「王宮の夜鬼」を観てきました。
ストーリーは、
人の生き血を求める「夜鬼」に噛まれると、噛まれた人間も夜鬼へと変貌してしまう謎の疫病が蔓延する朝鮮時代。存亡の危機に陥った国に帰還した王子イ・チョンは、至る所にはびこる夜鬼の群れと戦う朝鮮随一の武官パク従事官らと出会い、彼らと行動をともにすることになる。一方、同じく国王の側近でありながら密かに国家転覆を企む武官キム・ジャジュンは、国を掌握するため、夜鬼を利用した最終手段に打って出るが・・・。
というお話です。
朝鮮王朝は、清国(中国)の支配から逃れられず、同盟国としながらも、清国のいう事に従っていた。朝鮮の王は、国の政治を側近のキム・ジャジュンに任せて、自分は好き勝手に暮らしており、自分に逆らうものは、全て殺していた。
ある時、西洋から武器を調達して反乱を起こそうとした武官たちを捕らえ、首謀者は誰かを聞こうと拷問していた。実は、王の長男が、このままでは朝鮮は潰れてしまうと心配し、自分の助言を聞こうとしない父親の考えを改めさせようとして、反乱を計画していたのだった。長男は、自分が首謀者だから、他の者は解放してくれと言って、王の前で自害してしまう。長男は、清国にいる次男に手紙を送り、国が転覆しそうなので、帰ってきて欲しいとの手紙を書いていた。
次男のイ・チョン王子は、手紙を受け取り、直ぐに朝鮮へ帰ってくる。すると港町が異様な雰囲気であることに気が付く。実は、西洋から武器を運んできた船に伝染病に感染した人間が乗っており、その病原体が港町に感染してしまっていた。”夜鬼”と呼ばれるゾンビになってしまった人々は、音に敏感で、夜に人を襲い始める。
イ・チョン王子は、その港町で感染を逃れた人々に出会い、王宮から援軍を送って欲しいという民の声を聴いて、王宮へ向かう事にする。王宮では、既に夜鬼が感染し始めており、王も既にゾンビに噛まれた後だった。段々と具合が悪くなる王を見て、側近のキム・ジャジュンはほくそ笑んでいた。実は夜鬼を放ったのはキム・ジャジュンであり、彼こそが、王家に反乱を起こそうとしており、清国との同盟を破り、独立国家を築きたいと思っていた張本人だった。
チョン王子は、王家の血を引いてはいるが、後を継ぐ気は一切なく、王が自分の跡目を狙って帰ってきたのかと言うと、兄との約束を果たす為だけに帰ってきただけで、直ぐに清国へ帰るつもりだと話す。しかし、王はとうとう夜鬼になってしまい、それと同時に、王宮では、夜鬼の感染者が爆発的に増えて行ってしまう。朝鮮を訪れていた清国の大使も襲われ、キム・ジャジュンが望んだとおり王座は空き、新しい国を作るとして、キム・ジャジュンが王となると宣言してしまう。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
うーん、歴史ゾンビ映画なのですが、とにかく国王が無能で、側近がやりたい放題なのよ。まるで、今の韓国の様なんです。大統領がやりたい放題して国が転覆しそうになっている、今の韓国を描いているようでした。ゾンビは、国の反日政策やらに踊らされる韓国の人々みたいに見えましたよ。自分の意志が無く、操作されちゃっているんですもんね。
側近のキム・ジャジュンが独立国家として新しく国を作り直し、自分が王になるという夢を現実にする為に、王宮にゾンビを放つのですが、それ、ダメなんじゃないの?って思ってしまいました。ゾンビを全て一掃出来ればよいけど、爆発的に増えていたので、簡単には排除出来ないようになってしまっているんです。それに、王宮だけでなく、港町にもゾンビが沢山居たから、いくら軍が強くても、どうなのかしらと思いました。
次男の王子、イ・チョン王子なのですが、最初は、へらへらしているのに、色々な状況を見るうちに、段々とカッコ良くなっていくんです。それに超強いんです。こんなに強いなら、もっと早く朝鮮に帰ってきて、兄を手伝えば、側近なんかに乗っ取られずに済んだんじゃないかと思うのですが、どうしても嫌だったのかな。夜鬼を放つ前に何とかしていれば、国も立て直しが出来たのかも知れないのにね。
この夜鬼=ゾンビが、凄い数なんです。バンバン襲ってきて、逃げても逃げても追ってくるの。でも、日の光に弱いらしく、日中は、外には出ないで、暗い所で静かにしているんです。でもね、曇ったりすると、出てきちゃうの。そして、音に反応して襲ってくるという感じでした。
ずーっとゾンビ映画を観てきていますが、まぁ、今までと同じです。韓国映画のゾンビと言ったら、”新感染”という映画かなと思うのですが、あれの歴史版という感じですかね。でも、あの時よりも、政治的な部分も描いていて、面白いと思いました。朝鮮が清国(中国)の支配下にあったという状態が、今の韓国に似ていて、結構、イイところを付いているなぁと思いました。
ゾンビですが、動きはそれほど早くなかったけど、数が多いので、大変そうでした。でも、一気に向かってくるとかは少なく、王子がバッサバッサと切って倒していくことが出来ていました。ゾンビだから、頭を落とすか、心臓を刺すしかないと言っていたと思うけど、クライマックスの時は、もう、ただ切って倒しているだけという感じでした。
私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなという感じです。他のゾンビ映画の焼き直しという感じが否めませんでした。ただ、政治的な部分を描いているところは、今の韓国を描いているようで、ちょっと考えさせられました。もし、お時間があったら、観てみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
![]() |
新感染 ファイナル・エクスプレス [Blu-ray]
4,068円
Amazon |