「ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝 永遠と自動手記人形」アニメというより映画として観て欲しい | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形」を観てきました。

 

ストーリーは、

愛すること、愛されることを知らずに育ったヴァイオレット・エヴァーガーデンは、「自動手記人形」と呼ばれる代筆業に就き、さまざまな依頼を受けていた。ある時、ある王家筋からの依頼で、良家の子女のみが通うことを許される女学園で学んでいる、未来への希望や期待を失っていた大貴族の跡取り娘イザベラ・ヨークのデビュタントまでの教育係を受け持つこととなる。

というお話です。

 

 

愛を知らずに育ったヴァイオレット・エヴァーガーデン。先の戦争である人物と出会い、「愛している」という言葉の意味を探して、今は”自動手記人形”として、C.H郵便社で働いている。ある日、C.H郵便社に代筆以外の仕事が舞い込む。ある王家筋の人物から、娘の教育係を依頼されたのだった。3ヶ月後のデビュタントまでに、淑女として育てて欲しいということだった。

 

C.H郵便社のホッジンズは、ヴァイオレットにその仕事を依頼し、ヴァイオレットは、良家の子女のみが通う事を許される女学校へ向かう事となる。その学校には、イザベラ・ヨークという女性が待っていた。ヴァイオレットは、彼女の教育係として、3ヶ月、共に生活をすることになる。イザベラは、ヴァイオレットを拒絶し、仕事以外での会話を禁ずるが、生活を共にするうちに、段々と友人のようになっていく。

 

 

イザベラは、実はその家の当主が外に産ませた子であり、ずっと孤児として育っていた。少し昔、彼女は自分と同じように親に捨てられた幼い少女を見つける。そのままにする訳にも行かず、彼女は少女を引き取り、育てることにする。少女にテイラーという名前を付けて、その日から一緒に暮らすようになった。しかし、生活は厳しく、食べる物も少ない。それでも、二人で幸せに暮らしていた。

 

そんな二人の前に、突然、男たちが現れ、エイミーという名前だったイザベラに、自分の娘だから一緒に来るようにと言い、嫌がるエイミーだったが、テイラーにきちんとした生活をさせてやるという条件を出されて、テイラーの為に、エイミーはその名前を捨てて、イザベラになったのだった。

 

ヴァイオレットは、そんなイザベラに温かく上流教育を施し、美しい淑女としてデビューをさせる事に成功する。別れの日、イザベラはヴァイオレットに手紙を代筆して欲しいと頼む。妹のテイラーの為に。

 

 

仕事を終えたヴァイオレットは、C.H郵便社に戻り、テイラーという少女への手紙を託す。それから何年か経ち、C.H郵便社に少女が訪ねてくる。彼女の名前はテイラー。あのイザベラの妹だった。困ったときはヴァイオレットを訪ねるようにとの手紙を、イザベラの手紙と一緒に送って置いたヴァイオレットを訪ねてきたのだった。テイラーはそこで働かせて欲しいと願い、社長もしばらくは置いておくことを決める。ヴァイオレットはテイラーに、エイミーに手紙を書いてみないかと話しをして・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

ああー、すんごく良い映画で、つい、解説にも力が入ってしまいました。私、この映画を観るまで、このアニメを知らなかったのですが、凄く良いお話ですね。本当に涙が出ました。これは、普段、アニメなどを観ない方も観た方が良いと思いました。

 

 

エイミーという少女は、妹を助ける為に、貴族の家に引きとられ、教育を受けて、どこかに嫁がされるという運命を受け入れました。自分を全て諦めて、妹の為に生きることにしてしまったんです。誰かの為に、自分を犠牲にするのは辛いし、それが一生続くことになるので、エイミーは、もう自爆放棄になっていたんですけど、そこへ、ヴァイオレットが教育係として訪ねて、彼女は、少し心の痛みを和らげるんです。

 

よく、私の時間を返せって叫ぶ人がいるけど、その時間も経験値になっている訳だし、その時間は相手の為だったかもしれないけど自分の為でもあったんです。相手がどう思っているかなんて関係ないんです。人の為に使った時間は、相手を幸せにしたんだと誇っても良いと思います。それだけで、その後の人生も幸せに生きて行けると思いますよ。

 

 

エイミーは、テイラーの為に、思う通りの人生は生きられなかったけど、それでも誰かを幸せにしたという事だけで生きていけるし、もしかしたら未来はどうなるか分からないしね。人生はやっぱり捨てたもんじゃないんです。

 

そしてテイラーという少女も、不幸にも親に捨てられたけど、エイミーに拾われて幸せな時間を過ごし、一人になって施設に引きとられたけど、それでも彼女の手には手紙が残った。彼女の未来を示してくれる手紙が残っていたので、彼女も、また、新しい一歩を踏み出すんです。その雰囲気が良かったなぁ。このお話、本当に優しかったなぁ。

 

 

この映画を観て、本編も観たくなりました。これ、外伝なので、早く本編が観たいなぁ。京都アニメーションの事件があり、この映画の公開もどうなるのだろうと心配されていたのですが、無事に公開され、本編の方は、少し公開が伸びたようだけど、公開されるようで、本当に安心しました。

 

あの悲しい事件が起こり、京アニの方々が沢山犠牲になられて、本当に悔しい思いです。エンドロールで名前が流れていくのですが、誰がどうとは知りませんが、何だか、そこでも涙が止まりませんでした。どうして、頑張って好きな仕事をしていた人たちが、悲劇に見舞われなければならないのか、悔しくて悲しくて、辛かったです。何か出来ることと言えば、寄付ぐらいしかないのですが、協力していきたいと思っています。

 

 

この映画も、毎回、映画館が満杯のようで、良かったです。でも、事件の事じゃなくて、映画として、このアニメ、素晴らしい内容なので、本当に沢山の人に観て欲しいです。私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。本当に良い作品です。私、あまりにも感動して、本屋さんで原作本を取り寄せてもらう予定ですもん。TVアニメでやっていたなら、その時に知りたかったなぁ。

 

あ、ごめんなさい。これは言っておかなきゃ。アニメの絵は、素晴らしく美しいです。特に、田園風景や街の風景など、背景画が美しいですね。全体的な絵がペールトーンっぽくて、優しい雰囲気です。こういう色彩を使った映画は、人の心を和ませますよね。優しくしてくれます。そうそう、場所の設定は、この私たちの世界とは違って、この映画の世界があるので、パリっぽい所だけど、全然違う場所です。ヨーロッパっぽいけど、ヨーロッパじゃないです。

 

 

最後に、普段、アニメ映画は観ないと言う方にも、ぜひ、観て欲しいです。最近の映画って、テーマに一貫性が無くて、バラバラしているものも多いので、この映画のように、1つのテーマを徹底的に美しく描くという事を、少し考えて欲しいんです。人間とは、人生とは、という事に真摯に向き合って描いている作品なので、アニメだからと思わないで、映画として、観て考えていただければと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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