「ヒンディー・ミディアム」インドのお受験戦争って、日本とそんなに変わらないんですね。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ヒンディー・ミディアム」の試写会に行ってきました。

 

ストーリーは、

デリーの下町で洋品店を営むラージ・バトラと妻のミータは、娘を進学校に入れることを考えていたが、親の教育水準や居住地までが合否に影響することを知り、高級住宅地への引っ越しを決める。しかし、その努力もむなしく受験の結果は全滅。肩を落とす2人に、ある進学校が低所得者層のために入学の優先枠を設けているという話が舞い込む。追いつめられたラージとミータは優先枠での入学を狙うために貧民街への引っ越しを決行するが・・・。

というお話です。

 

 
インド・デリーに住むミドルクラスの夫婦ラージとミータは、衣料品店の経営で成功を収めていた。しかし成り上がりの二人は良い教育を受けておらず、妻のミータは学歴コンプレックスを抱えていた。教育は社会的地位を向上させ、運命を変えると強く信じて疑わない。一人娘のピアに、よりよい人生を歩んで欲しいと願い、富裕層向けの有名校に進学させることにした。
 
娘が上流社会入りできるよう、両親は娘と共にお受験クラスで面接のノウハウや試験のコツを学び、書類関係もヒンドゥー語ではなく英語で書こうと辞書を片手に奮闘する。高級住宅地へ引っ越して富裕層のふりまでして必死に受験を迎えるが、なんと結果は全滅。
 

 
落胆する2人だったが、とある有名校が低所得者層のための入学枠を設けているという情報が舞い込む。わらをも掴む思いの彼らは、下流層が暮らす地区に家を借りて貧乏を装い、ついには不正行為も辞さず、有名校の低所得者層枠での入学を試みる。
 
しかし、富裕層の面接と同じように、貧困層の面接もあり、住居まで調べられる事となる。元々、富裕層の彼らが突然に貧困層の生活をしているので、家の中に入ると、貧困層に暮らしていながら、ミネラルウォーターを飲んでいたりと、ボロが出てしまう。そんな彼らを、その地域の住人たちが庇い、事業に失敗したばかりで、まだここの生活に慣れていないと説明してくれる。この地域の人々の温かさに触れ、段々と彼らの上昇志向も崩れてくるのだが・・・。後は、映画を観てくださいね。
 

 

インドのお受験戦争を描いた映画なのですが、不思議なことが沢山あって、面白かったです。インドも日本と同じように、私立の学校の教育方針の方が良いと思われていて、私立小学校に入れたいという親がたくさんおり、お受験の為の塾もあるんです。子供を私立に入れるには、親の仕事や年収、学歴などを調べられ、面接での印象や受け答えも合否に関係してくるので、子供の塾というよりも、親の塾という感じなんです。日本のそういう現状は知っていましたが、インドもそうなんだと、ちょっと驚きました。

 

 

この私立にこだわるには原因があり、私立は英語での授業が受けられるらしいんです。インドは、英語が出来ることが、良い仕事に就くための必須スキルらしく、公立の学校だと、授業がヒンディー語なので、英語が覚えられず、良い仕事に就けないという事らしいんです。大変そうでしょ。

 

ラージとミータの夫婦は、今は成功して富裕層になりましたが、元々は良い教育を受けておらず、ミータは英語が片言で出来ますが、ラージは全く英語がダメなんです。そんな二人が娘を私立に行かせる為に、英語を勉強し、上品な振る舞いを身に着けようとしますが、元々、身についているものでは無いので、相手にはバレバレなんですよねぇ。なので、娘は私立に受からないんです。

 

 

で、今度は貧困層の子供を受け入れるプログラムを知って、そちらの枠で入れようと貧乏な振りをするのですが、貧乏も出来ません。ついタクシーに乗ってしまうし、水はミネラルウォーター。通勤の満員バスには乗れず、一般労働者が働く工場での仕事は、全く出来ません。そのギャップが、この映画の一番の見どころという感じかしら。面白かったですよ。

 

そんな貧乏長屋での暮らしの中で、人の温かさを知り、貧乏人の入学枠を奪ってまで、私立に娘を入れようとしている自分たちの事を、考え直し始めます。でも、娘は、私立に入れたいと思っていて、その葛藤も、面白いと思いました。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。最初の方で、ちょっとしつこくお受験の事をやるので少し眠くなりますが、そこを越えると、面白くなっていきます。インドのお受験戦争を楽しめると思いますよ。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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