「葬式の名人」を観てきました。
ストーリーは、
簡素な木造アパートで小学生の息子と2人で暮らすシングルマザーの雪子。ある日、高校時代の同級生の訃報が届いた雪子は通夜の席に足を運ぶ。高校卒業から10年、久しぶりに顔を合わせた雪子と同級生たち。雪子たちが参列したその通夜は、これまで誰も体験したことのない奇想天外なお通夜だった。
というお話です。
雪子は、16歳の時に最後の肉親である祖父を失っていた。たった一人で肉親を気丈に送った雪子を、吉田は「葬式の名人やな」とユーモラスに励ました。吉田も負傷で腕を壊して以来、居場所を見つけられずにいた。二人は、お互いの孤独を癒し、やがて新しい命を授かった。一方で豊川は疎外感を味わっていた。豊川は吉田に、恋愛にも近い思いを感じていたのかもしれない。
今回、あらすじ解説を公式HPからお借りしてきたのですが、これ、ほとんどラストまで書いちゃってあるのよね。公式のHPに、ここまでネタバレしちゃっていいのかなと思いましたが、そのまま載せました。
この映画、キャストは良いんだけど、イマイチ、何が言いたかったのか解りませんでした。高校の同窓会のようになってしまった吉田の葬式で、それぞれ、政治家になったり、弁護士になったり、教師になったりとしているのですが、大学に行かなかった雪子と吉田は、ちょっと別物みたいになっているんです。だけど、雪子の子供が吉田の子供だったと知り、それまでの雪子を観る目とは違ってくるんです。
高校の頃に、雪子と吉田と豊川は仲が良く、吉田の事を、雪子と豊川が取り合っているように見えるほど、雪子も豊川も吉田の事を好きでした。それが、10年経って、吉田が死んだ後にも、ライバル視しているような感じだったのが面白いと思いました。
雪子と吉田は、思いあって子供も出来たのですが、吉田の母親が二人の事を反対していたため、仕方なく大学進学も諦めて、二人で暮らすことを選んだのだと思います。そして、吉田は海外に絵の勉強をしに行ったのかなと思いました。雪子は吉田の足手纏いになるのを悪いと思って、一人で子供を育てることにしたんだと思うんです。そして吉田が帰ってくるのを待っていたと思うのですが、帰ってきたと思ったら、葬式って、酷いですよね。
葬式の名人なんて、誰もなりたくないですよね。出来れば人を送るなんてこと、したくないですよ。でもね、人間は必ず死ぬ訳だし、それを止めることは出来ないんです。川端康成も葬式の名人と呼ばれていたそうですが、ご両親も兄弟も祖父母も、14歳までに亡くして、送ったそうです。
うーん、この映画、突然にファンタジー系な事が起こったり、何だか、本当に良く理解が出来ませんでしたが、とりあえず、今まで父親に会ったことが無かった息子が、始めて父親に逢い、添い寝を出来たってことが良かったねって思いました。
主役の前田さんは、母親役を上手く演じていました。ちょっと疲れた母親役、上手かったなぁ。高良さんも、元気だけど頭が良いのか悪いのか、よく解らないような不思議な教師を楽しそうに演じていました。良かったと思います。
私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなぁ。はっきり言って、私は良く理解が出来ていないし、途中で眠くなるし、何ともお薦めして良い物か分かりませんが、キャストの演技は良かったと思います。もし、お時間があったら、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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