「再会の夏」戦争で心に傷を負った男性を、真っ直ぐに見つめ続ける犬が彼を助けることになる。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「再会の夏」を観てきました。

 

ストーリーは、

1919年、終戦後の平和が訪れたばかりのフランスの片田舎。戦争の英雄であるはずのジャック・モルラックが、人気のない留置所で頑なに黙秘を続けている。彼を軍法会議にかけるか否かを決めるためパリからやって来た軍判事ランティエ少佐は、留置所の外で吠え続ける1匹の犬に関心を寄せる。さらにモルラックについて調べるうち、農婦にしてはあまりにも学識豊かな恋人ヴァランティーヌの存在が浮かび上がる。

というお話です。

 

 

1919年、第一次世界大戦の終戦後、やっと平和になってきたフランスの田舎町。戦争で功績をあげ勲章まで貰ったジャック・モルラックが、今、町の留置所に入れられている。彼は軍の審判を待っているのだった。

 

彼を軍法会議にかけるか否かを決めるために、パリからやって来た軍判事ランティエ少佐は、留置所の外で吠え続ける一匹の犬に関心を寄せる。その犬はモルラックが収監されてから、ずっとそこに居座り、彼を待っているのだった。ランティエは犬の事をモルラックに尋ねると、戦争に犬を連れて行き、戦地で一緒に戦っていた犬だと話す。

 

 

モルラックは、何故、軍に刃向かうような態度を取ったのか、ランティエがどんなに聞いても話しをしないので、その町の人々にモルラックについての話を聞きまわると、彼には恋人がいたらしい。その恋人のヴァランティーヌは、今、息子と二人で郊外に暮らしている。その息子はモルラックの子供なのかと聞くと、そうらしいと答えが帰ってくる。

 

ランティエはヴァランティーヌを訪ね、モルラックについて尋ねるが、彼女も口が重く、詳しい話は聞けなかった。しかし戦争前は一緒に暮らし、結婚しているも同然の生活をしていたようだ。そして、その時に妊娠し、モルラックが戦地に行ってから生まれたのだった。二人の間に何があったのか、彼女は話してくれない。ランティエは、モルラックに付き合い、戦争中の話を細かく聞いて行く。すると戦地で何があったのかを、ぼそぼそと話しだす。そして驚くべき事が戦地で起こり、彼と犬が何を体験したのかが明かされていく。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、派手な映画ではありませんが、とても良かったです。モルラックという元兵士は、幸せな生活をしていたのに徴兵され、その時に恋人が飼っていた犬も一緒に連れて行くんです。そして犬も一緒に戦っているのですが、ある出来事が起こり、彼は英雄として勲章を貰うことになります。でもね、実は違うんです。彼自身は、自分は英雄と呼ばれるような働きはしていないと判っていて、罪悪感を心に溜めこんでいるんです。なので、恋人の所に直ぐに帰る気持ちになれなかったのだと思います。そして、こっそり恋人の元に戻って覗いていると・・・となるんです。

 

 

ランティエ少佐は、何も話さないモルラックを観察していて、どーも、軍に刃向かう人物ではないと確信し、町の人々に話しを聞いて、本当のモルラックを知って行きます。このランティエにも辛い過去があり、二度と不条理に兵士を殺すようなことはしたくないと思っているんです。なので、とことんモルラックの真実を突き止めなければと思うんです。

 

映画の中に出てくる人々は、みんな良い人たちで、戦争が終わったんだから、もう辛いことは嫌だと思っているんです。なので、平和な世の中なのに、軍に死刑にされるなんてことをしたくないんです。そんな人間たちの事を分かっているのか、犬はいつまでもモルラックのそばにいて、間違っているという事を吠え続けているんです。犬の気持ちをわかったのか、ランティエも犬を気にかけて、モルラックを助けようと動き回ります。それが、とっても良かったなぁ。

 

 

そうそう、恋人のヴァランティーヌという女性にも、深い過去があるんです。戦争でユダヤ人が良く思われていない時代に、彼女の父親はドイツ系ユダヤ人だったらしく、彼女はとても博学なんです。そんな彼女と知り合ったモルラックは、田舎生まれで学も無いので、彼女に本を渡されると必死で本を読み、勉強して行くんです。二人の関係を観ていると、本当にモルラックという男性が素直で純粋な事が解るのですが、それが何故、軍に刃向かったのか、不思議になってきます。

 

そして、最後に謎は明かされるのですが、ランティエ少佐がどういう判断を下すのかは、映画を観て確認してください。感動が待っています。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。大人しい映画ですが、戦争によって平和だった生活が壊れ、気持ちは変わっていないのに、どうしようもなく元に戻れなくなってしまった人々の姿が良く描かれていると思いました。そして素直になれない人間に代わり、犬は最初から最後まで、真っ直ぐな思いを貫いていて、その犬の姿が、人間に間違いを正させるという所が良かったです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

再会の夏|映画情報のぴあ映画生活

 

 

 

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