「カツベン!」を観てきました。
ストーリーは、
当時の人気職業であった活動弁士を夢見る俊太郎が流れ着いた小さな町の閑古鳥の鳴く映画館・靑木館。隣町にあるライバル映画館に人材も取られ、客足もまばらな靑木館にいるのは、人使いの荒い館主夫婦、傲慢で自信過剰な弁士、酔っぱらってばかりの弁士、気難しい職人気質な映写技師とクセの強い人材ばかり。雑用ばかりを任される毎日を送る俊太郎の前に、幼なじみの初恋相手、大金を狙う泥棒、泥棒とニセ活動弁士を追う警察などが現れ、俊太郎はさまざまな騒動に巻き込まれていく。
というお話です。
この映画、さすが周防監督という感じで良く出来ていました。ストーリーも良いんだけど、やっぱり竹中さんと渡辺さんが上手いなぁ~。この二人を周りに置くだけで、全然、面白さが違ってきていると思います。もう、観ているだけで笑っちゃうんですもん。
この活動弁士という仕事が、どういうものか良く知らなかったのですが、この映画で、色々解りました。私、映画の台本があって、それを感情込めて話しているのかと思っていたら、全く違って、ただ、フィルムを観て、勝手に活動弁士がストーリーを作っていたんですね。ちょっと驚きました。なので、撮影をした監督の意図とは全く違うストーリーにされてしまう事も多かったのだと思いました。
結構、酷い話ですよね。だって、撮影する時には台本があって、それに合わせて役者は演技をしている訳でしょ。それが、弁士によって、全く関係ない事に書き換えられてしまうなんて、本当に驚きました。そんな時代だったんですね。そうなると、弁士によって話が違うから、同じ映画でも、この人の話は面白いとかあるから、人気が違うのも理解が出来ました。
そんなカツベンを夢見る俊太郎ですが、泥棒の一味なんです。と言っても、現代のブラックバイトのように、バイト代が良いからと言って応募したら、泥棒の協力者だったようで、本当はやりたくないのですが、仕事は必要だし、カツベンもやりたいしと思うと、この泥棒のバイトは良かったのだと思います。でもね、犯罪は犯罪だから。
警察に怯えながら劇場で仕事をし、ほとぼりが冷めるのを待っていたのですが、そんなに上手く行く訳が無い。泥棒の仲間に見つかっちゃいます。そりゃ、そうよねぇ。遠くに逃げたのならまだしも、簡単に近くで仕事を見つけちゃったら、そりゃ、見つかるわよ。そして、上を下への大騒ぎになっていきます。
沢山の俳優さんたちがちょっとづつ出演していて、映画館で上映されるフィルムの中に、草刈さんや上白石萌音さん、城田さん、シャーロットさんなどなど、あれ?っていう所に有名な方が出演していました。そして、無声映画の監督として山本さん、新しい映画の監督として池松さんが出演されていました。
永瀬さんの山岡という役は有名活動弁士だったけど、これからの映画は勝手に話しを付けていくものでは無く、映画として内容も声も全てが一つとして出てくると解っていて、だからカツベンとしての仕事を放棄しているんです。誰も、彼のいう事を理解していないんだけど、彼が一番先を見据えていたんです。そして、そんな映画を作り始めているのが、池松さん演じる監督だったんです。ここら辺で、ちゃんと映画界の未来を描いているところが、面白いなと思いました。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。私はとても楽しめました。上手い役者が揃っていて、どの場面も楽しめます。映画好きな方は、映画の歴史も観ることが出来るので、楽しめると思いますよ。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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