「ガンジスに還る」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
ある日、不思議な夢を見て自らの死期を悟った父ダヤは、ガンジス河の畔の聖地バラナシに行くと宣言する。家族の反対にも決意を曲げないダヤに、仕方なく仕事人間の息子ラジーヴが付き添うことに。安らかな死を求める人々が集う施設「解脱の家」にたどり着き、ダヤは残された時間を施設の仲間とともに心穏やかに過ごそうとするが、ラジーヴとは何かと衝突してしまう。しかし、雄大なガンジス河の流れが、次第に父子の関係を解きほぐしていく。
というお話です。
ある日、夢で自分の死期を悟った父親は、息子に死の準備をするために、ガンジスに行くと言います。仕事一辺倒だった息子ですが、そんな父親を旅立たせる訳にも行かず、仕事を抜けて父親のガンジス行きに同行します。ガンジス河のほとりには、死期を待つ人々が集まる「解脱の家」という場所があり、そこに泊まることにします。
毎日、ガンジスへの散歩と、同じようにガンジスに集まってきた人びとと交流をし、穏やかで楽しい、落ち着いた毎日をおくる生活を続けていきます。父親には死期は訪れず、「解脱の家」の宿泊期限が来てしまい、一緒に家に帰ろうと息子に言われますが、宿泊施設の管理者に話しをつけて、違う名前で登録をして、宿泊期限を延ばしてもらう事に成功します。いつまでも死には無縁のような日々を送る父親を見て、息子は仕事のために自宅へ帰ると言い始めるのですが・・・。
後は映画を見て下さいね。
インドの人々にとっては、母なる河ガンジス。最後はガンジスに還るという言い伝えを今も信じ、守っている姿を描いています。どんなに近代化され、生活が変わっても、これだけは変えられないと言う人々の姿には、考えさせられました。
日本にも、これだけは変えてはいけないものって沢山あったと思うんですけど、随分と壊されてしまいましたね。神社へのお参りの仕方だって今はほとんど覚えてないし、お祭りも、正月さえも、簡易的になっちゃって、寂しいものです。おせち料理も、全部謂れがあったはずなんですけどね。お盆やお彼岸などなど、日本古来の行事もたくさんあったのに、何だか、誰もが口に出さず、おかしな世の中です。
そんな、昔ながらの生活を通そうとする父親と、現代を生きている息子たちを描きながら、何が大切なのかという事をえがいいて、良い映画でした。眠くなりましたけどね。(笑)そうなんです、ずーっと穏やかな生活描いていて、観ていても眠くなっちゃうんですよ。
そうそう、毎日、ガンジス河に沐浴に行ったり、お祈りに行ったりするのですが、ガンジス河の水を飲んでいる横で、選択をしていたりするんです。何か、生活の何もかもが河で行われていて、本当に飲んでもお腹壊さないのかしらと心配になりました。日本人は、きっとお腹を壊すでしょうね。子供の頃から、あれに慣れている人でないと、無理だろうなぁ。
息子が仕事仕事で、親とも妻とも娘とも、あまりゆっくり話をしようとしないんです。その姿を見ていて、ちょっと、胸が痛くなりました。自分もそうだし、夫もそうだからです。夫婦でこんなに仕事優先だと、突然何かあったら、きっと後悔するんだろうなぁと考えちゃいました。家族との時間も大切にしないとね。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。でもね、きっと眠くなります。本当に穏やかで、何も起きないので、何が良いって、雰囲気が良い、家族との絆が良い、と言うだけなんです。あ、インドの風景も良いかな。でも、うとうとしながら観ても良い映画なんだと思います。寝て起きても、同じ事をしていますから。でもね、それでも、観る価値のある映画だと思いました。人の命は自然に帰るんです。それが描かれています。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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