東京国際映画祭2019 20作目は、コンペティション「ラ・ヨローナ伝説」です。
ストーリーは、
ジェノサイドを指示した罪で告発される将軍とその一家。豪邸では使用人が逃げ出し、新たに謎めいた女性が雇われるが。
というお話です。
ある老人男性が裁判にかけられる。グアテマラで30年前に武力衝突があり、そこで大量虐殺をさせた元司令官だ。元司令官のエンリケは、裁判で無実を主張する。判決は後日だ。
その日から、エンリケには女性のすすり泣く声が聞こえ、夜中にもその声に悩まされ、銃をもって倒しに回ってしまう。家の使用人たちも怖がってしまい、辞めたいと言われてしまう。妻や娘たちは、エンリケが痴ほう症を患って、訳の分からない事を言い始めているのだと考えるのだが、どうも、それも違うようだ。
家の中や、外でも声が聞こえ、段々と、家族もその声に振り回されていく。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
うーん、この映画、少し前に「ラ・ヨローナ 泣く女」という映画が公開されたので、どーも比べてしまって、ダメでした。今回は、グアテマラで大量虐殺があったという事に絡めて、この子供を殺された女の霊の話になっているのですが、怖くないんです。まぁ、こちらはヒューマンドラマとして描いていると思うので、怖くないのは理解出来るのですが、うーん、ごめんなさい。
良い映画だとは思いました。映像は美しいし、不条理な虐殺という行為に潰されてしまう、弱い女性や子供たちの悲劇を描いていて、グッとくるお話なんです。でもね、「ラ・ヨローナ」という映画を、既にホラーで観ちゃっているので、これ、本当に困ってしまいます。だって、ベースは同じ伝説だし、子どもを殺された母親の霊が襲ってくるという事だから、どうしようもなく、頭の中でこんがらがっちゃうんです。
どうしてこの作品、コンペティション部門に入ったのかなぁ。ヒューマンドラマとしてだとは思うのですが、ちょっとハズれているような気がしました。ワールドで良かったんじゃないだろうか。
私は、この作品、まぁ、お薦めしても良いかなぁという感じです。きっと、私と同じように、「ラ・ヨローナ 泣く女」と比べてしまうと思うんです。そうすると、あちらほどの恐怖は無いし、考えさせられるヒューマンドラマではあるけど、インパクトに欠けるので、イマイチなんですよねぇ。ごめんなさい、良い感想が書けません。もし、日本公開があるようでしたら、観てみてください。
ぜひ、楽しんでくださいね。
東京国際映画祭2019 「ラ・ヨローナ伝説」
https://2019.tiff-jp.net/ja/lineup/film/32CMP08
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