【TIFF2019】「死神の来ない村」長生きは良い事だけど、あまり過ぎるのもねぇ~。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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東京国際映画祭2019 21作目は、アジアの未来「死神の来ない村」です。

 

ストーリーは、

45年間ひとりの死者も出ない村はいまや老人ばかり。100歳のアスランと仲間たちは、もはや自殺しかないと考え始めるが。

というお話です。

 

 

若いころ軍隊内で過酷な体験をしてきたアスランは、いまや100歳。村で他の老人たちと暮らしている。彼が村に来てから45年の間、この村では、唯一人の死者も出ていないので、村は老いて身体の不自由な者ばかりになっている。アスランは他の村で処刑人をしており、彼が死刑執行をした人物は大勢いた。

 

彼が死刑執行をし、その恨みを買って、ある一族から復讐をされそうになった時、彼の父親が彼の為に相手の一人を殺したため、彼は、自分の父親さえも、彼自身で死刑執行をしなければいけなくなった。母親はショックで亡くなり、天涯孤独となったアスランは、この村にやってきたのだった。

 

その時から、この村では人が死なず、アスランが村に来た事の呪いか、または死神に忘れ去られたのか、全く分からない。それ以降、老人たちは自分で死ぬほかないと思い、自殺を何度も試みるが、警察は老人たちを止め、やはり誰も死ぬことが無い。そんな噂が他の地域にも流れ、死にたくない老人が村に移住しようとするのだが・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

うーん、不思議なゆったりした映画でした。イラン映画です。どの国にも、老人問題というのがあるのだなという感じが観て取れて、考えさせられました。確かに、老人が死ななくなると、困っちゃいますよね。死んで欲しいという訳では無いけど、世話が出来る人間が居なくなっちゃいまから。全員が世話してもらう方になっちゃいますもん。映画の中でも、若い警察官たちが、必死で自殺を止めて、村の老人たちの話を聞いたりしているんだけど、問題だよなぁと思いました。

 

これから医療が進み、年を取っても、身体が自由に動かせるような補助機器などが増えて行けば、老人だけでも生きていけるようになるから、それなら良いですね。手が足りないと言う事が無くなるし、若い人も、自分たちがやりたい事を続けていけるようになると思います。

 

 

メンタル的な問題は何処までも付きまとうかなとは思いますが、老人たちのコミュニティが出来てしまえば、そこで孤独は無くなるだろうし、それなりに楽しい生活を営んでいけるのかなと思いました。

 

映画の中でも、文句を言いつつも、みんな一緒に生活をしていることを喜んでるように見えました。あ、そうそう、何故、誰も死なないのかという問題ですが、たまたま死ななかっただけだと思いますよ。そこに明確な法則も理由も無かったと思います。ただ、たまたま、みんな元気で心臓が強かったから死なないってだけなのだと思いました。笑っちゃいますよね。

 

そんな、何が起こる事も無い、静かな面白い映画でした。お祖父ちゃんたち、可愛いんです。でもね、ここにお祖母ちゃんがいないことは問題よね。働かされて、先に死んでしまったのかなと思うと、もっと女性を尊重して、大事に扱うべきよっ!て、お祖父ちゃんたちに言ってやりたくなりました。

 

 

私は、映画、お薦めしたいと思います。凄く観てねって訳では無いんだけど、なんだか、観ていてホッコリすると言うか、途中で寝ちゃったって良い映画って感じで、リラックスして観て頂けるような映画です。時間が余ったり、何も考えないで映画を眺めていたいと言う時には、最適なような気がしました。日本公開は決まっていませんが、もし、観る機会があったら、観てみて下さい。

ぜひ、楽しんでくださいね。

 

 

東京国際映画祭2019 「死神の来ない村」

https://2019.tiff-jp.net/ja/lineup/film/32ASF05