「たちあがる女」やるときゃやる女に周りは何をしてあげればよいのか。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「たちあがる女」の試写会に行ってきました。Fan's Voiceさんで当選しました。

 

ストーリーは、

風光明媚なアイスランドの田舎町。セミプロ合唱団の講師ハットラには、謎の環境活動家「山女」というもう1つの顔があり、地元のアルミニウム工場に対して孤独な闘いを繰り広げていた。そんな彼女のもとに、長年の願いであった養子を迎える申請がついに受け入れられたとの知らせが届く。ハットラは母親になる夢を実現させるため、アルミニウム工場との決着をつけようと最終決戦の準備に取り掛かるが・・・。

というお話です。

 

 

自然が美しいアイスランドの田舎町。その自然の中を走る女がいる。k彼女は、送電線にワイヤーを引っ掛け引っ張ると、電線が火花を出しショートしてしまいます。彼女は、送電線の先にあるアルミニウム工場が自然を壊していることに腹を立てて、工場を止めるための活動をしている「山女」と呼ばれる女性だった。

 

彼女は八ットラといい、表の顔は合唱団の講師をしている。双子の姉妹がいて、一見、普通のどこにでもいる女性だった。ある日、彼女の元に、長年、待ち望んでいた養子を迎えるという申請が通ったという知らせが届く。一人で生きてきた彼女にはとって、母親になるという大きな夢が叶う知らせだった。

 

 

喜ぶハットラだったが、今のままでは娘を迎えられない。決着をつけなければと考え、用意を始めるのだった。敵もヘリコプターやドローンを使い、彼女を捕まえようと大きく動き出していた。ハットラは、今度はプラスチック爆弾を使い、送電線の鉄塔を倒したのだったが、今度の追手は多く、前回のように近くの牧場主に助けてもらうことも、ままならないような状況に陥ってしまう。そして・・・。あとは、映画を観てくださいね。

 

 

うーん、考えさせられることが多かったです。確かに、環境を壊す企業は悪いし、妨害したくなる気持ちも分かるのですが、このやり方は、私は応援出来ないなと思いました。アルミニウム工場が公害を垂れ流しているのかも知れないけど、でも、そこで働いている人々もいて、それで生活をしている人もいる。すごくハットラの行動は解るんだけど、でも、応援は出来ません。工場が止まって、仕事を無くす人が出たら、どうやって責任を取るんでしょう。環境が助かっても、人間が助かりません。

 

 

環境保護活動家をしながら、養子を迎えて、子供を育てたいと思っているのですが、子供のために、未来のために、環境を良くしたい気持ちからの活動だと思いますが、その暴力的な行為を、子供にどう説明するつもりなのかしら。こんな攻撃的な行為を、子供に見せるもんじゃないし、知られちゃいけないと思います。暴力では何も解決しないという事を子供には教えて欲しい。

 

と綺麗ごとを並べましたが、大人しく言葉で訴えたりするだけじゃ、何も動かないことも分かっています。誰かが犯罪まがいの事をしてでも、何か事を起こして、騒ぎにならない限り、何も変わらないのは社会の常であり、綺麗ごとを続けてきたせいで、地球は、ここまで壊れてしまったんです。だからこそ、このハットラは、自らの手で、全てを破壊することを始めたんだと思うんです。

 

 

立ち上がった女性と、その周りの人々たち。この映画は、良く描き切っていました。自分がやらなくちゃと思い、ただ、ひたすら前を向いて走るハットラと、彼女がやっている事を、決して良い事だとは思っていないと思うけど、それでも、彼女が動くことで何かが変わるかも知れないし、環境破壊は止めたいと思っている周りの人々の態度が、なんとも、良く描かれていて、面白い映画でした。周りの人たちが、少しづつ助けてくれるところが、なんとも良かったです。

 

 

そして、この映画で良いのは、ハットラがたちあがって行動しようという時には、必ずBGMが必要でしょっていうように、オーケストラの人々が、彼女の近くで演奏を始めるんです。その姿が、とってもシュールなんです。そこら辺も良かったなぁ。

 

映画の中で、原発の映像や、水浸しになってしまう地域の映像など、色々な環境破壊の被害も映されていました。本当に、どうしたら環境破壊が止まるのでしょう。私は、社会が成長してしまえば、環境に目が行って、被害を食い止められるかと思っていたのですが、アメリカや中国は、どこまで行ってもやめる気が無いようですね。自分の首を絞めていることが分からないのかなぁ。全く、信じられません。

 

 

そんなことが描かれている映画でした。私は、この映画、お薦めしたいと思います。単館系映画で、環境破壊などの問題を訴えているのですが、とってもコメディタッチで描かれていて、笑えてしまう映画でした。音楽も良かったです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

 

 

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