「マリッジ・ストーリー」よく、リアルに離婚夫婦の心情を描いたと思います。素晴らしい作品です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「マリッジ・ストーリー」を観てきました。

 

ストーリーは、

結婚生活がうまくいかなくなり、円満な協議離婚を望んでいた2人だったが、それまで溜め込んでいた積年の怒りがあらわになり、弁護士をたてて争うことになってしまう。

というお話です。

 

 
離婚調停人の前で夫婦がソファに座っている。お互いの長所を連ねて、公表し合うというプログラムなのだが、ニコールは、紙に書いた彼の長所を読み上げることを拒否する。お互いに公表し合うと約束したでしょという調停人の言葉に、ニコールはどうしても出来ないと言い、汚い言葉を吐いて出て行ってしまう。
 
チャーリーは、劇団の代表であり、ニコールはその劇団の看板女優。しかし、夫婦関係は冷めきっており、ニコールはカリフォルニアへ、チャーリーは、今のままニューヨークのブロードウェイで劇団公演を続けていくという、別々の道を歩むことは決まっていました。
 
調停人のところから帰った二人は息子のシッターを帰し、今後どうしようかと話します。双方とも穏便に済ませたいと思っているのですが、どうしても上手く行きません。
 
 
ニコールは、息子を連れてロスの実家に帰って暮らしていました。訪ねてきたチャーリーに、母も姉も仲良しです。ニコールは、今はロスでTV番組に出演していますが、現状はそれほど良くありません。職場で離婚に詳しいノラという弁護士を紹介され、相談をしてみると良く話を聞いてくれて、今までの夫への不満をぶちまけます。そして、弁護士を頼んで離婚することに踏み切ります。
 
何も知らないチャリーは、ニコールからの封筒を受け取り、中の離婚書類に驚きます。お互いに弁護士は入れないと思っていたのにと言い、仕方なく、自分も弁護士を探し始めます。
 
書類を受け取ってから1か月も放置していたチャーリーに、弁護士から電話が入り、回答をしないなら欠席裁判で全てをニコールに有利に決めると言われてしまいます。仕方なくバート・スピッツという弁護士を見つけ、離婚協議の場に立てるようになるのですが、弁護士に裁判になるのは避けられない状況だと言われてしまいます。そして裁判に向い・・・。後は、映画を観てくださいね。
 

 

この映画、素晴らしかったです。特に、離婚をしたことがある人間にとっては、本当に生々しかった。私も1度、離婚をしているのですが、家庭裁判所に申立てて、調停人に会う所までは行きました。その時に、知り合いの弁護士や調停人を仕事にしている方に、裁判になる前にどういうものかを聞きに行ったのですが、悪口の言い合いになるだけで、決してプラスにならないから裁判は決してやってはダメだと言われて、裁判所の申立てを取り下げ、話合って、契約書を交わして離婚したのですが、本当に、この映画のようになるんですよ。最初は、そのつもりが無くても、必ず、こうなるんです。

 

いやぁ、あまりにもリアルで、心が痛くなりました。本当にドラマのようですが、これがリアルです。本人たちは、お互いに傷つかないように別れたいと思っているのですが、弁護士などは仕事なので、相手の権利より、より多くの権利を取ろうとするので、どうしても相手をこき下ろすしか無いんです。普段は、大したことじゃないと思っていることを、さも悪い事をしているかのように言って、相手が悪い事をしていたから離婚に至ったのだと周りに印象付けるんです。マジで気分が悪くなるほど酷いです。なので、本人たちも、相手を悪く思っていなかったのに、酷い事を言われて、お互いにどんどんと印象が悪くなっていき、本当に決別してしまうんです。

 

 

チャーリーとニコールには一人息子がいるのですが、二人はお互いに別れても、息子の権利は半分だと思っていたのですが、裁判をやってしまい、権利が何%と争い始めると、弁護士は出来るだけ相手よりも多い%を取ることが勝利だと考え、本人たちの気持ちは関係なく、交渉を進めるんです。この裁判での勝ち負けにこだわる弁護士たちって、どうなんだろうと思いました。本人たちは勝ち負けなんて関係ないんです。自分たちが、気持ちよく、問題無く離婚が出来れば、勝ち負けなんてどうでも良いのに、弁護士の成績の為だけに利用されているんです。酷いでしょ。

 

穏やかだったチャーリーも、どんどん苛立ちが募り、色々な事が上手くいかなくなっていきます。それでも、仕事は続けなければならず、自分は、ニューヨークに住んでいるのに、今、ニコールと息子がいるロスに通わなければならない。大変そうでした。相手の為に良かれと思ってやったことが、全て裏目に出てしまうんです。本当に可哀想でした。こういう離婚になると、やっぱり女性の方が上手ですね。恐いと思いました。

 

 

でも1点、チャーリーが一度、劇団員と浮気をしたらしいんです。その劇団員は今も劇団に在籍し、ニコールはそれを酷いと訴えるのですが、それは、確かに酷いよなと思いました。やっぱり浮気はダメですよ。もし、するなら、決して判らないようにするべきでしょ。スマホなどの履歴は全て消さないとね。それはチャーリーが悪いと思いました。バレるような浮気はしないことです。

 

まだまだ書き足りないほど、この映画、本当に凄いと思いました。やっぱり「Netflix」って、今は力があるんですね。どんどん、良質の映画を配信しているので、月800円は、凄く安いと思います。だって、1本の映画を映画館で観ても、どんなに安く観ても1,000円でしょ。それが、月に何本も新しく配信されて800円って、凄い事だと思います。私も、今月は忙しいので、新年から契約して、ゆっくり観ようかと思っています。

 

 

先日、「J:COM」で、男はつらいよ!の試写会を観たと書いたと思いますが、自宅で観た映画を、大画面で観たいと思ったら映画館に行くという考え方が定着し始めたのかもしれません。映画って予告はあるけど、内容は映画を観るまで分からないでしょ。舞台もそうだけど、お金を払って、自分が望むものじゃないと、凄くガッカリして、映画熱が冷めるんですよね。その点、小さい画面で観て、良い作品だったら大画面で観たいと思う人が増えたんじゃないかな。だから、リピーターという現象が最近は多いのだと思います。何度も大画面で観たくなる。もっと、試写会も配信でやるようにして、試写で観て良い作品なら映画館で観る人が増えるんじゃないの?ネットでの感想も増えるだろうし、良いと思いますよ。私は、先日観た「男はつらいよ!おかえり寅さん」は、劇場で観てみたいと思っています。

 

 

話を戻して、この作品、本当に良い作品でした。私は、超!超!超!お薦めしたいと思います。これは、誰が観ても考えさせられるし、結婚と離婚って、何なんだろうと考える良いきっかけになるような気がしました。私は、この映画を観て、1度目の結婚と離婚、2度目の結婚をちょっと考えてしまいました。夫婦って、ちょうど良い距離感が必要なのかなと思います。そして、お互いに干渉しすぎず、離れないことが良いのかもしれません。既に、Netflixでは配信されていると思います。映画館でもやっているので、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

マリッジ・ストーリー|映画情報のぴあ映画生活

 

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