東京国際映画祭2018 1作目は、ワールド・フォーカス「プロジェクト・グーテンベルグ」です。
偽造画家のレイがタイで逮捕され香港に護送されるが、高名な美術家ロアンによって保釈されるところから物語は始まる。舞台は1990年代のカナダへ。レイとユエンは貧しい画家同士、将来に希望を託すがなかなか認められず、暮らしは楽にならない。とうとうリーはこっそりと絵画の偽造に手を染めるが、ロアンに見つかりふたりの関係は悪化していく。レイは「画家」と名乗る男に腕を認められ、彼が運営する偽札組織で働くことになる。やがて米ドル紙幣の偽札発見テクノロジーの進化をあざ笑うように、彼の偽札造りは世界を席巻していくが…。
というお話です。
この作品、「インファナル・アフェア」シリーズの脚本家の監督作品であり、この脚本を書いた時、チョウ・ユンファさんに似た大物として”画家”を設定したそうです。で、主演をアーロン・ウォックさんにお願いした時、彼が、何でユンファさんに頼まないの?と聞いてきたので、彼は引退したし、連絡先が分からないと言ったら、アーロンさんが連絡してくれて、脚本を読んでくださって、出演になったそうです。そして、この作品で気を良くしたのか、チョウ・ユンファさん、引退を撤回したそうですよ。凄いでしょ。それくらい、面白い作品なんです。
物語の構成が素晴らしくて、とても面白く、大どんでん返しが何度も襲ってきます。まぁ、ラストの方で、大きくひっくり返るんだけど、実は、私、最初に警察署が爆破される場面が巻き戻って、爆破されないバージョンに塗り替えられていく部分があって、そこで違和感を感じ、その後、ある人のパスポートの名前を見て、これ、きっと大どんでん返しが来るだろうなぁ~と思っていたら、最期に来ましたっ!凄かったよ。
友達に話しを聞いたら、全然、気が付かなかったと言っていたので、構成が上手いので、気が付かない人の方が多いかもしれません。私は、「インファナル~」の監督と知っていたので、これ、何かあるだろうと疑っていたから感づいたのだと思います。
ユンファさん、気持ちよさそうに銃をぶっ放して暴れていました。久しぶりに気持ち良かったんじゃないかなぁ。凄いアクションでしたよ。ほとんどご自分でやられていて、吹替はほんの一部だけだったそうです。楽しかったなぁ。
アクション部分が盛り上がりますが、レイを挟んだラブストーリーも切なくて、心にグッとくるものでした。好きな人に振り向いてもらえないというのは辛いですよね。どんなに尽くしても、彼の目は他の人を見ていると思うと、自分は何なんだろうと思ってしまいます。そんな姿も、良く描かれていました。
レイは、気が弱そうな優しい男なのですが・・・。その姿が本当の姿なのか、それは、映画を観て確認してくださいね。彼の過去も凄いものがありました。うん、やっぱりこの映画、凄い面白いよ。
これ、日本公開は、まだ決まっていないのかしら。これは、ぜひ公開して欲しい作品ですね。私は、超!超!お薦めしたい作品です。素直に面白いアクション映画だと思います。もう一度、映画祭での上映があると思いますので、気になったら、ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
東京国際映画祭2018 「プロジェクト・グーテンベルグ」
https://2018.tiff-jp.net/ja/lineup/film/31WFA12
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