舞台「神の子」を観てきました。
ストーリーは、
池田、五十嵐、土井。
路上で警備員として働く3人は、職場はもちろん、行きつけのスナック、趣味のパチンコまで常に一緒にいる。
3人そろって独身で貧乏。
目的も展望もない生活にウンザリしつつも、抜け出すほどのヤル気はなく、漠然とした不安の中で、ただ日々をやり過ごしていた。
ある日、池田に若くきれいな田畑と斎藤という2人の女性が声をかけてくる。彼女らの誘いを受け、池田は街頭でのゴミ拾いボランティアに参加することに。
呆れるほど単調な日常の中に小さな変化が兆す。
田畑との出会いにほのかな夢を見る池田。
それは男たちにとって幸か不幸か・・・。
というお話です。
赤堀さんの作品です。私、赤堀さんの作品、とっても好きなので、出来るだけチケットが手に入るなら、観ることにしていますが、今回も、大人しい作品に見えて、結構、心にグッときました。
ぼんやりと生きているオッサンたちが、女の子目当てに、ちょっとイベントに参加してみるって事なのですが、そのイベントを主催しているのが、新興宗教系というかキリスト教系というか、宗教らしきものなんです。でね、悪いことしちゃダメ的な感じなんですが、人間なんて、生きているだけで罪を犯しているでしょ。原罪ってものもあるし、生きていれば、色々なものを殺していたりするのに、そんな事はお構いなしに、表面的な正義を押し付けてくるんです。
いやぁ、私もありますよ。突然に、同級生だったらしい人から電話が来て、ちょっと講習会に参加してみないとか誘われたり、小さなイベント的なパーティーがあるから参加してみないとか、あったなぁ。行ってみると、宗教の勧誘なんですよねぇ。まぁ、直ぐにお断りして、帰ってくるんだけどね。
親が宗教に入っていて、子供の頃から、そういう所で教育を受けていた人とかって、他に、心の拠り所も無いだろうし、逃げ場も無いだろうから、可哀想だなと思います。それに、神様に頼ることでしか、自分は生きて行けないと思いこまされているんでしょうね。うーん、辛い人生だなぁ。
何かに挫折したりした時に、拠り所として宗教に入ってしまう人もいるだろうと思います。宗教が悪いという訳ではなく、それに依存してしまうのが危険だと思うんですよね。だって、宗教って信仰だから、自分の心の持ちようでしょ。良い事があったら神様に祈ったおかげだと思うだろうし、悪いことがあったら自分のお祈り不足だと思うだろうし、でも、それって、自分の思い次第なのよね。良い事は自分の実力だと思って、悪いことがあったら神様が意地悪したんだと思うかもしれない。それって、人それぞれでしょ。何事も、神様がやってくれるんじゃなくて、自分がやっているのよ。だから、宗教を信じるのは良い事だけど、全てを宗教に依存するのはダメだと思います。
そんな事を描いていたように思うんだけど、違ったのかしら。私は、この舞台を観て、そう思っちゃいました。年末に観に行ったのですが、もう、年明け1か月も経ってしまいました。
出演者がとても豪華な舞台でした。長澤さん、大森さん、田中さん、でんでんさん、江口さん、石橋さん、永岡さん、川畑さん、飯田さん、そして、出演、演出、作の赤堀さんと、豪華でした。
舞台の感想って、直ぐに書きたいんだけど、実物を目の前で観ているから、思いが強く残っちゃって、考えがまとまらないんです。時間をかけて、頭の中で整理しないと、その感動と衝撃が収まらないんですよね。思いが強いんです。
私は、この舞台「神の子」、超!超!お薦めしたいと思います。もう、終わっちゃっているけど、舞台の配信も最近はしてくれているようだし、BSチャンネルで放送したり、DVDも出ると思うので、もしお時間があったら、観てみてください。
ぜひ、楽しんでくださいね。