「ブルーアワーにぶっ飛ばす」30代の女性の繊細な気持ちの動きが良く描かれていました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ブルーアワーにぶっ飛ばす」を観てきました。

 

ストーリーは、

30歳でCMディレクターをしている砂田は、東京で日々仕事に明け暮れ、理解ある優しい夫もいて、充実した人生を送っているように見える。しかし最近は、口を開けば毒づいてばかりで、すっかり心が荒んでしまっていた。そんなある日、病気の祖母を見舞うため、親友の清浦とともに大嫌いな地元の茨城に帰ることになった砂田は、いつものように清浦と他愛ない会話をしながら茨城に向かうが、実は今回の帰省に清浦がついてくるのには、ある理由があった。

というお話です。

 

 
30歳の自称売れっ子CMディレクター・砂田夕佳は、東京で日々仕事に明け暮れながら、満ち足りた日々を送っている。理解ある優しい夫もおり、順風満帆・・・と言いたいところだが、口 をひらけば悪態をつき、なにかあれば毒づいてばかりで心は完全に荒みきっている。
 
夕佳は、一緒に働く妻子持ちカメラマンと不倫をし、帰るのは深夜。夫は、そんな夕佳に何も言わず、普通に接している。夕佳をどう思っているのか全くわからない。ある喫茶店で友人と一緒にお茶をしていると、他のテーブルで痴話喧嘩をするカップルに気が付く。夕佳と友人の清浦あさ美は、覗き見をしながら笑っている。あさ美は車で来たと言い、乗っていきなと話す。
 
 
車が走り出し、何処か行きたいところあるかと聞くあさ美に、夕佳は祖母が入院しているからお見舞いに行かなくちゃいけないことを思い出し話すと、じゃ、行っちゃいましょとあさ美が言う。そして急遽、そのまま夕佳の実家に行くことになる。
 
突然に、病気の祖母を見舞うため、夕佳は彼女のコンプレックスの根源である大嫌いな故郷に帰ることになるが、あさ美も一緒だ。夕佳は幼い頃、夜明け前に清浦と出会い、夕佳が困った時には必ず清浦が現れてそばにいてくれた。
 
 
2人を待ち受けていたのは、愛想は良いが愚痴っぽい母、骨董マニアで自分勝手な父、引きこもりがちで不気味な兄…再会した家族の前では、都会で身に着けた夕佳の理論武装は全く通用しない。やりにくいが、大雨が降ってきて、泊まっていくしかない。
 
次の日に祖母を見舞い実家から帰ろうとするとき、母が送ってくれる顔を見て、いつも自分がかぶっていた殻が剥がされ、素の自分が見えてくる。つい夫に電話をし「朝食はパンじゃなくご飯が好き。知ってた?」と言うと、夫は「知っていたよ。」と優しく返してくれる。自分が見ていなかっただけで、夫は見ていてくれたのだ。自分を取り戻した夕佳は、一人で車を運転し帰路に就く。 というお話です。
 

 

これ、この映画の公式サイトに書いてあったあらすじなのですが、最後まで書いちゃってあるじゃん!ここに載せていいのかなと思いながらも、公式サイトにそったあらすじを書いている私も、そのまま書いてしまいました。

 

でも、確かに、この映画は、最後が分かったからって関係なくて、内容が重要なので、良いのだろうと思います。30代くらいの女性で、自分で仕事を持っている方だと、凄く共感出来るのではないかなと思いました。この年代って、一番、仕事が乗ってきて、まだ上には行けないけど部下は出来ているし、ある程度の責任も持たされて、やりたいようにやれるけど、全てが任されている訳でもないという感じで、仕事が楽しい時代ですよね。

 

 

だからこそ、深夜だって仕事をやっちゃうし、夫がいても、仕事に専念してしまうという気持ち、解るんです。私もそうだったし、今もそうだから。でもね、仕事に全てを傾けてしまうと、バランスが崩れてきて、おかしくなるんですよ。心ここにあらずになっちゃうんです。余裕がなくなるのよね。で、とりあえず周りにいる男と遊んで、仕事の事を忘れたりするんだけど、この夕佳は、遊びのつもりなのに入れ込んでいるんですよねぇ。遊びだと割り切れないなら不倫なんてするなっつーの。だから、自分を追い込んで行ってしまうんです。

 

この時期を過ぎると、自分の心の狭さに気が付いて、少し”あそび”が持てるのよね。車のハンドルに”あそび”が必要なように、心にも”あそび”が必要なんです。それが出来れば、余裕が出来て、不倫なんてしなくても、十分に幸せに暮らしていけるようになると思うんだよね。そんなことに気が付いて行く夕佳を描いている映画でした。

 

 

私は、この映画、結構、気に入りました。ちょっと”清浦”というキャラクターが鼻に付いたけど、他のキャストは良かったですよ。この清浦は、ワザと、とぼけているような子にしたのだと思うけど、もう少し、なんとかならなかったのかなぁ。見ていて、喋り方にイライラしてしまって、私は辛かったです。

 

夏帆さんはやっぱり上手いし、母役の南果歩さんが良かったなぁ。他にも、ちょい役なのに良い人が揃っていて、贅沢な作り方をしているなぁと感じました。映像も美しくて、観ていて気持ちよくなりました。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。本当は”超”を付けたいけど、上映しているところが少ないんですよねぇ。とても残念です。でも、DVD化されたらでも良いので、ぜひ、観てみて欲しいです。結構、感動する部分が多いと思いますよ。もし、近場で上映しているようでしたら、観てみてください。なかったらレンタルをしてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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