【演劇】「獣の柱」壮大なSF作品を舞台で楽しめます。これは必見です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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舞台「獣の柱」を観てきました。劇団イキウメの舞台です。

 

ストーリーは、

ある日、アマチュア天文家の二階堂は、小さな隕石を拾います。

その隕石は、見る者に恐ろしいほどの幸福感をもたらしました。

夢中にし、思考を奪い、自分で目をそらすことは出来ません。

一人見たら最後、死んでしまうまで見続けることになるんです。

 

そして、隕石が落ちた後、空からは巨大な柱が降り注ぎました。

それは人々に呆れるほどの祝福を与え、静寂のうちに人々を支配しました。柱は人間に何を課し、何から解放したのか・・・。

 

というお話です。

 

 

この作品、本当に面白かったです。劇団イキウメなので、脚本は前川さんなのですが、お話が面白いのよ。

 

SFなのですが、まず、最初に地球に隕石が落ちてきて、天文オタクの二階堂は、近くに落ちたからと言って、拾いに行くんです。不法侵入して、人の山の中に入って、コッソリ、隕石を一つ拾います。そこで、同じ天文オタクの友人・山田と出会い、隕石見つけたのかとか騒いでいると、リュックを背負った後輩の藤枝が現れ、隕石を拾ったなら渡せと迫ってきます。まだ拾ってないと嘘をついて、二階堂と山田は家に帰ります。

 

後輩の藤枝が亡くなったという知らせを受け驚いた二人は、彼があの山の中で、飲まず食わずで餓死していたというのを聞き、あの後、何があったのかと不思議に思います。そして隕石を持つと幸せな気持ちになって、時間を忘れるという事に気が付きます。これ、ヤバいと思って、一人の時は、絶対に隕石は見ないことにして、しまっておくのですが、その内、二階堂や行方不明となり、山田と二階堂の妹は心配しながらも、どうしようもなく諦めます。

 

 

それから何年も経ち、都市に巨大な隕石ではなく巨大な”柱”が落ちてくることが続き、その”柱”によって幸福を感じて意識を失って死んでいくという人間が続出します。そこで生き残った人々は、それぞれに暮らし、何が幸せなのかという事も分からなくなっています。世界の様相が変わり、未来の人間はどうなっているのか。という感じなんです。

 

この巨大な柱がバンバン落ちてきて、地面に刺さっている様子って、アニメの「フリクリ-オルタナ プログレ」でアイロンが空から落ちてくる感じが頭に浮かんできちゃって、あんな感じかなぁなんて想像をしていました。

 

幸せにしてくれる石を手に入れた人は、それを持ったまま気持ちイイまま死んでいくんだから、それはそれで幸せよね。でも、それを傍から見ているのは辛いわよね。だって、ぼんやりしたまま餓死していく訳でしょ。もし、そんな石が落ちてくることがあったら、もう、神様が人類を見放して、しまっちゃう状態に入ったって事でしょ。要らない人類は無くしてしまいましょって事ですよね。でも、作ってくれたのは神様だから、神様が無くなってねって言うなら、仕方ないから消えるしかないわよね。

 

 

人類は地球だけしか知らないから、もしかしたら石を拾って、幸せな気分で意識を無くすと、もう身体から魂だけが出て行って、他の星や宇宙に出て行っているのかも知れません。私、子供の頃から手塚治虫先生の”火の鳥”を愛読しているのですが、身体から出た魂は、火の鳥の中のコスモゾーンと混ざり合って、一つの意識になるんです。それこそ、幸せの極致かなと思うのですが、そのコスモゾーンが神話でいう”ガフの部屋”で、そこから別れた魂が、また新しい身体に宿るんです。なので、この石に取り込まれちゃった魂も、未来の新しい身体に映って、新しい生物として生きるのかもしれません。

 

イキウメの舞台は、本当に面白いし、考えさせられるので、観た後に、また、自分の世界で楽しめるんです。あの先はどうなるんだろうとか、あの人はどこへ行ったのだろうとか、どんどん想像が広がって、壮大な話になるんですよ。本当に面白いよなぁ。

 

 

私は、この舞台、超!お薦めしたいと思います。やっぱり面白いです。ここの舞台は外せません。もし、お時間があったら、ぜひ、観に行ってみてください。少しは当日券があると思います。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

劇団イキウメ「獣の柱」 http://www.ikiume.jp/kouengaiyou.html