「search サーチ」を観てきました。
ストーリーは、
16歳の女子高生マーゴットが突然姿を消し、行方不明事件として捜査が開始されるが、家出なのか誘拐なのかが判明しないまま37時間が経過する。娘の無事を信じたい父親のデビッドは、マーゴットのPCにログインして、Instagram、Facebook、Twitterといった娘が登録しているSNSにアクセスを試みる。だがそこには、いつも明るくて活発だったはずの娘とは別人の、デビッドの知らないマーゴットの姿が映し出されていた。
というお話です。
デビッドは妻と娘・マーゴットの3人で仲良く暮らしてきた。しかし、妻がガンで亡くなってしまい、それからは娘との二人暮らし。娘の事を心配する良い父親だが、妻の事を娘と話す勇気が無く、娘との関係はギクシャクしていた。
ある日、娘に電話をすると、友人の家で科学の勉強をしていると言い、もしかして泊まるかもと話します。友人の家で勉強なら、あちらの親も居るし、大丈夫だろうと安心し、次の日の朝、帰っているか見ると、帰って来た形跡が無く、スマホも繋がらなくなっています。直ぐにPCを開き、娘の友人を探して連絡をすると、科学の勉強会はしたが、早くに帰ったと言われます。
他の友人たちにも当り、マーゴットの事を探すのですが、全く見つかりません。これは本気でマズイと感じたデビッドは、警察に連絡し、失踪届を提出して、マーゴットの捜索を警察の手に委ねます。警察は、マーゴットの足取りを追跡し、彼女が一人で車を運転し、山の方の道へ入って行ったことが分かってきます。しかし、一体、車ごと、何処に消えてしまったのか、捜索は続きます。
警察の担当者ヴィック捜査官は、同じように高校生の息子を持っているらしく、親身になって捜査をしてくれ、励まし続けてくれていた。しかし、マーゴットの気配すらつかめないことにイラ付き始める。そんな時、湖からマーゴットが乗っていた車が見つかります。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、良く出来ていました。凄く面白かったです。映画は、すべてPCの画面の中だけで映し出されるんです。最初は、失踪事件かと思われるのですが、これは誘拐じゃないのかと疑われと、事件がどんどん変わって行きます。
PCの画面の上にあるカメラに写っている映像が、映画として大画面で流れるのですが、小さな画面の映像が、大画面で映し出されると、何となく、不思議な世界に入る様な気持ちになるんです。だって、見えている映像は、全て反対になっているでしょ。PCを操作している自分が映っている訳だから、世界が反対になっている訳です。
そんな世界の中で、娘の友人に連絡しまくるのですが、自分が思っていた娘とは違う娘の姿が見えてきて、自分が信じていた娘は、本当の自分の娘だったんだろうかと不安に陥っていきます。その上、彼女にとっては叔父にあたるデビットの弟とナイショで会っていたり、ドラッグを吸っていたりという姿も見えてきて、もう、何が何だか分からなくなって行くんです。
そこへ、同じ年代の息子を持つヴィック捜査官が表れ、親身になって相談に乗ってくれるように見えるのですが、所詮、他人ですし、警察の捜査は形式に乗っ取ったやり方なので、いつまで経っても、マーゴットは見つかりません。いやぁ、誰もが怪しくて、何処まで行っても、悪い予感しかしなくなって行ってしまうんです。
凄く面白くて、ハラハラドキドキするのですが、でも、これ、画面がPCという事が無ければ、普通の高校生失踪事件で、あのリーアム・ニーソンが”怒れるお父さん”を演じている「96時間」とそれほど変わっている訳では無いんです。でも、限られた画面の中で怯えたり、怒ったり、悲しんだりする父親の姿や、他人事のように対応するマーゴットの友人たちの姿、事務的な警察の姿が、同じ画面で映し出されて、それが、何ともイライラさせ、ドキドキさせるんですよ。本当に上手いなぁと思いました。
「スマホを落とした~」でも、画面上の映像がたくさん使われてはいますが、徹底的に画面上だけというのは素晴らしいアイデアだと思いました。これは、今までに無い面白さです。
私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。ちょっと地味目だけど、サスペンス映画としては、良く出来ていると思いました。ぜひ観るべき1作だと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
![]() |
96時間 ブルーレイコレクション(3枚組) [Blu-ray]
3,810円
Amazon |