「テッド・バンディ」極めて邪悪、衝撃的に凶悪で卑劣、という言葉そのまんまの人物でした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「テッド・バンディ」の試写会に行ってきました。Fan's Voice (@fansvoicejp) さんの独占試写会で、当たりまして行ってきました。

 

ストーリーは、

1969年、ワシントン州シアトル。とあるバーで出会い恋に落ちたテッド・バンディとシングルマザーのリズは、リズの幼い娘モリーとともに3人で幸福な家庭生活を築いていた。しかし、ある時、信号無視で警官に止められたテッドは、車の後部座席に積んであった疑わしい道具袋の存在から、誘拐未遂事件の容疑で逮捕されてしまう。また、その前年にも女性の誘拐事件が起きており、目撃された犯人らしき男はテッドと同じフォルクスワーゲンに乗り、その似顔絵はテッドの顔に酷似していた。

というお話です。

 

 

1969年、ワシントン州シアトルで、シングルマザーのリズは、友達に慰めて貰いながら飲んでいた。男と別れたようだった。そんなリズを見つめている男がいることに気が付く。男は人懐こい顔でリズに話しかけ、とても誠実で優しそうな態度にリズも心を開き、恋に落ちてしまう。

 

男の名はテッド・バンディ。大学で司法の勉強をしているらしい。テッドは、リズと娘のモリーと、普通の家庭のように幸せに暮らし始める。モリーも本当の父親のようにテッドに懐き、何処にでもいる家族のように見えた。

 

 
ある日、リズの家に帰ろうと車を走らせていると、後ろからパトカーが追ってくる。路肩に寄せ、信号無視してしまったことを謝るが、パトカーはデッドを逮捕し、警察に連れて行く。マレーで起きた誘拐未遂事件の捜査で、後部座席にあった工具が怪しいと疑われたのだ。何を言っても取り合ってはくれず、留置所へ。警察は、テッドをほかの誘拐事件や殺人事件でも疑っていた。犯人の目撃情報がテッドの車フォルクスワーゲンと同型で、似顔絵も似ていたからだった。
 
テッドは、全て濡れ衣だと言い切り、誰かにハメられたと騒ぐ。弁護士を雇うが、容疑がいくつもの州にまたがっており、他の州では出来ないと言われ、断られてしまう。仕方なく国選弁護人と裁判に挑むが、テッドの方が法律に詳しく、頭も良いので、弁護士とは全く合わない。結局、国選弁護人を解雇し、自分で自分の弁護をすることになる。
 
 
一方、リズはテッドの無実を信じて彼を待ち続けるが、裁判が進むにつれ怖くなってくる。何故なら、最初に容疑者に似た男性がいると電話をしたのはリズだったからだ。まさか、電話が発端で警察にハメられたのなら、自分の責任だと思ったのだ。
 
テッドは、巧みな話術や、魅力的な容器で、陪審員や人々を惹きつけ、誰もが彼は無実なのかもしれないと思い始める。しかし、歯形のなどの証拠を突き付けられ、追い詰められていくのだが・・・。後は、映画を観てくださいね。
 

 

この映画、最後に凄く怖くなりました。テッドと付き合っていたリズの視点で描かれているので、本当に優しい人で犯人ではないと、ずーっと信じているんです。テッドも、全く悪人には見えず、警察や検察が、彼をハメていると思ってしまうんです。これ程、平然と嘘を突き通し、自分言っている事が正当だと言い切る人間がいるとは思えないのですが、彼の言っている事は全て嘘で、彼が犯人なんです。その”極めて邪悪、衝撃的に凶悪で卑劣”という言葉通りの人物だったという事が、恐ろしい事実として描かれていきます。

 

監督がおっしゃるには、この映画がテッドという人物を良い人物に見せるように作っているのではという方がいらっしゃったという事ですが、私には、本当にゾッとする映画に見えました。だって、映画を観ていると、本当にテッドという人物が冤罪で裁かれているように見えてくるんですもん。実際に、これと同じように裁判をしていたのですから、恐いですよね。よく彼が犯人だと言う証拠を集めて、突き付けたと思います。誰もが騙されなくて良かった。警察や検察の勝利だと思いました。悪は裁かれるんです。

 

 

もし、私がリズという女性だったら、自分は一体、誰と一緒に生活をしていたんだろうかとおかしくなってしまいそうです。だって、普通に一緒に暮らしていて、愛していたんですから。そんな相手が、突然に連続殺人犯だと言って、警察に逮捕されたら、そりゃ、信じられません。彼は無罪だと信じますよね。でも、恐ろしい事に、彼は連続殺人犯なんです。精神的におかしくなりますよ。

 

このテッドの犯罪は、今も全て解明されていないほど、沢山の人を殺していたそうです。この残虐な手口から、シリアルキラーという名前が付けられ、彼の犯罪から、この言葉が使われるようになったそうです。恐ろしいですよね。数えきれないほどの人間を殺して、それを全て告白していないなんて、考えられません。

 

 

このテッドを、あのザック・エフロンが演じているのですが、本物にそっくりに見える場面もあります。実際のテッドも、本当にイケメンで魅力的だったそうです。ザックみたいに、優しそうで正直そうに見える人物が、連続殺人犯だなんて、信じられないけど、実際もそうだったんです。この映画、観ていると、誰もがテッド=ザックを信じてしまいますよ。でも嘘をついている。本当に邪悪で卑劣なんです。マジでゾッとしました。

 

テッドと付き合っていたリズをリリー・コリンズが演じているのですが、テッドに振り回されるリズ役を上手く演じていました。きっと誰もが、このリズに自分を重ね合わせてこの映画を観ると思うのですが、最後にスゴイ恐怖だと思います。

 

 

私は、このテッド・バンディという人物を、この映画で知りましたが、監督の母親の年代の方にとっては、このテッド・バンディという人物の名前を聞くだけで恐ろしいと思うほど衝撃的なニュースだったそうです。監督は、このテッドのドキュメンタリー映画も撮影していて、そちらの映画は、ネットフリックスで公開されているそうです。

 

そうそう、可愛いエピソードがあって、ドキュメンタリー映画を撮影することが多かった監督は、娘さんの評価が低かったそうなんです。でも、この作品で、ザック・エフロンが主役だと知って、父親の株が凄く上がったそうですよ。娘さんはザックのファンだったそうです。映画の中にも、監督のお嬢さん2人が出演しています。

 

 

最後に一言注意なのですが、この映画はテッド・バンディを中心に描いた映画ではありません。テッドが付き合っていたリズの目線からの映画です。なので、テッドの人となりとか、犯罪の手口や、心理描写などが知りたい方は、ドキュメンタリー映画の方を観るべきです。この映画は、あくまでリズという一般女性が体験した、自分の隣にいる人物の恐怖を描いている作品です。それを忘れないでください。

 

何処まで書いても凄い衝撃的な作品でした。私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。今、横にいる人を全面的に信じて良いのかと思わせる様な内容でした。もしかしたら、自分だって、何かの拍子でテッドのように狂ってしまう事もあるかもしれない。そんな怖さもありました。この映画は、ぜひ、観るべき作品だと思います。今までの、ザック・エフロンの映画とは全く違う彼が観れると思いますよ。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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