【未体験ゾーンの映画たち】「ANON アノン」今回はネタバレさせて!面白さが伝えられない! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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”未体験ゾーンの映画たち2019”です。8作目は、「ANON アノン」です。

 

ストーリーは、

地球上の全ての人間の記憶が記録・検閲されるようになった近未来。犯罪が不可能になった代わりに個人のプライバシーも匿名性も失われたこの世界で、起こるはずのない殺人事件が発生する。やがて捜査線上に、個人を特定されずにいる「記録のない女」の存在が浮上。しかし事件は何かの始まりを示唆するかのように繰り返されていく。

というお話です。

 

 

電脳社会が発展し、地球上全ての人間がネットワークで繋がるようになり、記憶が記録、検閲されるようになった近未来。全てが筒抜けになり、犯罪が不可能になった代わりに、個人のプライバシーも匿名性も失われてしまった。そんな時代にも、一応、警察組織は存在し、社会の管理を行っていた。

 

ある日、警官が街を歩いていると、データ検証が出来ない女性が居る事に気が付く。その場は、直ぐに別れてしまったが、それがエラーなのか、本当なのか、ずっと気になっていた。時を同じくして、殺人事件が起こる。全ての人間が検閲出来て、犯罪など起こる訳が無いのに、何故か記録が無く、犯人も分からない。

 

 

データを調べてみると、殺された人間の視覚は犯人に乗っ取られていたようで、自分が殺される映像を自分が観ているという状態で殺されたようだった。警官は、裏の仕事で、記録改ざんを行ってくれる人物を探し出し、接触を図る。すると、街で見た記録の無い女が目の前に現れる。一体、彼女は何者なのか。彼女が犯人なのか。調べて行く内に、

またも殺人が起こり、警官が罠に落とされて行く。後は、映画を観て下さいね。

 

今回は、少しネタバレをさせていただきます。でないと、面白さが伝えられないんです。ゴメンナサイ。この映画、凄く面白かったです。日本のアニメ「攻殻機動隊」が好きな方なら、絶対に楽しめると思います。だって、電脳社会を実写で上手く再現しているんですもん。攻殻の世界とちょっと違うのは、人間が、いつも電脳社会に繋げられちゃっている事。攻殻の世界では、繋ぎたい時に繋げる状態だったけど、この映画の中では、既にずーっと繋げられていて、自分でシャットダウンが出来ない事なんです。

 

 

そんな社会の中で、殺人事件が起こります。普通なら無理でしょ。だって、殺人に向かう人の精神状態が周りに筒抜けなんですから。殺人をする前に捕まってしまいます。なのに、殺人が起きるから問題なんです。で、そこに”ANON”(アノン=アンノウン)が現れるんです。彼女は突然に警官の前に現れて、彼と関わって行くんです。

 

ここから、ネタバレしちゃいますので、もし観る予定の方は、止めておいてください。

 

 

クライヴ・オーウェン演じる警官は、彼女が味方なのか敵なのか、最期の最後まで分かりません。何故なら、彼の近くに視覚を操っている犯人が居たからです。本当に、この世界は面倒だと思うのですが、視覚を乗っ取られると、全く反撃が出来ないんですよ。相手の姿も見えないし、音も聞こえないんです。どうなっちゃうかと思いましたが、何とか解決しましたよ。

 

上手いなぁと思ったのは、このアノンですが、電脳社会のバグなのかなと思いました。ハッキリ描いている訳では無いのですが、最期に消えていく姿などの様子から、「ゴースト・イン・ザ・シェル」に出てくる”人形使い”のような存在だったと思うんです。バグから生まれて、天才ハッカーとして意識を持って、電脳社会に存在し始めたのかなと思いました。だから、もし、全ての電脳社会がシャットダウンして、本当の人間の目で物を見るようになったら、存在しない人物だと思うんです。

 

 

電脳社会で、このように、いつもネットに意識が繋がるようになってしまったら、もう「マトリックス」の世界と一緒だから、人間はずっとカプセルに入っていて、意識だけで社会を構成するのと同じになるのでしょうね。死という概念は、シャットダウンと同じになるのかも知れません。でも、触感も何もかも、脳の意識だけで感じていると思うと、今、生きている自分だって、本当に現実に生きて、動いているのか、曖昧になってきちゃいますね。この映画を観て、考え過ぎたら、不思議な感覚になってきてしまいました。

 

 

この映画は面白かったなぁ。でも、この電脳社会という概念を”攻殻”とかで理解している人でないと、この映画を読み解けないかも知れません。もしかして、この映画を作った人が、攻殻のファンだったのかなと思いました。監督は、「ガタカ」や「TIME/タイム」のアンドリュー・ニコルさんです。

 

私、クライヴ・オーウェン、大好きなんです。「すべては愛のために」でアンジェリーナ・ジョリーと共演していて、その時に、凄く好きになったんです。それからずっと追っているんだけど、あまり映画出演してないんですよねぇ。残念だけど。もう、随分、オッサンになったけど、それでもカッコ良かったです。もっと、映画で観たいなぁ。

 

 

アマンダ・セイフライドがアノン役を演じていました。眼が印象的で、合っていたと思います。彼女も好きなのよねぇ。今回、黒髪で活躍してくれて、ゴースト・イン・ザ・シェルの実写版の素子は、スカヨハよりアマンダの方が合っていたんじゃないかと思ったくらいです。ムチムチのスカヨハより、痩せているアマンダの方が良かったなぁ。

 

ああー、マジで面白かったので、また観たいけど、しばらく上映は無くて、4月に”未体験ゾーン”で何回か上映してくれるようです。もう一回観に行こうかな。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。特に攻殻ファンの方にお薦めです。というか、攻殻を理解している人でないと、この電脳社会の感覚が理解出来づらいかも知れません。解かる方は、凄く楽しめると思いますよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

未体験ゾーンの映画たち2019

https://aoyama-theater.jp/feature/mitaiken2019

 

 

 

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