「グレタ GRETA」を観てきました。
ストーリーは、
ニューヨークのレストランでウェイトレスとして働くフランシスは、帰宅中の地下鉄で誰かが置き忘れたバッグを見つける。そのバッグの持ち主は、都会の片隅でひっそりと暮らす未亡人グレタ。彼女の家までバッグを届けたフランシスは、彼女に今は亡き母の姿を重ねていく。年の離れた友人として親密に付き合うようになる2人だったが、グレタのフランシスへの愛情は日に日にエスカレートし、ストーカーのようになっていく。
というお話です。
ニューヨークのレストランでウェイトレスとして働くフランシスは、仕事の帰りに地下鉄の中に置き忘れられた女性用のバックを見つけ、地下鉄の忘れ物係へと届けようとする。しかし、窓口が開いていなかったため、仕方なく自宅へ持ち帰る。家に戻ると、一緒に住んでいるエリカが、バックなんて届ける必要は無いというのだが、フランシスは明日届けると言い、ぶちまけた荷物を全部バックに戻す。
次の日、バックに入っていた身分証を頼りに、ニューヨークのグレタという女性の家にバックを届けに行く。すると、上品な女性が出て来て、フランシスに”助かった。ありがとう。”と言って、家に招き入れる。話を聞くと、夫は亡くなり、娘はパリに留学しているとのことで、今は一人で暮らしているという。ぜひ、友達になって欲しいと話し、フランシスと電話番号の交換をし、それから時々、会うようになる。
友人のエリカは、”そんな付き合い気持ち悪いと言うのだったが、フランシスは、グレタに、亡くなった母親の姿を重ねて、彼女と頻繁に会うようになっていく。フランシスは、昨年亡くなった母親が恋しくて、父親と電話で話すのさえ思い出すからと言って嫌がっているのだった。母のように、優しくフランシスに接してくれるグレタに惹かれていくのだった。
ある日、グレタの家で一緒に料理を作っていると、戸棚に中に、フランシスが拾ったバックと同じものが幾つも入っている事に気が付く。バックの中身は全て同じで、バッグには、拾った女性の名前と電話番号が書かれていた。バッグが罠だと知ったフランシスは、恐ろしくなり、直ぐに具合が悪いと言ってグレタの家から出る。
次の日から、フランシスはグレタが恐くなり、電話も拒絶し、接触を断つことにする。しかし、あまりにもしつこく電話を繰り返すグレタは、今度はフランシスの勤めるレストランを訪ねて、彼女に話しがあると騒ぎだす。恐ろしくなり警察に通報するのだが、ただ騒いだだけでは逮捕は出来ず、レストランの前で毎日フランシスを見ているグレタを止めることは出来ない。恐ろしくなったフランシスは、しばらく旅行に出て、姿を消そうとするのだったが・・・。後は、映画を観てくださいね。
この映画、凄く怖かったです。思っていたよりも、数倍恐かった。グレタを演じているイザベル・ユペールが、いつもは上品で良さそうなのに、突然に豹変する姿が、マジで恐かった。狂喜って、こういう事なんだなってことを認識させられました。
グレタは、一人で暮らしていて、寂しいんです。それで、バッグをどこかに置き忘れた風に装って、それを届けてくれるような優しい人を巻き込んでいくんです。だって、何個もバッグが戸棚の中に並べてあった時には、本当にゾッとしました。そしてフランシスは母親の愛に飢えていたので、とてもグレタに懐いて、グレタも、彼女なら娘の代わりになると思ったのか、どんどん距離を詰めていきます。
フランシスは、グレタがストーカーのように自分に執着していくのが、凄く恐ろしくて逃げるのですが、何処までも追ってくるんですよねぇ。何処まで行っても後ろにいるし、家に忍び込んだりと、このグレタ、凄いんですよ。薬の使い方も慣れているようで、邪魔になった人は排除していくんです。なんで、こんな事していて捕まらないのか、不思議でした。
それにしても、母親の狂喜って、恐ろしいですね。子供が自分の思い通りにならないと、監禁したり、虐待したり、それを悪い事だとは思っていないんです。子供の為だと思っているところが、凄く恐ろしいと思い、こんな母親、実際にいるんだろうなぁと思いました。自分の子供だからといって、自分の物でなはいのにね。ちゃんと一個人だという事が解っていないんです。
何処までも追ってくるところは、本当にホラーでした。来る来ると思っていると、本当に後ろにいたりして、もう、そこら辺の幽霊系ホラーよりも怖かったです。イザベル・ユペールさんの演技が上手いから、本当に怖いのよ。こんな風に上品で、完璧そうな女性が、狂気に走ると、本当に怖いです。
フランシス役のクロエさんも、怯える顔が上手かったなぁ。本当に追い詰められていく恐怖が伝わってきました。そんな中で、友人のエリカ役のマイカ・モンローさんが、結構、良い味を出していました。いい加減に見えるけど、エリカが言っている事が真実を突いていたんです。やっぱり、落とし物を拾ったら、直接届けるのではなくちゃんと忘れ物預かり所に届けるべきです。相手がどんな人なのか分からないんですから。
いやぁ、それにしても、イザベル・ユペールさん、恐かったな。夢に出てきそうでした。最後の方で、踊りながら人を殺そうとする場面があって、もう、マジで恐かった。何なの、その踊り。恐いっつーの。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。これは面白かった。ホラーとしては、良く出来ている作品だと思います。まぁ、こんな事していて、警察に捕まらないのは、ちょっと不思議だけど、普通の生活の中に潜む悪意と狂気が良く描かれていたと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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