

ストーリーは、

人里離れた叔母の家を相続し、そこへ移り住むことになったシングルマザーのポリーンと双子の娘。現代的な姉ヴェラとラブクラフトを崇拝する内向的な妹ベスは、正反対の性格。新居へ越してきた日の夜、2人の暴漢が家に押し入ってくる。母は娘たちを守るため必死に反撃し、姉妹の目の前で暴漢たちをメッタ刺しし撃退。事件から16年後、ベスは小説家として成功したが、ヴェラは精神を病んで現在もあの家で母と暮らしていた。実家に帰って来たベスに、地下室に閉じこもるヴェラは衝撃の言葉をつぶやく。

というお話です。
 
 
人里離れた叔母の家を相続し、そこに移り住むことになったシングルマザーのポリーンと双子の娘。姉のヴェラは、奔放で現代的。一方妹のベスは、ラヴクラフトを崇拝する内向的な少女。ベスは小説を書くことが趣味で、叔母の家に向かう車の中でも、自分が書いた小説を母親に読んで聞かせていた。そんなベスをポリーンはとても可愛がり、天才だから小説家になるわと話していた。
 
そんな家族の車を後ろから煽るキャンディーカーがいる。やり過ごそうと横へよけると、不気味な影が手を振っている。手を振り返すポリーンとベスだが、ヴェラだけは中指を立てて母親に怒られる。そしてキャンディーカーは何事も無かったかのように言ってしまう。
 
 
新居に到着し、荷物を運びこんでいたポリーンとヴェラとベスだったが、ある程度、2階に運んだところで、下の階で変な物音がすることに気が付く。何だろうと下りていくと2人の暴漢が家に押し入ってくる。母親は娘たちを守ろうと必死に反撃するが、ヴェラは身体の大きい男に捕まり、ベラは怖くて固まってしまう。母親は落ちていたガラスなどで相手を攻撃し、撃退することに成功する。
 
あの惨劇から16年後、ベスは小説家として成功し、惨劇をベースにした「ゴーストランドの惨劇」という作品がベストセラーになる。お祝いのパーティーが開かれている時、姉のヴェラから電話が入り、助けて欲しいという言葉を残して切れてしまう。心配になり実家に電話をするが、実家にいるはずの母親は電話に出ない。心配になったベスは、夫と子供を残して実家を見に帰ってくる。実家には、母親と、あの事件以来、精神を病んでしまい、家から出ようとしないヴェラが住んでいた。そして実家に着くと・・・。後は、映画を観てくださいね。
 
 
このホラー映画、怖かった・・・。幽霊とか、ゾンビというホラーとは違うんです。じわじわと足元から忍び寄るような恐怖というのかしら、何かおかしいと感じているのに、何処まで行っても、何がおかしいのか、良く解らないんです。話の辻褄は合っているし、ヴェラは確かに精神的に病んでしまったけど、病院に入れればきっと良くなるだろうという事で、ベスは、小説家として成功したのだから、お金も問題無いよね~なんて思っていると、大間違い。少しづつ、周りが崩れていくのが分かるんです。いやぁ、本当に怖かった。
 
 
もちろん、この映画は、ネタバレをしてしまうと面白く無くなっちゃうのでしませんが、この仕掛けは上手いなぁと思いました。最初に、ラヴクラフトが好きな少女ということだったので、もっとラヴクラフト方面に向かうホラー映画かと思っていたのですが、全くそうではなく、もっと人間の持つ不思議な部分のようなモノを抉って描いているように感じました。うーん、私は、ラヴクラフトの小説が好きなので、インスマウスとか色々出てきて、何か生臭いよねぇとかっていう話を期待していたんだけどなぁ。クトゥルー神話を理解して、解りやすく映画にしてくれる人って、いないのかしら。ラヴクラフトという名前を出したにも関わらず、全く違う方向へ行ってしまったので、とても残念でした。
 
 
ま、それは許すとして、ベスという少女が、ベストセラー作家に成長して出てくるのですが、実家に帰ると、母親は全く年を取っていないんです。それなのに、ヴェラは年を取っていて、いやに老けて見えるんです。なんでヴェラだけそんなに老けて見えるのかな?と不思議に思うのですが、精神的に病んでいて、自分で自分を傷つけているから、こんな風になってしまっているのかしらと思いました。その辺りにも、トリックが隠されているので、感じて欲しいと思います。
 
 
ヴェラとベスは全く性格が違って、ヴェラは現代的な少女で、友達も多く彼氏も居たのに、それを振り切って、家族と共に田舎町に越してきたんです。でも、ベスは、友人も彼氏もいなかったのかなと思います。引き籠りっぽくて、周りとは一線を画すような子だったのに、今はベストセラー作家で、パーティーなどでも社交的に振る舞う事が出来ているんです。何故、ベスは社交的になることが出来たのか、それも、大きな謎ですよね。でも、じわじわと、その理由も分かってきます。
 
ネタバレしないと、凄く感想が書き難い作品なのですが、でも、何となく、そのおもしろさを感じ取ってください。スプラッター系とかではないのですが、激しい暴力はあるので、それに耐えられる人に良いかなぁ。私は、痛い場面がちょっと辛かったので、見ていて辛かったです。でも、展開が今までにない面白さだったので、良かったです。
 
 
私は、超!超!お薦めしたいと思います。恐いけど観たいという感じを、良く表現した作品だと思いました。それに、幽霊や化物で興味を引くのではなく、展開で楽しませるという手法が素晴らしいと思いました。横浜では、やっと公開して直ぐに終ってしまったのですが、もし、観れるようでしたら、観てみてください。
ぜひ、楽しんでくださいね。カメ
 
 

ゴーストランドの惨劇|映画情報のぴあ映画生活

 

 

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