「夢こそは、あなたの生きる未来」ミスコンのドキュメンタリーを観て、古い慣習だなと思いました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「夢こそは、あなたの生きる未来」を観てきました。

 

ドキュメンタリー映画なので、内容は、

 

1950年にスタートし、これまでもさまざまな女性がその栄誉を手にした「ミス日本コンテスト」。2016年に開催された「第48回ミス日本コンテスト」でファイナリストに選ばれた13人の女性たちが、半年間コンテストに向けて切磋琢磨していった結果、6人のミス日本が選ばれる。受賞者たちが直面するミス日本の重圧、周囲からの好奇の視線。熊本地震被災地でのボランティア活動など、華やかなイメージとは真逆の活動に取り組む彼女たち。そんな中、ある受賞者がミス日本の任期中に留学のためにアメリカへ旅立った。選ばれた者、そして選ばれなかった者、「ミス日本コンテスト」に参加したことで、彼女たちが直面することとなったさまざまな現実が描かれる。

 

というお話です。

 

 

ドキュメンタリー映画なので、直ぐに感想に入ります。

 

「ミス日本コンテスト」というミスコンのドキュメンタリーなのですが、私は、常々、このミスコンって、何なんだろうなぁと不思議に思っていて、これで喜んでいる人を見ると、酷く”昭和”?という気がしてしまうんです。時代錯誤というか、今時、女性を並べて喜んでいるオッサンオバサンたちを見て、セクハラとかパワハラとか、そういう問題にならないことが問題じゃないのかと思ってしまいます。何度観ても、奴隷商人が商品を並べているような気がして。

 

 

美しい人が出てくるのかと思ったら、全然容姿淡麗じゃなくて、そこら辺にいるような女性で、主催者側がわざわざ、美しい女性を選んでいるんじゃなくて、肉体美が大切だとか言うんです。言い訳にしか思えなくて、笑ってしまいました。確かに、本当に美しいならミスコンに応募する必要が無いし、良い家のお嬢さんなら親がそんなものに参加する事を許さないので、一般レベルの中で他よりも名前を売りたいと思う人が出るのでしょうけど、このミスコンの映像の中はマジで昭和の空気感でした。平成さえ終わるのにね。

 

集まった参加者に、ミスコンとしての教育を1年間するそうなんです。そこも不思議じゃないですか?コンテストで、まず、美しく成長しそうな人を選んで、グランプリに選んでから1年間教育をするなら解るけど、コンテストで選ぶ前に、何人もの候補者を同じように教育するんです。同じモノを沢山作って、なんで審査する必要があるの?同じ教育をしたなら選ぶ必要は無いよね。本当に不思議な世界で、これを今もまだ続けている事に、驚きました。

 

 

別に、私はミスコン自体を悪いと言っている訳では無く、男性に媚びるような女性を作り出すのは止めて欲しいと思っただけです。だって、コンテストでの審査で選ぶのかと思ったら、前日の夜にパーティーを開催して、そこでの印象が大切だと言っているんです。それって、酒の席で男(審査員)に媚びるのが上手かった女性が選ばれるって事でしょ。マジでホステスじゃないですか。これを聞いた時に、本当に驚きました。審査員が全て女性で、性的な欲望は抜きにして、本当に容姿と考え方のみで選ぶのなら理解が出来ますが、バリバリに欲望優先じゃないですか。ヤラせてくれそうな女が良いってことでしょ。酒の席で選ぶって、何を考えているんでしょうか。何処までも、審査する側もされる側も、意識が低いという事を実証したと思える場面でした。

 

 

というミスコンの実態をドキュメンタリーで見せてくれて、驚くと同時に、映画としては良く出来ていると思いました。これ、映像に合わせて、ナレーションが入ったり、字幕説明が入ったりしていたら、作り手の考え方に誘導されてしまうけど、この映画、ほとんどナレーションが無いんです。説明の字幕もね。だから、見たままを、観た人間が受け止めて考えられるので良いと思いました。なので、今回の感想は、私が感じたままなんです。誘導をされていないので、ミスコンの実態を観た人間の素直な感想です。

 

 

そうそう、笑ったのが、”水着審査が何で必要なのかと言われるが、肉体美を見る為に水着審査が必要なんです”と言い訳をする部分があるのですが、肉体美を審査するなら全身タイツかぴったりしたトレーニングウェアでしょ。そうすれば、筋肉の付き方が一目で分かる。水着だとフリルが付いていたりするから肉体美は分かりませんよ。もし身体に痣があったりしたらダメということで、素肌を見ているなら、それ障害はダメということになるから、酷い差別的な審査ですね。うーん、何処まで行っても、ダメダメな選び方だと思うんだけどなぁ。まぁ、訴える人がいないから問題にならないとは思うけど。

 

このドキュメンタリー映画を作って下さったので、正面からミスコンというものを考えさせていただくことが出来ました。驚くほど、現在、行われているミスコンというものが時代錯誤何だという事を知りました。別に、私は、ウーマンリブ(死語?)とか、女性がどうとか言うつもりはありませんが、女という商品として並べられるという事に違和感を覚えます。並べられて喜ぶ女も女なんですけどね。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。ミスコンというものの実態を、良く見せてくれる映画だと思いました。ナレーションが無いのが良いですね。これなら誘導はされません。まぁ、映像は編集してあるだろうから、そこら辺での誘導はあるかもしれないけど、でも、正面から考えることが出来るので良いと思いました。ミスコンを辞めろとは言わないですが、下衆な集まりだという事を認識した方が良いと思います。企業や偉い人が、ミスコンという看板を背負った女性を周りに侍らせたいというだけのものと認識すべきです。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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