「トラさん 僕が猫になったワケ」を観てきました。
ストーリーは、
売れない漫画家でありながら、身の程知らずに酒とギャンブルに溺れるポジティブ男・高畑寿々男。競輪で大勝ちして喜び勇んだ帰り道、交通事故であっけなく死んでしまう。死んだ人間が面接を受け、次の命が決められる「関所」にやってきた寿々男は、自分の本当の心を見つめ直すため、1カ月間限定で家族のもとに戻される執行猶予の判決を受ける。しかし、それには「猫の姿」でという条件が付いていた。
というお話です。
売れない漫画家の高畑寿々男。５年前には売れっ子で、アニメ化などされていた漫画だったが、だんだんと人気が落ち、漫画は打ち切りとなり、最終回を残し、長期療養という名目で休載になっているのだった。なので、現在は売れない漫画家ということだ。毎日、パチンコや競輪に明け暮れ、今日も妻がパートで稼いできたお金を盗んで出かけるのであった。
小学生の娘・美優は、そんな父親を嫌がっていて、父兄参観にも来ないでくれと言っていたのに、パチンコの景品片手に現れ、授業は大混乱に。とっても迷惑な男だが、妻と娘への愛はハンパ無く、溺愛なのだった。ある日、競輪で少し儲けて、喜んで帰路に就いた寿々男だったが、ばらまいてしまったお金を拾おうとして道路に出て、車に轢かれて即死してしまう。直後、寿々男は、”関所”と呼ばれる死んだ人間を審判するところに送られ、今までの自分を改め本当の心を見つけなおせと言われ、１か月限定で”猫の姿”で、元の世界に戻されることになる。
町の野良猫たちに小突かれながらも家族を見つけ、猫の自分を連れ帰ってくれるように美優にへばりつく寿々男。何とか家に連れて行ってもらい、家族と暮らせるようになるが、猫の姿では、何もすることが出来ない。言いたいことも伝えられず、自分を悔やむ寿々男。家族に何か出来ることはないのか、考えた寿々男は・・・。あとは、映画を観てくださいね。
うーん、ごめんなさい。私、まったく面白いと思えませんでしたし、感動もしませんでした。もっと上手く映画化すれば、もう少し、感動を与えられたのかもしれないけど、主演の北山さんの演技がどうしても私には受け入れられず、イライラしてしまいました。クズ男の部分はまだしも、猫になってからは酷くて、これ、ファン以外は無理でしょ～。観ていられませんでした。という訳で、途中でうとうとしてしまいました。だって、面白くないんだもん。
キャストは良いんですよ。子役の女の子も可愛くて上手いし、妻役の多部さんは誰もが認める演技派ですし、周りのキャストは揃っているんです。でも、内容と、北山さんがついて行っていないって感じかな。北山さんって、とっても優しい顔をしているので、優しいパパ役や、サラリーマン役とかが良いんじゃないかなぁ。クズ男役だと、汚く見えないから、ちょっと残念になっちゃうのよ。この役は、汚く見える人じゃないと、その後の猫の部分で、その汚さが綺麗に見えてきて、感動に繋がるんだろうけど、最初から綺麗だから、感動しないのよね。
で、人間に猫の着ぐるみをする演出なんだけど、どーも受け入れがたかったなぁ。猫を人間が演じるって、「猫は抱くもの」でもあったのですが、あの時は着ぐるみは無かったのよね。あの方がよっぽど猫だって思えたかもしれません。今回は、まるで学芸会レベルになっていて、オイオイって思っちゃった。ここら辺は、演出の失敗じゃないかなぁ。これを可愛いと思って、共感出来る人が何人いるんだろうと考えてしまいます。
うーん、本当は、私の好きな多部さんも出ているし、面白かったと言いたいんだけど、どうしても言えません。ごめんなさい。そもそも、どうしてこの原作漫画を実写化しようと思ったのかしら。これ、アニメでも十分に感動作になるだろうし、実写化する意味がなかったと思うけど。猫ものがしたいんだったら、もっと他にあったんじゃないの？
北山さん主演作が作りたいんだったら、「セロ弾きのゴーシュ」とか「風の又三郎」のサラリーマンバージョンとか、宮沢賢治っぽい感じが合いそうな気がするのよね。大人なのに可愛くて助けてあげたくなるような風貌だから、不思議な感じの人物役をして欲しいなぁと思うんです。ジャニーズのキャスティングは、どーも感覚が間違っているよね。
私は、この映画、お薦めできません。何故なら、途中でつまらなくてウトウトしてしまったからです。これ、映画をよく観る方はダメだと思うな。展開が判ってしまって、途中で寝ても想像がつきますもん。現に、私はウトウトしても、何も問題はありませんでした。北山さんのファンの方だけの映画だと思った方が正しいと思います。気になったら、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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