「Diner ダイナー」を観てきました。
ストーリーは、
元殺し屋の天才シェフ、ボンベロが店主をつとめる殺し屋専用の食堂「ダイナー」。日給30万円の怪しいアルバイトに手を出したばかりに闇の組織に身売りされてしまった少女オオバカナコは、ボンベロに買われウェイトレスとして働くことに。ボンベロが「王」として君臨するダイナーには、全身傷だらけの孤高の殺し屋スキンや、子どものような姿をしたサイコキラーのキッド、不気味なスペイン語を操る筋肉自慢の荒くれ者のブロら、ひと癖もふた癖もある殺し屋たちが次々とやって来て・・・。
というお話です。
何処にでもいるような少女・オオバカナコは、子供の頃に母親に捨てられ、祖母の家に置いて行かれたという過去を持ち、ほとんど周りの人間と関わってこなかった。何も無かったカナコだが、唯一、料理が上手いと母親に褒められたことを覚えており、レストランを開きたいという夢を持ち始める。手っ取り早くお金を手に入れる為に日給30万円のアルバイトに応募すると、それは強盗事件の運転手を務める仕事で、直ぐに捕まってしまう。犯人たちと一緒に吊るされたカナコは、何が出来るかと言われ、料理が得意ですと答えると、命は助けられるが、殺し屋専用のダイナー(食堂)へ売られてしまう。
そのダイナーは、お客は殺し屋のみ。シェフも元殺し屋で、何度もウェイトレスを雇うが、毎回、直ぐに殺されてしまう。新しいウェイトレスとして売られたカナコは、そこで完璧な料理を作るシェフ・ボンベロと出会う。彼はレストランの王であり、そこでは全てが彼に従い、間違いは許されない。
言われた通りの仕事を始めるカナコだが、一癖も二癖もある殺し屋に振り回され、何度も怖い思いをするが、その中で、スキンという殺し屋には優しくされ、好感を持ち始める。スキンは、マテバの部下であり、一流の殺し屋である。殺し屋の世界は、ボンベロにレストランを任せたデルモニコが統一していたのだが、彼は暗殺され、今はコフィが代役をつとめ、他の3人のボス、マテバ、マリア、ブレイズと共に、収めていた。デルモニコの死から1周年を迎え、ボスだけで懇親会を開き、そこで”歌姫”という特別な酒をふるまうようにとコフィからボンベロに連絡がはいる。
実は、その”歌姫”という酒をカナコが盗み、それを人質として自分を殺さないようにとボンベロに交渉していたのだった。ボンベロは”歌姫”を返せというが、カナコは懇親会の前に渡すと言う。この懇親会の前に、組織内部では色々な動きがあり、スキンはマテバに頼まれ、コフィがデルモニコを暗殺したという証拠を探していた。しかし・・・。後は、映画を観てくださいね。
話題のダイナー、面白かったですよ。さすが蜷川監督という感じの極彩色な映像で、アクションも凄くて、もちろんストーリーも面白いという、誰もが認めるエンターテインメント作品だと思います。ワザとらしい演出をしてエンタメ感を盛り上げている雰囲気もとても良く合っていました。出演者も凄い人が揃っていて、ちょっと出てくる人物も豪華なんです。こんなに楽しめる作品だとは、驚きました。よく出来ていました。ちなみに、私は原作は読んでいません。
殺し屋専用のダイナーって、もう、それだけでも、はぁ~?って感じなのに、出てくる殺し屋の名前が、スキンとかコフィとか、無礼図とか、変でしょ。だけど、これが全然おかしくないような世界観になっていて、そんな殺し屋たちに弄ばれるティナちゃんが、超可愛いんですよ。メイド服で怯えていて、助けてあげたくなるんです。
ダイナーのシェフでありボンベロは、元殺し屋で凄い腕を持っているのに、今はそれを料理に使っているんです。相棒のブルドック・菊千代が彼を守っていて、とっても頭が良いの。そんな完璧なダイナーにも、料理を運んでくれるウェイトレスが必要で、今まで、何人も連れてこられていたんだけど、失敗をすると直ぐにお客やシェフに殺されるから、今はいなかったらしく、カナコが丁度良く捕まったと言うことで、ダイナーに買われたんです。
ボンベロは、結構マトモで、意味の無い殺しはしないようでした。でも、自分に従わないようなら直ぐに殺すようでしたね。そんなボンベロに、何でも必死でやるカナコは、とりあえず受け入れられて、ウェイトレスとして働き始めます。そして、色々な殺し屋に出会って行きます。
一番マトモそうに見えたのは、スキンかな。窪田さん演じるスキンは、映画では過去は解りませんでしたが、お母さんを大切に思っていて、今も写真を持ち歩いているんです。カナコも母親に捨てられたけど、母親をずっと思っていて、そんなところが、スキンと話があったのかも知れません。スキンの本性は怖いんですけどね。
武田さん演じるブロは、カッコいいけどカナコを弄って遊び、本郷さん演じるキッドは、わざわざ身体を小さくして殺しを行う狂気の殺し屋で、最初は、この二人が来店して、カナコちゃんを虐めます。そして、ボス連中のマテバ、マリア、コフィ、ブレイズは、本当に怖い感じでした。この4人と対決して行く事になるのですが、ボンベロが危機に陥れられていく殺し屋は誰なのか、それは、内緒です。
いや、でも、本当に殺し屋役を皆さんが楽しんでやっているようで、もう、本当に狂っているように見えて、本当に楽しかったなぁ。突然に叫びだして銃を撃ちだすとか、もう、おかしいでしょ~!狂ってる人たちがてんこ盛りで、笑っちゃうのよ。
そんな中でも、真矢みきさん、美しかったぁ。私、真矢さんの宝塚時代を知らないのですが、本当に美しくてカッコいいですね。いやぁ、これは宝塚にハマる人の気持ち解ります。本当にお綺麗で、つい”一生付いて行きます。”って言いながら跪いてしまいそうですもん。真矢さんの部下役で真琴つばささんもいらして、こちらも美しかった。花びらが周りに散るんだけど、このお二人の周りには、いつでも花びらが散っていそうで、もう、ため息しか出ませんでした。これ、永久保存版ですね。こんなお二人相手に戦わなきゃいけないボンベロ=藤原さんは、大変だっただろうなぁ。
この映画に関しては、いつまでも語ってしまいそうなほど感想がどんどん出てくるのですが、そろそろ止めましょう。長くてごめんなさい。
私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。これは、エンタメとして、大成功した作品だと思います。難しい事を考えず、素直に観て、楽しんで、笑って、哀しんで、ため息をついて欲しいと思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
![]() |
ダイナー (ポプラ文庫)
799円
Amazon |
![]() |
DINERダイナー 7 (ヤングジャンプコミックス)
583円
Amazon |