「移動都市 モータル・エンジン」詰め込みすぎてまとまりに欠ける内容でした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「移動都市 モータル・エンジン」を観てきました。

 

ストーリーは、

「60分戦争」と呼ばれる最終戦争から数百年の時が過ぎ、わずかに残された人類は地を這う移動型の都市で生活することを余儀なくされた。巨大移動都市ロンドンは、都市同士が捕食しあう弱肉強食の荒れ果てた地でその支配を拡大させ、小さな都市を捕食することで成長を続けている。そんなロンドンの指導者的立場にあるヴァレンタインに対し、過去のある出来事から復讐心をたぎらせる少女ヘスターは、ある小都市がロンドンに捕食される騒ぎに乗じてロンドンに潜入。ヴァレンタインに刃を向けるが・・・。

というお話です。

 

 

「60分戦争」と呼ばれる最終戦争から数百年経ち、残された人類は、移動型の都市で生活するようになる。巨大移動都市ロンドンは、燃料や食料を確保する為に、小さな都市を飲み込み、必要なものを手に入れ、労働力も確保していた。上部に住む特権階級は、捕獲した人間に働かせ、自分たちは、ただ楽しい事だけを追い求めるばかりだった。

 

そんな特権階級のヴァレンタインは、ロンドン市長とは別に、運航に係わる責任者としてロンドンを動かしていた。そのヴァレンタインに母親を殺された娘ヘスターは、ロンドンが小さな町を捕獲する騒ぎに乗じて、自分もロンドンへもぐりこみ、彼を殺そうと計画をしていた。そして、ある日、潜り込むことに成功し、ヴァレンタインに対峙するのだが、殺すことは出来ず、ロンドンから放り出されてしまう。ヴァレンタインの裏の顔を知ってしまったトムも、ヘスターと一緒に外へ排出されてしまう。

 

 

何とか生き永らえた二人は、反移動都市というところに迎え入れられ、ロンドンのヴァレンタインが復活させようとしている”メデューサ”という兵器を止めるべく、動き始める。”メデューサ”は、最終戦争時に使われた兵器で、何もかもを壊してしまう。ロンドンのメデューサを止めて、ヘスターは、母親の復讐を遂げることが出来るのか。あとは、映画を観てくださいね。

 

えーと、この話は、ハウルの動く城と天空の城ラピュタが戦うというシチュエーションが組まれており、ただ、そんなことをしてみたかったが故に、訳の分からない復讐劇や、謎のサイボーグストーカーを出して、話を組み立てたという感じでした。はっきり言って、話しがまとまってないんです。何が描きたいんだって感じなんですよ。

 

 

ロンドンが移動都市だというのは、まぁ、置いておいて、その敵が、反移動都市のチベット中国系なんです。移動しない都市があるなら、ロンドンだって移動する必要無いでしょ。飛行機とか作れるんだから、物資欲しいなら、敵を襲撃すれば良いだけで、わざわざ町ごと移動する必要は無いんですよ。それが、そもそも、おかしいので、話に無理があるんです。

 

何故、移動都市にしたのかっていう理由は一切描かれないし、移動するのに無駄な燃料を使うから、物資が足りなくて他の町を捕獲しなくちゃいけなくなるんです。アホでしょ。それなら移動しないで、兵隊に小さな町を襲撃させれば良いだけなのに。

 

 

でね、その昔に作られたサイボーグがヘスターを追ってくるんだけど、彼は、子供の頃のヘスターをずっと育てていて、あまりにも溺愛して、彼女もサイボーグにしてあげようと思って、追ってきているんです。ストーカーなのよ。これも無駄な要素だったんですよねぇ。いろいろなモノを詰め込みすぎて、収集が付かなくなっちゃってるんです。

 

最終兵器のメデューサですが、これも、60分戦争を起こした兵器らしいのですが、それほど威力は無いのよねぇ。原爆のような感じかと思ったら、なんというか、宇宙戦艦ヤマトの波動砲くらいかな。バスッと撃つと、とりあえず、当たった場所は爆発して壊れるけど、そんなに先の方まで熱が届いて溶かしてしまうという感じではないんです。これも、肩透かしだったなぁ。

 

 

あんまり悪口は言いたくないけど、ツッコミどころが満載で、これは何なのよっていうのが多すぎるんです。移動都市という発想は面白いとは思うのですが、その理由付けはきっちり作っておかないと、私のように突っ込む人が沢山いるので、ちょっと甘かったかなぁ。天空の城ラピュタもどきは弱すぎました。せっかく、あんなに素敵に出来てたんだから、もう少し、ロンドンと闘って欲しかったです。

 

 

キャラクターも詰めが甘かったなぁ。ヘスターも、顔に傷がある女ってだけなんですもん。どーせやるなら、顔に傷ってことで”エメラルダス”くらい、強い女として戦って欲しかった。全然、復讐なんて出来てない感じなんですもん。ヴァレンタインは、エージェントスミスさんでしたねぇ。いつサングラスをかけてくれるかなって楽しみに待っていたんだけど、ずーっと、そのままでした。そうそう、トム役、全然、イケメンじゃなくて不満でした。アジア系の女性戦士アナの方がカッコ良かったわ。

 

原作は4部作らしく、そちらは面白いみたいです。小説の評価は良さそうなので、実写化失敗という感じなのかな。無理に詰め込みすぎたのが原因かも知れませんね。

 

 

私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなぁ?くらいの感じです。ロンドンという大都市が動くのは見ものですが、それ以外は、ちょっとなぁ。とりあえず、時間つぶしくらいの気持ちで行って貰えれば、楽しめるのではないかと思います。でも、ツッコミどころが満載なので、そこは、笑って許してあげてください。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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