「家族のレシピ」とても良い映画でした。期待していなかったのに泣いてしまいました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「家族のレシピ」を観てきました。

 

ストーリーは、

群馬県高崎市でラーメン店を営む真人は、突然亡くなってしまった父の遺品から1冊の古いノートを見つける。そのノートには真人が10歳の時に亡くなったシンガポール人の母が書いた料理のレシピや写真などとともに、さまざまな思い出が込められていた。真人は忘れかけていた過去を埋めるためシンガポールへと旅立つ。シンガポール在住のフードブロガー・美樹のサポートにより、肉骨茶の店を営む叔父と再会を果たした真人は、これまで知ることのなかった家族の歴史と向き合うこととなる。

というお話です。

 

 

高崎で父親と一緒にラーメン屋を営む真人は、無口で、いつも悲しそうな表情の父親を心配していた。そんなある日、突然に父親が倒れ、亡くなってしまう。突然に父親を亡くし、ショックを受ける真人だったが、父親の遺品を整理していると、その中から、懐かしい写真が出てくる。

 

真人はシンガポール生まれで母親はシンガポール人、彼が10歳の時までシンガポールに住んでいたのだった。出てきた写真は、シンガポールで親子3人仲良く暮らしていた頃のもので、母親が亡くなって、父と息子は日本に帰ってきたのだ。そんな懐かしい写真を見ていると、一緒に、母方の叔父からの手紙と、母親の日記が見つかる。母親の日記はマレー語で書かれており、真人には読めなかった。

 

 

直ぐに思い立ち、シンガポールに住む叔父を尋ねようと真人は旅立つ。シンガポールでフードブログをやっている知り合いのミキを頼り、彼女に叔父を探している事を相談し、叔父を探し出すことに成功する。叔父とはすぐに打ち解け、真人は、母親の日記に書かれていた祖母の事を聞いてみるが、叔父は良い顔をしなかった。

 

真人の当初の目的は、肉骨茶(バクテー)というスープを叔父に教わって、ラーメンと合わせてみたいという考えがあり、叔父にバクテーの作り方を教わる。それは、真人が忘れていた母親の味であり、子供の頃の懐かしい思い出だった。そして・・・。あとは、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、とっても良い映画でした。期待してなかったけど、感動しちゃいました。この映画、日本人俳優が多いけど、監督は日本人じゃないんですね。でも、とっても日本人の心に響く内容に仕上がっていて、素晴らしいと思いました。

 

主人公・真人の父親は日本人、母親はシンガポール人で、複雑な立場なんです。日本は戦争時代、シンガポール(その時代はマレーシア)で酷い仕打ちをしたのは歴史的に解っていますよね。でも、ほとんど日本では教わっていないので、若い世代には、その辛さが伝わっていないんです。真人の祖母は、戦争時代、親を殺され、日本に酷い仕打ち受けたことを忘れていません。だから、日本人と結婚した娘を許していないんです。真人は、そんな歴史を理解していなかったので、一方的に祖母を責めるのですが、段々と、祖母の気持ちも理解していくんです。

 

 

この祖母の気持ちもよく解りますよね。だって、親を殺されたら、そりゃ憎みますよ。日本兵は占領した土地だと思って、やりたい放題したのでしょうから、占領された方にしたら絶対に許せないと思うでしょう。もちろん、その事実を知った日本人は、みんな申し訳ないと思っています。でも、本当にシンガポールや東南アジアの方々には、酷いことをしてしまったんだと思っています。でも、韓国のように、毎度毎度、思い出したように文句を言ってお金を無心されるのでは、良い感情は生まれませんけどね。

 

 

そんな祖母の気持ちを理解した真人は、自分が何も知らずに祖母を責めたことを恥じて、心から許して欲しいと願います。そして、心が通い始めるのですが、その描き方が上手いんですよ。わざとらしく無く、厭らしくなく、ラーメンなどの食を通して、心を通わせるんです。その持って行き方が上手いんですよねぇ。本当に、どうなるんだろうと思っていたんですけど、良かったです。

 

 

ちょっと松田聖子さんの登場には驚きました。今更という感じがしましたが、考えてみたら、50代にもなってあの容姿で、可愛い歌を歌うトップ・オブ・ザ・アイドルですもんね。そりゃ、日本代表になりますよ。斎藤さんも上手いし、別所さんや伊原さん、そして海外の俳優の方々が上手いので、とても良かったです。特に、祖母役をされていた女優さんの表情と手が、なんとも良かったなぁ。

 

バクテーという骨付き豚肉が入ったスープがとってもおいしそうでした。他にも、色々、美味しそうな食べ物が沢山出てきて、シンガポールに行ってみたくなりました。私、あまりアジア系に行ったことが無いんです。今まで匂いがダメだったのですが、年を取ったらパクチーも大丈夫になったから、もう行けるかな。シンガポールに、ぜひ行ってみたいです。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。これは予想に反して、すっごく良い映画でした。これは、沢山の人に観て欲しいなぁ。日本の歴史もちゃんと知って欲しいし、日本人の世界での立ち位置を考えてみて欲しい。自分たちを卑下しろというのではなく、歴史を踏まえて礼を尽くすべきだと考えて欲しいと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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