「天才作家の妻 40年目の真実」熟年夫婦の気持ちが良く描かれていました。考え深いです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「天才作家の妻 40年目の真実」を観てきました。

 

ストーリーは、

現代文学の巨匠ジョゼフがノーベル文学賞を授与されることになり、ジョゼフと妻のジョーンは息子を伴い、ノーベル賞の授賞式が行われるストックホルムを訪れる。しかし、そこでジョゼフの経歴に疑いを抱く記者ナサニエルと出会い、夫婦の秘密について問いただされる。実は若い頃から文才に恵まれていたジョーンは、あることがきっかけで作家になることをあきらめた過去があった。そしてジョゼフと結婚後、ジョーンは夫の影となり、世界的作家となる彼の成功を支えてきたのだが・・・。

というお話です。

 

 

現代文学の巨匠ジョゼフ・キャッスルマンがノーベル文学賞を授与されることになった。早朝にノーベル委員会から電話が入ったのだ。期待はしていたが、まさか本当に取れるとはと、ジョゼフと妻のジョーンは、ベッドの上で飛び跳ねて喜んだ。そして、ジョゼフとジョーンは、作家志望の息子を伴い、授賞式が行われるストックホルムへと向かうことになる。

 

ストックホルムへ着くと、沢山のリハーサルや式典、パーティに追われ、二人は目が回るような日々を送るのだが、そんなパーティの中で、話しかけてきた男がいた。彼は記者・ナサニエルと名乗り、ジョゼフの記事を書きたいとインタビューを申し込んできたのだが、話してみると、小説は本当にジョゼフが書いているのか、妻のジョーンが書いているのではないかと聞いてきた。驚いた二人は、インタビューを切り上げ、ホテルに帰るのだが、ジョーンは動揺してしまう。

 

 

その昔、ジョーンも小説を書いていた。彼女には才能があったのだが、女性の小説など、その時代には読んでもらえない。ジョゼフは、その時代、既に小説を書いていたが、1作目を除いて、良い作品は書けていなかった。二人は出会い、恋に落ちるが、ジョゼフは結婚しており、紆余曲折があって、二人は結婚に至ることになる。

 

ジョーンはジョゼフを助け、ジョゼフは小説を書き続けて、今に至るのだが、ジョゼフの小説が、ジョーンと一緒になってから変わり、ジョーンの小説に似ているようになったと言うことが、ナサニエルに疑いを抱かせるようになったようだった。そしてノーベル文学賞の授賞式が始まるのだが・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

この映画、良い映画でした。やっぱりグレン・クローズさん、上手いなぁ。偉大な夫の影に隠れている妻という存在を、本当に良く描いていました。偉大な夫は、大体ほとんどが、妻が作り上げているんですけどね。でも、結局、賞を貰ったりするのは夫=男の方。まだまだ、時代は、女性の方向に向いていないようです。

 

ノーベル賞を貰うような小説家に、実はゴーストライターがいたなんて事になったら、そりゃ、大事になると思いますよ。もし、本当にゴーストライターがいて、それを暴いたとして、誰が得をするんでしょうね。それが他人だったらまだしも、家族だったならどうなんでしょ。私は、家族なら、無理に暴いても、誰も得をしないと思うのですが。それに、もし、私が妻で、夫がノーベル賞を貰うとなったら、もう、手放しで喜んで、自分が少し助けていようがどうしようが、どーでも良くなっちゃうと思うんだけど、どうなのかなぁ。そんな凄いことに遭遇したことが無いから、何とも言えませんけどね。

 

 

何となく、とっても在り得そうな内容で、凄く考えさせられました。良くいるでしょ、自分の夫が一流企業に勤めているとか官僚だとか、そんな事で自分の価値も高いと思っている女性。勘違いなんですよね、夫は夫、自分は自分。離婚されたら、自分には何も無いじゃないですか。それとも、別れた夫が官僚だったとか言っちゃうのかな。アホですね。自分に何の価値も持てないほど、絶望的に悲しい事は無いでしょ。

 

 

このジョーンは、自分に実力があるのにそれを認めて貰えず、夫が認められてしまう。いつも小説家の妻という肩書しか貰えず、苦しんできたんだと思うんです。それが、このノーベル賞を貰うという場面で、爆発しそうになる。うーん、解かるなぁと思いました。でもね、長年連れ添ってきた夫婦なんです。どんなに腹が立っても、ムカついても、夫なんですよねぇ。それも解かるなぁと思いました。本当のところは、まぁ、映画を観て考えて欲しいのですが、この映画は上手い作り方だと思いました。

 

そうそう、久々にクリスチャン・スレイターを観ました。最近、あまり観てなかったので、どうしたのかと思っていましたが、元気そうでした。TVドラマで活躍していたようですね。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。映画として、とても上手いと思いました。それぞれの感情の動きが良く描かれていて、大人の映画という感じでしたね。これ、あまり若い方には、理解が出来ないかも知れません。ある程度の年齢になると、この夫婦の気持ちが痛いほど解かるだろうなぁと思いました。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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