【フランス映画祭】「シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢」おっさんのスポ根はサイコーです | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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フランス映画祭にて「シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢」を観てきました。オープニング作品です。

 

ストーリーは、

2年前から患ったうつ病により会社を退職したベルトランは、引きこもりがちな毎日を送っていた。ある日、ベルトランは地元の公営プールで男子シンクロナイズドスイミングのメンバー募集の文字を目にする。家族から軽蔑され、嫌味を言われる日常をなんとか打破したいと思っていたベルトランはチーム入りを決意するが、そのメンバーはいずれも家庭や仕事、将来など、ベルトランと同じように何らかの不安を抱えるおじさんの集団だった。コーチであるシンクロ選手のデルフィーヌの指導のもとで、さまざまなトラブルに見舞われながらも彼らはトレーニングに勤しんでいた。そんな彼らが無謀にも世界選手権での金メダル獲得を目指すことになるが・・・。

というお話です。

 

 

2年前から患ったうつ病により会社を退職したベルトランは、そろそろ仕事を探し始めているが、何となく不安な毎日を送っていた。家のソファでスマホゲームをするのが日課となっており、このままではいけないと思っていた。ある日、地元の公営プールで泳いだ後、掲示板で男子シンクロナイズドスイミングのメンバー募集のチラシを見つける。

 

コーチの面接を受けて、チームに入会はしたものの、何だか、こんなのでシンクロナイズドスイミングになっているのかなと思いながらも、仲間との練習はやりがいがあるし、練習後のバーでの会合も楽しくなり、嬉々として通うようになっていく。しかし、家族や周りからは、男のスポーツなの?という目で見られてしまっていた。

 

 

そんなベルトランと同じように、チームのそれぞれのメンバーも、色々な問題を抱えていた。ロランは吃音のある息子と痴呆の母親を抱え、妻とは別れて悩んでいた。マルキュスは、会社を何度も潰し、今回のプール業者も全くプールが売れなくて倒産寸前だった。シモンは、自分には音楽の才能があると信じ込んだままおじさんになってしまい、娘に呆れられていた。ティエリーは真面目だが、イイ歳になっても女性との関係の作り方が上手く出来ないピュアな男性だった。他にも、問題山済みのおっさんチームでしたが、その上、コーチまでも問題を抱えていた。

 

こんなチームでも、おっさんたちは必死で練習をし、何か目標が欲しいと考えたある日、ネットで男子シンクロナイズドスイミングの国際大会がノルウェーで開催されることを見つけて、それに参加しようと盛り上がる。勝手にフランス代表として申し込んだ彼らは、大会に向っての猛練習を始めるのだったが・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、面白かったですよぉ~!最初の頃は、ベルトランがうつ病で引き籠っていて、どうなるのかなって思ったけど、シンクロチームのチラシを見つけて、仲間とシンクロナイズドスイミングを始めてからは、もう、大笑い。足を曲がったまま水から上げているし、どう見ても、”犬神家の一族”のスケキヨなんですよぉ~!この衝撃は、フランス人には分からないだろうなぁ。凄く無様なんだけど、おっさんたちは、本当にピュアに、その練習をやっているんです。真剣なんですよ。足を揃えて(揃ってないけど。)、水の中から飛び上がって(飛べてないけど。)、彼らなりに猛特訓をするんです。

 

女性コーチが二人出てくるのですが、一人は雰囲気だけで教えようとする適当なコーチで、途中から、あることがきっかけで、もう一人の車いすの女性コーチに変わるんだけど、このコーチがスパルタなんです。モノサシみたいなもので、ビシッと叩きながら色々なことをやらせるの。鬼コーチで、彼女がコーチになってから、実力は上がっていくんだけど、段々とおっさんたちのパワーが削ぎ落されていき、挫折しそうになったりもあって、山あり谷ありでした。

 

 

でも、良く頑張っていたなぁ。俳優さんたち、凄く練習したらしいのですが、上手かったです。最後の頃は、驚くほど美しいシンクロナイズドスイミングになっていました。監督が言うには、マチューさんが一番早く上手くなったと言ってたかな。次がギョーム・カネさんが上手かったと言っていました。

 

フランスでは、日本のように、男子シンクロナイズドスイミングが有名ではなく、やっている人はまずいないんだそうです。映画を作ろうと思案していた時に、北欧の男子シンクロナイズドスイミングチームのドキュメンタリーを観て、これをフランスでやろうと思ったそうです。監督は、俳優でも有名なジル・ルルーシュさんで、何でご自分も出演されなかったのかという質問に、自分で演じて、その上、他の人にも指示して、撮影もするなんて無理なんですとおっしゃってました。それくらい、この映画、大変だったんだと思います。まぁ、これだけのフランスの大物俳優を集めて、いきなりシンクロナイズドスイミングをやらせるんですから、そりゃ、大変だっただろうなぁと思いました。

 

 

そうそう、シンクロナイズドスイミングの世界大会の場面で、ちゃんと日本チームも頑張ってましたよ。日本チームが何位になっているのかは、観てのお楽しみです。監督は、日本の”ウォーターボーイズ”も知っていました。日本では男子シンクロがポピュラーになっているんですねって言ってました。

 

何歳になっても、誰に何を言われようとも、これをやろうと思って必死で努力して突き進んでいれば、必ずその努力は報われるのだという事が描かれており、最後の方は、ウルウル涙が溢れてきました。話としては、おっさんの青春スポコン映画なのですが、若者とは違い、それぞれに沢山のモノを背負っているじゃないですか。年齢が上がれば、背負うものは増えて、妥協する部分も増えてくる。そんな中で、彼らの頑張りは、誰もが称賛するに値する内容でした。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。本当に良い映画でした。これはイイですよ。感動すると思います。それに、観た後にスッキリするしね。俳優も豪華なので、観て損はしません。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢|映画情報のぴあ映画生活