「ナチス第三の男」を観てきました。
ストーリーは、
その非道さからヒトラーも恐れ、150万人を超えるユダヤ人虐殺の首謀者として絶大な権力を手にしていったハイドリヒ。その暴走を止めるため、チェコ亡命政府は2人の若き兵士を暗殺チームとしてプラハへ潜入させた。綿密な計画を立て、慎重に待ち続けること数カ月。ついに2人はハイドリヒ暗殺計画決行の朝を迎える。
というお話です。
海軍に所属しているハイドリヒは、若さもあり、ある女性と軽い気持ちで付き合っていたが、パーティーで、素晴らしいと思える女性・リナに出会い、真剣に付き合い始める。しかし、前の女性が二股に気が付き、軍に訴え出たため、ハイドリヒは不名誉除隊させられてしまう。
ハイドリヒの半生が描かれています。彼は、とても真面目な人物で、まぁ、女性は好きだったみたいだけど、仕事に関しては超が付くほど真面目だったようで、軍を辞めさせられたハイドリヒを拾ってくれたナチス党に心底、尽くして行くんです。愛するリナがナチスに誘って、それでヒムラーに会って、となるんだけど、奥さんのリナが怖いのよ。まぁ、二股かけたハイドリヒが悪いんだけど、それにしても強い女性で、ハイドリヒを操っているようでした。
真面目だから、排除したいと言われれば、完璧に排除しようとするし、そのやり方が、計算しつくされていて、例えば、普通なら2割は逃げられる事を想定してとかするけど、そういう余裕的なモノは一切無くて、完璧を目指しているのよねぇ。うーん、ドイツ人って感じでした。
凄く残酷と言われるけど、真面目な人が任されたら、そりゃ、そうなるでしょ。だって、仕事なんですもん。実力があればあるほど、完璧に残酷に出来ちゃいますよ。それを責めるのは可哀想かなと思いました。そうするように仕向けた人を恨まなくちゃね。
でも、あまりにもハイドリヒの能力が凄いから、とにかく殺さなくちゃ、チェコが壊れてしまうと考えて、暗殺部隊を送るんです。この暗殺部隊の話なのですが、2017年の夏に公開された「ハイドリヒを撃て」で、この暗殺部隊側から見た事件が描かれています。ハッキリ言って、この映画よりも、そちらの「ハイドリヒを撃て」の映画の方が、面白いし、凄いです。今回も頑張っていたけど、イマイチ、迫力が無いし、なんたって、この映画は、ハイドリヒのお話でしょ。彼を暗殺した人達のことなんて、本当はどうでも良いんです。
そうそう、おかしいなと思ったのは、ハイドリヒの映画なのに、何故か、彼を細か~く描いていくのではなく、結構、大雑把で、彼が暗殺されて、その後の事を細かく描いているんです。その部分、必要無いじゃん。確かに、映画にしたら面白い部分だけど、この映画はハイドリヒの人となりを描く映画なのに。「The man with the iron heart」って、鉄の心を持つ男って事でしょ。彼がどうして鉄の心を持っていたのかを描いて欲しかったな。この放題だと、サスペンス映画みたいな気持ちになっちゃうから、原題を大切にして欲しかったです。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。ちょっと疑問は残るけど、面白いことは面白い映画ですし、ハイドリヒという人物が、どんな人だったのか、ある程度、分かります。真面目で奥さんに頭が上がらなかった男性ってことで、可愛いんですよ。とっても残酷になっちゃったのは、彼のせいじゃないと思いました。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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