ミュージカル「ペテン師と詐欺師」を観てきました。
ストーリーは、
世界の大金持ちが訪れる高級リゾード地・南仏リヴィエラ。
暖かく活気のある町ポーモン・シュル・メールでは、凄腕の詐欺師ローレンスが上品さとダンディな魅力を武器に、富豪の女性たちを騙し、荒稼ぎしていた。
近頃では、大金持ちに未亡人ミュリエルがローレンスを王族のプリンスと信じ、次々と彼に私財を貢いでいる。女性たちからの贈り物に囲まれ、ますます裕福になるローレンスは、趣味のよい美術品に彩られた城で暮らし、相棒の警察署長アンドレが耳にした「フランス南岸で、ジャッカルと呼ばれる若くてクレバーなアメリカ人詐欺師が活動している」という噂にも動じないほど、自信にあふれていた。
ある日、若くケチなアメリカ人詐欺師フレディは、カモを探してポーモン・シュル・メールに向っていた。騙すことを楽しみ、小さな詐欺ばかりを働いていたフレディだが、列車で偶然ローレンスと乗り合わせ、ふとしたことから彼の正体を知ってしまう。
ローレンスの才能にほれ込み、強引に弟子入りを志願するフレディだが、彼の下品さにアンドレは難色を示す。しかし、石油王の娘ジョリーンとの話がこじれ、窮地に追い込まれていたローレンスは、フレディを頭のおかしい”弟”としてでっち上げ、協力してジョリーンを騙すことに成功する。ところが、やはり詐欺師同士、縄張りをめぐってふたりは次第に敵対する。
見るからに育ちの良いアメリカ人旅行者のクリスティーンを狙い、彼女から先に5万ドルを巻き上げた方が勝ちという勝負を行うことになる。
才能あふれる若手詐欺師と優雅なベテラン詐欺師との、騙し騙される勝負の結末は・・・。
というお話です。
とっても楽しくて、笑えるミュージカルでした。人生って、お金があった方がもちろん良いけど、幸せの価値という観点になると、金額じゃないんですよね。楽しめて笑えることが、一番の幸せの価値であり、それはお金では買えないんです。そんな事が描かれていました。
ハイスペックで頭の良い詐欺師のローレンスは、次々と女性を騙してお金を巻き上げていくのですが、騙された女性たちは好きな男性に貢いでいるだけだから、凄く幸せなんです。騙されて、お金を取られているけど、それで幸せなんだから、払ったお金は全然惜しくないのだと思います。それが幸せってもんですよね。嘘だと知らなければよいんですから。プロの詐欺師なら、絶対にバレない嘘を付くべきです。ローレンスは、それが出来る詐欺師なので、誰にも恨まれないんです。
そんなローレンスと出会って、弟子入りするフレディは、直ぐにバレてしまうような詐欺師で、まだまだなんです。下品で、その行動で嘘がばれてしまうんです。そんなひよっこと組んで、ある女性を遠ざけることに成功したローレンスですが、やっぱり詐欺師は、仲良く一緒にやっていくという事は出来ないんですよね。ルパン三世もそうだけど、協力はするけど慣れ合わないのが鉄則なのかもしれません。
石丸さんと山田さん、良いコンビでした。タイプが全然違うから、お二人でやっていると、どこか笑ってしまうんです。こういうのって、バランスが良いというのか悪いというのか、どうなんだろう。観ていて、凄く楽しくなるから、バランスが良いのかも知れませんね。全く違うけど、上手くかち合っているという感じかしら。本当に楽しかったです。
今回、桟敷席で観たのですが、やっぱり見やすくて良かったなぁ。中休みには、席でお弁当を戴いて、幸せでした。新橋演舞場でのミュージカルと聞いて、どんな感じになるんだろうと思ったけど、楽しかったです。
石丸さん、やはり良い声ですね。聞いてて幸せになりますもん。そんな彼に負けず劣らず、宮澤エマさんの声が美しくて、ビックリしました。声が良く通って、気持ちよくなりました。山田さんも頑張っていたんだけど、どーも今までのイメージがあるから、笑っちゃうんですよねえ。でも、普通の俳優だけやっていたのに、ここまで仕上げてきたのは素晴らしいと思いました。
私は、このミュージカル、お薦めしたいと思います。楽しくて、笑って、最後に気持ちよくなって帰ってこれる作品でした。沢山の歌とダンスを楽しんで、明るく席が立てる作品です。内容としては、大人の方が楽しめるかな。子供には、ちょっと解りずらい部分もあるかもしれません。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ペテン師と詐欺師」 新橋演舞場
https://www.petenshi-musical2019.com/
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