”未体験ゾーンの映画たち2019”です。10作目は、「アンノウン・ボディーズ」です。
ストーリーは、
6人の女性の全裸死体が同時に発見された。いずれも血を抜かれ、指紋は酸で焼かれ、頭部は持ち去られていた。捜査を担当するのは、はみ出し者のベテラン刑事フレディと冷静沈着なボスで相棒のフィンケ。死体の身元は明らかになったものの、失踪時期や場所、職業や外見まで全く共通点は見当たらず、捜査は難航する。そんな中、犯人のもとから逃げ出したと思われる女性リナが、記憶を失った状態で発見される。フレディはフィンケや上層部の反対を押し切り、彼女を手がかりに独自の捜査へと突き進んでいく。
というお話です。
6人の女性の全裸死体が同時に発見されるが、何故か、頭部は付いていなかった。どれも血を抜かれ、指紋も焼かれていて、身元を確認するのに苦労をすることに。捜査を担当するのは、ベテラン刑事フレディと、冷静沈着なボスのフィンケ。
被害者の身元は特定出来たものの、それぞれの被害者に繋がりは無く、犯人に繋がるものが見つからない。そんな捜査中、ある場所で、泥だらけで半裸の女性が保護される。フレディは、彼女が犯人の元から逃げ出したのではないかと考え、彼女に事情を聴くのだが、誘拐時のほとんどの記憶を失っていた。
彼女はリナと言い、医療施設のカウンセラーとして働いていた。その施設には、不安定な精神状態の男性なども保護されており、リナは親身になって患者の言葉を聞いていた。そんなリナに惹かれていくフレディ。そして事件は続き、犯人はリナをまだ狙っているようだという事が分かってくる。リナを助けるために、フレディは、自分の叔父が持っている隠れ家のような家に彼女を隠し、犯人を追い始めるのだが、何故か犯人はこちらの先を読み行動してしまう。そして、何人もの容疑者が現れる中、フレディはリナが勤務している病院の患者に目を留めるのだが・・・。あとは、映画を観てくださいね。
この映画、サスペンス映画としては、まぁ、楽しめたかな。フレディという刑事が事件を追っていき、確かに追い詰めては行くんです。でもね、ここで少しネタバレをしてしまいますが、6人の被害者の頭部が無くて、それがある場所に保管されているんだけど、何故、そんなことをしたのかは、よく解らないんです。確かに、身元の発見を遅らせる意図はあったと思うけど、身体を残しているんだから、その内に解っちゃいますよね。それだったら、わざわざ切らなくてもって思ってしまいました。
最初はね、頭はコレクションしているのかなぁとか、「羊たちの沈黙」のように、どこかの部分だけを集めて、継ぎ接ぎでもしているのかなぁとか思ったのですが、そんなことも無かったんです。うーん、意味がない事をするというのは、頭の良い殺人犯ならしない事だと思うんですよね。だって、その分、手間もかかるし、証拠を残すことになるでしょ。私がやるなら、出来るだけ手間をかけず、まるで寝ているようにその場で死んでいるようにすると思うんですけど。一番、証拠も残らないでしょ。寝ているようなら、直ぐに見つからないかも知れないしね。
だけど、この映画の犯人は無駄なことを沢山していて、証拠もあると思うんだけど、何故か警察はそれを見つけられないという、犯人がダメなら、警察もダメという、どうしようもないスパイラルに落ち込んでいるような状況になっているんです。
ま、でも、面白かったですよ。だって、どっちもダメだから、いつまでも犯人は捕まらなくて、最後までハラハラさせられて楽しめました。うん、こういう、どちらも頭の悪い感じなら、それなりにハラハラドキドキするので、面白いと思います。
一つ、不満だったのは、こんなに猟奇的な殺人事件と言う感じで、最初
に6体の首なし死体を出したのに、その後は、そんなに大したことが無くて、イマイチでした。せっかくの出だしだったのだから、もう少し、怖さが続くようにしてほしかったなぁ。
私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いと思います。物足りないけど、悪くはないです。家でDVDで観るなら、面白いんじゃないかな。良いサスペンス映画として楽しめると思います。あまりベルギー映画なんて見ることも無いので、試してみるのも良いと思います。ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんでくださいね。