「アイネクライネナハトムジーク」時間の過ぎ方は人によって違うけど好きな人と同じ時間を共有したい。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「アイネクライネナハトムジーク」を観てきました。

 

ストーリーは、

仙台駅前で街頭アンケートを集めていた会社員の佐藤は、ふとしたきっかけでアンケートに応えてくれた女性・紗季と出会い、付き合うようになる。そして10年後、佐藤は意を決して紗季にプロポーズするが・・・。

というお話です。

 

 
仙台駅前。大型ビジョンを望むペデストリアンデッキでは、日本人初の世界ヘビー級王座を賭けたタイトルマッチに人々が沸いていた。サラリーマンの佐藤は、先輩の藤間が妻に家出をされショックを受けて、会社のシステムをクラッシュさせてしまう。データ復旧は出来たのだが、保存していなかった分を街頭アンケートをして取り戻せと言われ、仕方なく街頭アンケートに立つ佐藤。ふとギターの弾き語りが響き、引き寄せられて聞き入っていると、隣に歌に聴き入るリクルートスーツ姿の本間紗季が立っていた。ふと目が合い、思いきって声をかけると、快くアンケートに応えてくれる。紗季の手には手書きで「シャンプー」の文字。思わず「シャンプー」と声に出す佐藤に、紗季は微笑み「今日、安いんです。」と答える。その雰囲気に佐藤は惹かれてしまう。
 
 
劇的な出会いを待つだけだった佐藤に、大学時代からの友人・織田一真は上から目線で出会いの極意を説く。彼は同級生の由美と結婚し、2人の子供たちと幸せな家庭を築いている。変わり者ながらも、大学で誰からも憧れられていた由美と出会い、結ばれた一真には不思議な説得力がある。佐藤は職場の上司・藤間にも出会いについて相談してみるが、藤間は愛する妻と娘に出て行かれたばかりで、途方にくれていた。
 
 
一方、佐藤と同じく出会いのない毎日を送っていた由美の友人・美奈子は、美容室の常連客・香澄から紹介された、声しか知らない男に恋心を抱き始めていた。男は香澄の弟らしいのだが、事務職としか聞いておらず、ある日、仕事でしばらく電話が出来なくなると言われ、一体、何をしている人なのかと不審に思い始めるが、香澄はしばらく待ってやってくれという。実は、彼はボクシングをしており、最初に格闘技に興味が無いと言った美奈子に遠慮をしていたのだった。世界チャンピオンに挑戦するタイトルマッチを控えており、もし勝てたら告白しようと考えているようだ。そして・・・。
 
それから10年後。織田家の長女・美緒は高校生になり、同級生の和人や亜美子と共にいつもの毎日を送っている。そして佐藤は、付き合い始めて10年になる紗季に、意を決してプロポーズをするのだが。 果たして佐藤と紗季の出会いは幸せな結末にたどり着けるのか。美奈子の恋は、藤間の人生は。織田家の家族は。思いがけない絆で佐藤とつながっている人々が、愛と勇気と幸福感に満ちた奇跡を呼び起こす。後は、映画を観てくださいね。
 

 

この映画、面白かったなぁ。一見、話がバラバラしていて、どうなってんの?って思うけど、段々と、出てくる人物たちが繋がっていて、それぞれの繋がりが、その人の人生に影響を与えている事が解ってくるんです。

 

佐藤は、出会いが無いから彼女が出来ないと、大学からの友人・織田と彼の妻に話します。そこで織田が、劇的な出会いなんて無いんだから、何か行動をしないとダメでしょって言うんです。うんうん、そうよね。私もそう思います。何もしなかったら、出会いなんて一生無いわよ。そう言われて、佐藤は、気になった女性と再会した時に行動に出るんです。真面目よねぇ。でも、それって大切よ。出会いたいと思ったら、行動あるべしです。

 

 

そんな佐藤の友達の織田は、ちゃらんぽらんそうに見えながらも、実は凄くイイ奴で、何か起きた時の決断力というか判断力に優れているのだと思いました。不慮の事故とかが起きた時に、直ぐに行動出来る人間って、とても貴重なんです。勉強が出来ても、頭が良くないと、それって出来ないですよね。

 

織田の奥さんの友人がボクシングをやっている男性と知り合い、どうなるのかなぁって感じなんです。この二人のエピソードも、短いけど良かったですよ。どの話も、ボクシングのタイトルマッチに繋がっているというところが、上手いなぁと思いました。さすがに伊坂さん原作ですね。

 

 

この話、突然に10年後に飛ぶのですが、これが上手いなぁと思いました。10年って、成人してからの10年だとそれ程長くないんだけど、子供にとっての10年って、凄い変化があるでしょ。幼稚園から高校に入る事になるんだから。同じ10年なのに、こんなにも年齢によって時間の流れが違うのかと改めて感じました。可愛かった子供が、まるで大人の女性みたいになって、生意気な口を聞くんだから、ビックリですよ。

 

そんな10年なのに、既に会社員だった佐藤の10年は、ほとんど変わってないんです。紗季と付き合って、いつの間にか10年経っていたという感じで、この対比が上手いと思いました。人によって時間の流れが全然違い、たった10年とやっと10年という違いって、人間には残酷だなと思いました。年を取るって、そういう事なのかなと感じてしまいました。

 

 

とても考えさせられる内容で、私は、超!お薦めしたいと思います。これは、さすが伊坂さん原作という感じで、良かったです。実は、観る前に原作を読もうと買ってあるのですが読む時間も無くて、これから読みたいと思います。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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