「蜘蛛の巣を払う女」前作よりちょっと手を抜かれた感が否めない2作目かなと思いました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「蜘蛛の巣を払う女」を観てきました。

 

ストーリーは、

特殊な映像記憶能力を持つ天才ハッカーで、背中にあるドラゴンのタトゥーが特徴のリスベットは、AIの世界的権威であるバルデル教授から、図らずも開発してしまった核攻撃プログラムをアメリカ国家安全保障局(NAS)から取り戻してほしいと頼まれる。依頼を受けて陰謀の裏を探っていたリスベットは、やがて16年前に別れた双子の姉妹カミラの存在にたどり着き、カミラが仕かけた罠にはまってしまう。

というお話です。

 

 

DV夫から暴力を振るわれ倒れている女性、そんな二人の前に、ある人物が現れる。彼女の名はリスベット・サランデル。天才ハッカーであり、ここ最近、苦しむ女性を助けるヒーローのような事をしていた。今回も、有名実業家ながらDVで妻や娼婦に酷い被害を与えた男に制裁を与える為に現れたのだった。

 

そんな事をしているリスベットに、ある依頼が舞い込む。米国が作った、あるシステムを手に入れて欲しいというのだった。そのシステムは、個人のPCで世界中の核ボタンを操作することが出来るもので、バルデル博士が開発したものだった。彼は、自分が作ってしまったプログラムの脅威を感じ、リスベットに、米国から取り返してもらって、破棄したいと考えていたのだ。

 

 

リスベットはその依頼を受けて、米国国家安全保障局へハッキングをし、そのプログラムを手に入れるのだが、突然の襲撃に合い、プログラムを横取りされてしまう。横取りした組織を調査し始めると、自分の過去に関連があり、亡くなったと思っていた双子の妹・カミラが相手だと知ることになる。リスベットは、核プログラムのパスワードを知るバルデムの娘を守る為に、雑誌社のミカエルに協力を頼み、カミラの陰謀を阻止しようとするが、カミラの方が一枚上手で、バルデルの娘も、ミカエルも、彼女の手に落ちてしまう。

 

カミラは、核システムも欲しがっていたが、16年前に、姉のリスベットが自分を見捨てて父親の手から逃げ出したことに怒っており、復讐したいと思っていた。父親から長い間虐待を受け、父親の死によってやっと解放され、父親の組織を引き継ぎ、リスベットへ復讐する機会を狙っていたのだった。リスベットの双子の妹であるカミラは、彼女と同じように天才的な頭脳を持った犯罪者となっていたのだ。

 

 

カミラに二人を拉致され、自分も窮地に立たされたリスベットだったが、米国保障局の男の協力を頼み、二人もシステムも奪還しようと動き出すのだった。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

ドラゴンタトゥの女の続編になるのですが、キャストは全く変わっています。うーん、私は、前作のキャストの方が好きだったし、欲を言うと、スウェーデン版の方が好きなのですが、そんな事を言っていても始まりませんね。既に出来てしまった作品ですから。クレア・フォイのリスベットは、どーも魅力に欠ける様な気がして、ちょっと残念でした。どちらかというと、カミラの方が印象的で、雰囲気も怖いのですが、思ったよりも冷酷では無くて、ちょっと残念でした。

 

 

内容ですが、世界中の核システムを乗っ取れるというプログラムを奪還という事なのですが、そんな恐ろしいプログラムを作っちゃって、後から恐いから取り返してって、どーいう博士なんでしょ。頭が良いなら、作る前にヤバいって解るでしょ。なんで作っちゃったかなぁ。それも、保障局全体が関わっているならまだしも、秘密裏に進めていて、少人数しか知らないってどーいうこと?米国政府が関わっていたのだろうけど、莫大な計算が必要になるはずで、どこのスーパーPCを使っていたのかしら。個人のPCくらいで全ての計算が終わる訳が無いのに、そこら辺がとってもいい加減で、ちょっと腹が立つほどでした。

 

 

まして、個人の1つのPCに入れてあって、リスベットがハッキングして手に入れられるって適当過ぎるでしょ。もー、出だしから、設定が酷いので、ちょっとガッカリでした。その後の、リスベットやカミラの動きは、ハラハラドキドキ感があり、楽しめたのですが、それでも、ちょっと物足りない感は感じたかしら。

 

今回のミカエルは、イケメンなんだけど頼りなさそうで、ほとんど蚊帳の外って感じの扱いでした。雑誌社内での、愛人との関係も全く描かれていなくて、これ、前作で二人の関係を覚えている人しか楽しめないよね。うーん、この小説は、元々、”ミレニアム”という雑誌のタイトルが掲げてあるから、本当はミカエルの方が主人公であって良いんだけど、映画では、リスベット中心で描かれていて、ちょっと残念です。中年オッサンと若い天才ハッカーのコンビが良かったんだけどね。

 

 

カミラというキャラが新しく出てきましたが、これ、後付けですよね。だって、最初の3部作だと、異母兄しかいなかったですもん。リスベットが双子だったなんて言ってなかったと思うけど。確かにリスベットの父親は凄いスパイであり、酷い虐待男で、リスベットは、そのトラウマがあって、可哀想な女性たちを助けていたと思うんだけど、今回は、父親の恐怖は、全く取り払われていたみたいですね。父親の影を感じるだけで、硬直するほどにショックを受けていたハズなんだけど、強くなったんだね。このカミラというキャラクター、結構、良いキャラだと思ったので、もっと使って欲しかったな。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。でも、以前の”ドラゴンタトゥーの女”よりも、ちょっと魅力に欠けると思いました。あの北欧の暗さは、あまり感じさせなくなっちゃってます。不満は多々ありますが、それなりに楽しめるので、お薦めしちゃいます。面白い映画ではありますが、一番に観に行く作品ではないかなぁ。だけど、ドキドキハラハラはするので、楽しめますよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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