「サスペリア」美しいけどグロテスクな場面にちょっと目を背けたくなるかもしれません。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「サスペリア」をオンライン試写にて鑑賞しました。

 

ストーリーは、

1977年、ベルリンの世界的舞踊団「マルコス・ダンス・カンパニー」に入団するため、米ボストンからやってきたスージー・バニヨンは、オーディションでカリスマ振付師マダム・ブランの目に留まり、すぐに大きな役を得る。しかし、マダム直々のレッスンを受ける彼女の周囲では不可解な出来事が続発し、ダンサーたちが次々と謎の失踪を遂げていく。一方、患者だった若きダンサーが姿をくらまし、その行方を捜していた心理療法士のクレンペラー博士が、舞踊団の闇に近づいていくが・・・。

というお話です。

 

 

1977年秋、ベルリンではドイツ赤軍のテロが頻発し、それに触発された学生たちのデモも各地で発生して街は不安と恐怖に覆われていた。

 

スージー・バニヨンはベルリンを拠点とする舞踊団マルコス・ダンス・グループのオーディションを受けるため、アメリカからやってきた。専門的なダンスの教育は受けていないスージーだったが、舞踊団のアメリカ公演を見て憧れ、マダム・ブランに直訴してオーディションの機会を得たのだ。彼女はオーディションで天才的な才能を披露し、舞踊団を率いる振付師マダム・ブランから入団を許可される。

 

 

数日前、舞踊団では主要ダンサーの一人パトリシアが姿を消していた。彼女は失踪の直前、舞踊団が悪の巣窟であると心理療法士のヨーゼフ・クレンペラー博士に訴えたが、クレンペラーはパトリシアの妄想だと分析していた。一方、クレンペラーは第二次大戦末期の混乱で生き別れになった妻アンケのことで思い悩み、かつて妻と暮らした別荘に戻っては彼女との思い出に浸っていた。


マダム・ブランは団員にスージーを紹介すると同時に、直近に迫った次回公演のリード・ダンサーに抜擢する。リードの座を奪われたオルガはマダム・ブランに罵声を浴びせスタジオを飛び出し、パトリシアのようにそのまま失踪する。公演が近づくなかマダム・ブランの個別指導を受けるスージーは、ダンスを踊ることで得体の知れないものと共鳴しているかのような不思議な力を感じ始め、次第にマダム・ブランと舞踊団の長老たちが意図を持ってスージーを操ろうとしていることが分かってくる。

 

 

公演当日、舞踊団のスタジオにクレンペラーをはじめ多くの観客が招かれる。ほぼ全裸に赤いロープだけの衣装を身につけ、不気味なメイクをしたダンサーたちは、激しく、官能的でセンセーショナルな演目『民族』を披露する。それは、あるおぞましい儀式の始まりだった。後は、映画を観て下さいね。

 

昔の作品を良く覚えていないので、全く新しい作品として観ました。バレエ団の地下に巣食う悪魔教団とでもいうのか、悪魔崇拝の女性たちを描いているのですが、とにかく血の紅が美しくて、スプラッターながら、絵画を見ているような気持ちになりました。雰囲気は、フランシス・ベーコン的かな。そのバレエ団に新しく入ってくるスージーが、一体何者なのか。それがカギとなって、最期まで凄い勢いで進んで行きます。

 

 

怖かったというか、ゾッとしたというのが本当の気持ちだと思います。150分ほどあるのですが、一か所でも見逃すと解らなくなりそうで、ドキドキしながら目を見開いて観ていました。面白かったです。大画面で観たくなりました。とにかく、出てくる人、出てくる人、みんな怪しげで、誰もが悪魔の手先のように見えちゃうんです。そして、女ばかりのバレエ団だから、嫉妬とかがドロドロしていて、悪魔崇拝だけの恐さではなく、女ばかりの恐さもプラスされて、マジで怖いんです。

 

クトゥルフ神話の3人の魔女である、テネブラルム(暗黒の母)/ラクリマルム(涙の母)/サスピリオルム(ため息の母)を崇めていて、その中の一人が、このバレエ団に巣食っているらしいのですが、3人の内の誰かは、最期まで分かりません。そして、その魔女が誰なのかも、最期の最後で解かってきます。

 

 

確か、以前の”サスペリア”で印象的だった場面が、天井からベッドの上に”ウジ”が落ちてくるというのがあって、それが私の幼心に虫の恐怖を植え付けたのでした。今回は、その場面は無く、虫関係はありませんでした。でも、スプラッターとしては、随分と頑張ってくれていて、お腹から腸を引っ張り出していたりと、結構、グログロでした。これ、大画面で観たら、辛そうだなって思ったけど、他の場面は綺麗だったから、そこだけ目を瞑って観るしかないかな。

 

 

主役のダコタ・ジョンソンさんは、フィフティ・シェイズで騒がれましたが、今回は、怖くて強い女性役でした。なんたって魔女ですもん。そんな魔女たちを教育するマダム・ブランにティルダ・スウィントンさん、美しかったです。彼女の美しさは、中世的で透けるような雰囲気ですよね。私、”コンスタンティン”の時の天使ガブリエル役が大好きで、あれ以来、追っている女優さんです。クロエ・グレース・モレッツさんが、最初に被害にあう役を演じていました。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。ホラーであり、スプラッターと言って良い様な場面も多いのですが、とにかく、映像が美しいんです。真っ赤な地獄と言って良い感じかな。上にも書きましたが、フランシス・ベーコンの絵画を見ているような感覚でした。ストーリーも、ちょっとドイツの情勢との絡みもあり、その時代にベルリンという地域に流れていた暗い空気を感じられるものでした。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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