【演劇】「日本の歴史」テキサスの家族と日本の歴史をリンクして描くミュージカルです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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舞台「日本の歴史」を観てきました。

 

ストーリーは、

 

アメリカのテキサスに母親と息子と娘の3人が大きな荷物を引いてやってくる。彼らは、ヨーロッパからアメリカ・シアトルに渡って来た曾祖父クラウス・シュミットの末裔で、父親のエドワードが亡くなり、店を畳んで、妻のエヴァと子供たちで、夢だったテキサスの土地を買って、牧場をやる為に引っ越してきたのだった。そして、シュミット家は広い土地で牧場を始める。

 

牧場では小作人を雇っており、サミュエル・オブライエンと3人の息子が勤めていた。エヴァはサミュエルに、隣地との柵を作ってくれたら、その内に土地の一部を譲渡すると約束し、サミュエルは一部の土地を手に入れ、その長男であるノエルは、シュミット家の長女・パトリシアと恋に落ち、結婚をする。

 

オブライエン家が貰った土地で次男のジョセフが石油を掘り始める。一攫千金のギャンブルだったが、とうとう土地から石油が出て、ジョセフは大金持ちとなる。シュミット家よりも金持ちになったオブライエン家は・・・。

 

日本は、邪馬台国が建国され、卑弥呼がその女王となる。それから天皇が現れ、藤原家が力を持ち、平家、源氏と続いて、織田信長にたどり着く。織田信長は日本統一を目指すが出来ず、徳川家康が日本統一を果たし、長い将軍家の時代が続き、明治維新が起きて、今の日本に繋がって行く。

 

テキサスの家族の話が、日本の歴史と並行して流れて行き、国も人も、同じ生涯を繰り返しているのだという事が描かれて行く。楽しい音楽と共に・・・。

 

というお話です。

 

 

うーん、日本の歴史をざざ~っと描きながら、歴史でやっていたことが、同じ様に、一つに家族にも起きているんです。そしてそれは何故か日本の家族では無く、テキサスの家族なんです。面白いと言えば面白いんだけど、つい、何で?ってツッコミを入れたくなってしまいました。

 

確かに、日本の歴史をそのままズラズラと並べられても、それなら年表を見るだけでイイじゃんって話になるから、こういう面白い構成は良いと思うのですが、どーも、繋がりがなぁ。確かに、色々な場面で、親から子へ引き継がれるとか、権力に左右されるとか、大きな差別があるとか、そんな繋がりが出てきます。なんだけど、イマイチ、すっきりしない感じなんですよねぇ。

 

因果という言葉がネックになってくるのですが、全ての行為は後の運命を左右するという事なので、舞台では、テキサスの牧場主の家族が、使用人を酷くバカにして虐げていたから、その報いを受けることになったり、日本の歴史では、平家が武士から貴族になりたいと願って、悪い事を沢山したけど、結局、源氏に滅ぼされるとか、全ては、因果応報、行いが全ての未来を決めていくという事で、そうやって歴史は造られてきて、これからも造られて行くのだということが描かれていました。

 

群像劇なので、中井さん、香取さん、新納さん、川平さん、シルビアさん、宮澤さん、秋元さんというキャストが、一人で何役も演じて、その歴史を描いて行きます。なので、誰かが主人公などという事はありません。でも、やっぱり中井さんとシルビアさんは、上手かったなぁ。特に、シルビアさん、本当に美しいんですね。これなら、夫の高嶋兄さんがベタ惚れなの解ります。

 

他の方々も上手いのですが、これだけ沢山の役をやっていられると、観ているこちらも、何だか、良く分からなくなっちゃって、良かったです、くらいしか書けません。

 

 

実は私、最前列の席で、香取慎吾さんのファンの方が横にいらしたのですが、始まる前も、途中休憩でも、ずーっと普通の声で喋っていて、うるさくてイライラしました。演劇に来ているのだから、話したいなら少し小声で話すとか、もうすぐ始まりそうなら黙るとかしてくれないかしら。本当に迷惑でした。香取さんが撒いていた紙の様なモノも拾い歩いているし、今回ほど、ファンって迷惑と思った事はありませんでした。稲垣さんの時は、このような方は見受けられなかったのですが、今回は酷かった。好きなのは解りますが、周りの普通の演劇ファンに迷惑はかけないで欲しいです。

 

何故か、たまたま、稲垣さんと香取さんの演劇を、一日挟んで観ることになってしまったのですが、私は「No.9」の方が好きだったな。題材の事も、演出の事もあるけど、やっぱり、役者としての魅力は、稲垣さんの方があるような気がしました。私が、もし映画を撮ろうと思ったら、稲垣さんを使いたいもん。香取さんは、とっても良さそうな方だし、演技も下手とは言わないけど、標準的な良い人で、歪みやブレが無いんです。稲垣さんは、歪みやブレを持っていて、それが役者として使いたい要素なんです。健康的な良い人は、何かを作ろうとする時に面白くないのよね。味が無いんです。本当に、役者って難しいですよね。ちょっと癖がある方が、面白い使い方が出来るんです。

 

香取さんは、役者だけでなく、絵を描かれたり、色々な事をしてらっしゃるので、これからも色々な方面で面白い活動をしてくださると良いと思いました。舞台も、今回の様な群像劇だと良い味が出るかもね。

 

私、三谷幸喜さんの舞台、何度か観ているのですが、あまり合わないのかな。とっても面白いし、楽しめるのですが、今一つ、盛り上がりにかけるんですよねぇ。何でだろう。どーも、今回もすっきりしなかったのよね。楽しいミュージカルではあったんですけど。

 

 

私は、この舞台、お薦めしたいと思います。私は、イマイチ、すっきりしなかったけど、舞台としては、面白かったです。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

日本の歴史  http://www.siscompany.com/mitani/gai.htm