「華氏１１９」マイケル・ムーア監督のドキュメンタリーは疲れます･･･。

「華氏１１９」を観てきました。

ストーリーは、

アメリカ合衆国第45代大統領ドナルド・トランプを題材に手がけたドキュメンタリー。タイトルの「華氏119（原題：Fahrenheit 11/9）」は、トランプの大統領当選が確定し、勝利宣言をした2016年11月9日に由来。16年の大統領選の最中からトランプ当選の警告を発していたムーア監督は、トランプ大統領を取材するうちに、どんなスキャンダルが起こってもトランプが大統領の座から降りなくてもすむように仕組まれているということを確信し、トランプ大統領を「悪の天才」と称する。今作では、トランプ・ファミリー崩壊につながるというネタも暴露しながら、トランプを当選させたアメリカ社会にメスを入れる。

というお話です。

ドキュメンタリー映画なので、内容は、上記なので、直ぐに感想に入りますね。

ムーア監督らしい、いつもの突撃取材のドキュメンタリー映画でした。本当のところ、ムーア監督が言っている事が全て本当の事かどうかというのは、良く分かりません。全てを信用して良いのか、分からないんです。きっと、色々な人が調べて、そんなに間違った事は描かれてはいないと思うのですが、それでも、全面的に、この映画を信じて良いのか、疑ってしまいます。

誰もが良い人で、正しい事を言うのであれば、こんな世の中になっていないだろうから、表も裏もあるだろうし、汚い事もしているんだろうけど、何となく、こんなに続けて、人の悪い事ばかりをドキュメンタリーで言い続けるムーア監督に、ちょっと嫌気が差してきてしまった私です。問題を追い続ける人は必要だろうし、そういうのを暴くのがジャーナリストの仕事だと言われれば、そうなのでしょうが・・・。ハッキリ言おう、もう少し、優しい映画も作れないんだろうか。

トランプ大統領が胡散臭い悪い奴って事は、十分に見た目でも分かるし、市長が利益欲しさに汚い水を貧困層に飲ませている事も解りました。でも、それって、映画にして世界的に公開する必要あるの？その地域の人に広めて、その市長には投票させなければ良いことなんじゃないの？それ、日本に関係あるの？最初の頃の「ボウリング・フォー・コロンバイン」とか「華氏９１１」は解かるんです。内容が、人間の根本に関わる様な事もあったりしたので、良かったと思うのですが、そろそろ、只の嫌がらせに見えてきてしまって、私はダメでした。

もちろん、差別はイヤだし、貧困層だからって、ゴミのように扱うのは間違っていると思います。でも、本当にそうなのかなぁ。住んでいる人、全員が、この映画に出ている人達みたいに思っているのかしら。だって、何年も酷い水に苦しめられているなら、団結して市長を下ろせば良いんじゃないの？全員がそう思っていないから、団結出来ないんじゃないの？

トランプだって、嫌だと思っている人もいるだろうけど、支持している人も多いから、大統領で居られるんじゃないの？片方の面から見た部分しか描かれていないので、全ての人が嫌がっているように見えるけど、それ以上に支持している人がいるんでしょ。もちろん、私も、あの人は悪い人っぽいなぁとは思いますが、支持する人が多いという事は、共感出来る部分も多いって事よね。

別に、私は、トランプが好きでは無いけど、人間って、無意識にバランスを取ろうとするから、誰か極端な人間にやらせてみないと今ある問題は動かないと思って、こんな胡散臭い人間を大統領にしたんじゃないのかな。一度、壊すギリギリまで行けば、正常な部分に押し戻せると、アメリカ人の本能が感じたのかもしれませんよ。私、結構、人間の昔からの本能という部分を信じているんです。

だって、私の勘って良く当たるんですよ。ここぞと言う時は、必ず勘に頼ってます。それで失敗しても、別に残念って思えば良いし、まず、外れませんね。驚くほどに。人間の本能って、結構、侮れないんですよ。

だからこそ、そんなに人の悪口ばかり言っている映画を作らなくても良いんじゃないかなって思うのは私だけかな。きっと、何かの作用が働いて今の状況があるのだから、良い部分を探して、それを拡大するドキュメンタリーも作って欲しい。悪い部分は解ったから、こんなに良い部分もあるから、これを広げて行こうよっていう気持ちになって欲しい。本当に、観ていて疲れました。もう、悪いのは解ったから。

私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなと思います。私はダメだったけど、確かに、アメリカの問題を描いているので、問題定義として観てみるのも必要かと思います。でもね、私は疲れたよ。もっと優しい映画が観たいよ。悪い人と虐められる人の映画は、もう、あんまり観たくないんです。ゴメンナサイ。でも、映画としては良い映画だと思うので、ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

・華氏119|映画情報のぴあ映画生活

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