【イタリア映画祭】「女性の名前」日本の間違ったセクハラ裁判を直していかなければいけません。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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イタリア映画祭2019「女性の名前」を観てきました。6作目です。

 

ストーリーは、

高齢者向けの豪華なケアハウスで働くために、シングルマザーのニーナは娘と共にミラノから地方の小さな村へ移り住む。職を得てほっとするが、すぐにケアハウスのマネージャーによるセクハラが横行していることを知る。この状況を是正しようとする行動を取るが、マネージャーの強大な権力の壁に阻まれ、職を失いたくない同僚からも孤立する。

というお話です。

 

 

シングルマザーのニーナは、高級老人ケア施設に職を得て、幼い娘を連れてミラノからロンバルディアの小さな村に移り住む。施設のフェッラーリ神父の面接を経て、介護士として働き始めたニーナは、マネージャーのトッリに呼び出され、何か失敗をしたのかと心配し、同僚の顔を見ると、何故かみんな押し黙っている。

 

仕方ないと思い、仕事後にマネージャーの部屋を訪れると、突然に迫られて肩を抱かれ、股間を押し付けられる。このままではレイプされてしまうと思い、彼を突き飛ばして、その場から逃げる。あからさまなセクハラに怒り、マネージャーがそういう人間だという事を知っていた同僚の家を訪ねて、彼女らを非難するが、それぞれの事情がある彼女らは、ニーナをいじめ始める。

 

 

悩むニーナだったが、入居者の大女優やセクハラ問題を扱う組織の女性たちに助けられ、ニーナはトッリを告発するが、逆にトッリに名誉棄損で訴えられてしまう。仕事にも行けなくなり、辛い立場になるニーナだったが、過去にも同様の被害にあって施設を去った元職員の女性の存在を突き止めたニーナは、彼女に何度も協力を求め、新たな訴訟を起こそうと動き出すのだったが・・・。あとは、映画を観てくださいね。

 

この映画を公開した時、たまたま、ハリウッドなどで「#Me Too」問題が起きた頃だったらしく、こんなタイムリーな映画、良く作りましたねと言われたそうですが、企画はもっと前からやっていたので、たまたま、次期が同じになっただけだそうです。でも、セクハラ問題を映画化してくださって、とてもありがたいと思いました。

 

 

上司が部下にセクハラをするという事って、多いと思うんです。もちろん私も若い頃は、こんな事、日常茶飯事でした。特に建築業界だったので、酷かったですよ。身体を触られるなんて、毎日のようだったし、言葉はもっと酷かったです。それに対抗する為に、私はとても口が悪くなりました。下品な言葉で返して戦わない限り、いつまでもセクハラが続いたからです。相手の倍の下品な言葉で闘いましたよ。今だったら、私がセクハラで訴えられると思います。(笑)

 

そんなセクハラをされて、黙っておらずに戦う女性の映画です。当たり前ですよ。ここまでやるべきなんです。でもね、この映画のティーチインの時に、ある女性が話してくださっていましたが、日本では、先日、父親にレイプされた女性の件も、他の件も、不起訴になりましたよね。誰が考えても、抵抗出来なかっただろうと思われるのに、何故か裁判で不起訴って、納得出来ませんよ。あり得ないと思いました。

 

 

もう、裁判所が裁けないなら、男の名前を晒して、社会的制裁を受けさせるべきでしょ。父親にレイプされた女性は新しく戸籍を作って、離さないと。家族も知ってたくせに止めないって、どんだけ鬼畜なんだよ。思い出すだけでも腹が立ってムカつきます。そんなことが許される日本って、なんなんでしょ。

 

話を戻して、この映画は、セクハラされた女性が、周りの協力を集めて、必死で闘う映画です。理不尽なことを許しちゃいけないという事を、キチンと訴えていこうという姿勢が良く描かれていました。この映画の上手いところは、相手方の弁護士も女性を持ってきたという事。法廷で女性同士が戦う事になるんです。セクハラをした方の弁護士は、同じ女性なのだけど、男性を守る方についているんです。きっと、彼女は全て解っていて、それでも仕事として割り切って弁護をしているのだと思うのですが、ここで男性と女性の闘いとならないところが、上手いんです。だって、セクハラって、女性が受けるだけじゃないですもんね。女性が男性にセクハラすることだってあるんですから。

 

 

そういえば、この介護施設の制服が可愛いというお話が出ていましたが、高級介護施設だと日本もカラフルで清潔そうなワンピースなどを着ていますよね。一般の介護施設はエプロンにジャージなどが多いと思いますが、この映画の介護施設はセレブ用なので、ホテルと同じような雰囲気だと思います。そして重度に介護が必要な方は受け入れておらず、重度になると他の施設に移って貰うのだと思います。日本でも、高級介護施設は重度の方は受け入れてくれませんもん。だから、日本の高級介護施設も至れり尽くせりで快適ですよ。

 

 

とても考えさせられる映画でした。私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。でも、この映画、まだ日本公開は決まっていません。これは良い映画なので、日本公開して欲しいなぁ。きっと、女性なら、一度は、こんなセクハラを経験していると思います。嫌な事ですが、現実にあることを見ない訳にはいきません。やっぱり悪いことは悪いと言わなければね。男性も女性も、お互いに気を付けないと。ぜひ、観る機会があったら、観てみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

イタリア映画祭2019  http://www.asahi.com/italia/2019/