「僕はイエス様が嫌い」イエス様は万能と教えるのはいかがなものかと思いますねぇ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「僕はイエス様が嫌い」を観てきました。

 

ストーリーは、

祖母と一緒に暮らすため、東京から雪深い地方の小学校へ転校してきたユラは、同級生たちとおこなう礼拝に戸惑いを感じていた。礼拝の習慣や友だちとも慣れていったある日、お祈りをするユラの目の前にとても小さなイエス様が現れる。ユラは願いを必ずかなえてくれるイエス様が持つ不思議な力を次第に信じるようになっていく。

というお話です。

 

 

祖母と暮らすために家族で引っ越してきた由来。もちろん学校も転校することになり、普通の学校からキリスト教プロテスタント系の小学校へ編入することになった。学校へ行くと、聖書を読まされ、お祈りをさせられ、今までに経験したことのない事をさせられることとなる。不思議に思いながらも、先生の言う事に従い、段々と慣れようと努力をしていた。すると、目の前に小さなイエス様が現れ、何となく望みを言ってみるとそれが叶って、ちょっといい気分になっていた。

 

 

新しいクラスに入り、友達が出来るといいなぁと願っていたユラは、ある日、校庭で出会った和馬と友達になり、いつも一緒に行動するようになる。家に遊びに行ったり、和馬の家の別荘にも連れて行って貰い、本当に友達が出来たと喜んでいた。ある日、クラスでサッカーをしていると、サッカーが上手い和馬はみんなに頼られ、サッカーが上手く出来ない由来は、自分だけ取り残されたような気持ちになりいたたまれなくなって、プイッと試合から抜け出て、家に帰ってしまいます。

 

由来を心配する和馬は、学校の帰り、一人でサッカーボールを蹴りながら歩いているとボールが転がってしまい、追いかけた和馬は車に轢かれてしまいます。重症で病院へ運ばれる和馬。和馬が交通事故にあった事を知った由来は、イエス様に和馬を助けてくれるように必死で願い、祈りを捧げますが、イエス様は出てきません。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

キリスト教というものに初めて触れた少年が、神様って何だろう、信仰って何だろうと考えていくお話でした。キリスト教の学校とか、教会に行き、聖書の勉強をさせられると、神様って万能で、何でも望みを叶えてくれるような感じの事を教えるんですよね。だから、子供は、望めば叶えてくれるんだろうなって思っちゃうんですけど、祈っているだけで願いが叶うなら、そんな楽な事ないでしょ。まー、叶う訳が無いんです。でも、信仰って願えば叶うって教えるのよね。完璧な嘘つきと思うけど、信じている人たちはそうじゃないのよ。

 

難しい問題なんだけど、たとえば受験だって、勉強をして、その上、神頼みするでしょ。で、受かると祈ったからだっていうけど、それ、自分が勉強したからだから。後は運なの。だけど、信じている人は、全てが神様のおかげになっちゃうのよねぇ。落ちた時は努力が足りなかった、神頼みが足りなかったって言うけど、いやぁ、それほとんど運だから。くじ運と一緒なの。

 

 

由来は、先生に言われるままお祈りをして、神様に祈れば願いが叶うよって言われて信じて、すると小っちゃいイエス様が目の前に現れるんです。もちろん由来の想像上ですよ。そんなにイエス様を知らずに想像するから、イエスは相撲をしたり、風呂場でアヒルに乗ったりして、彼

の頭の中では、イエスはそんなもんなんです。でも、お金が欲しいと願ったら千円貰えたり、友達が欲しいと願ったら友達が出来ちゃったから、イエスって、マジで万能じゃんって思ったんだと思うんです。たまたまなんだけど、由来は信じ始めるんです。

 

 

でもね、本当に大変な事が起こったら、イエスなんて何の役にもたたないんです。祈っても何しても、叶うことは無い。運命は変えられないんです。由来は、万能の神なんじゃないの?って思うんだけど、全く万能ではなく、神に仕えているという先生や牧師さんだって、何も解ってないことが、備えてある花一つとっても、分かっちゃうんです。それは由来にとって衝撃だっただろうし、何だよイエスなんて何の役にも立たないじゃないかっていう怒りが、彼からあふれ出るんです。

 

子供の頃は理解出来ないよね。親に教えられて、小さい頃から妄信的にキリスト教に入ったなら、そんなことは思わなかっただろうけど、外から入って、冷静に信仰というものを見つめた時、こんな風に見えてくるのかもしれません。

 

 

信仰などあっても無くても、何かを信じることは大切だし、何かに頼ることも必要だと思うけど、それに頼りすぎるのは問題かなと思いました。何事も「われ思う故に我あり」、自分があってこそなのだから、自分を信じることが大切なんじゃないかな。神は自分の中にある。願いを叶えたければ、自分が動かなければね。

 

ちょっと難しかったです。単純に考えてしまえば、題名通りイエス様が嫌いなんだけど、でもね、好きな人も沢山いる訳じゃないですか。イエスだけじゃなく、ブッダとかアッラーとか、色々あるしねぇ。そんなので戦争まで起きちゃうんだから、困ったもんです。これを突き詰め始めると止めどなく深いところまで潜りそうなので、まぁ、小っちゃなイエスが嫌いという事にしておきましょう。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。映画としては、とても面白いと思いました。これを新人監督さんが撮ったというのは驚きです。とても良い雰囲気で、映像も美しく、テンポも良かったと思います。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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