「コーヒーが冷めないうちに」過去に戻れても何も変わらない。では何故過去に? | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「コーヒーが冷めないうちに」を観てきました。

 

ストーリーは、

時田数が、叔父で店主の時田流と一緒に切り盛りする小さな喫茶店“フニクリフニクラ“。その店には不思議な都市伝説があった。それは店内のある席に座ると、望み通りの時間に戻ることができるというもの。しかし、それを実現するためには面倒なルールがあった。

というお話です。

 

 

ある所にある小さな喫茶店「フニクリフニクラ」。時田数とその従弟の時田流が営んでいる。その店には不思議な伝説があり、ある席に座ると、戻りたいと思った過去に戻る事が出来るという。しかし、戻る為にはいくつかのルールがあり、それが守られないと大変なことになるらしい。

 

1.過去の戻って、どんな事をしても、現実は変わらない。
2.過去に戻っても、喫茶店を出る事は出来ない。
3.過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ。コーヒーが冷めないうちに飲み干さなければならない。
4.過去に戻れる席には先客がいる。席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ。
5.過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない人に会う事は出来ない。

 

そして、今日も過去に戻りたい人が現れる。

 

 

独身の清水二美子は幼馴染の賀田多五郎と喧嘩別れし、彼はアメリカに行ってしまった。何とか、五郎と最後にあった時間に戻りたいと思い、あの席に座り、コーヒーを飲む。現実は何も変わらないと判っていても、どうしても戻らずに居られなかったのだ。そして・・・。


毎日のように席に座って旅行ガイドの本を調べる高竹佳代。彼女は若年性アルツハイマーに侵され、夫の房木康徳も忘れてしまっていた。夫はそんな妻を優しく見守りっている。ある日、彼女が伝えたかった事があるらしいことを知り、夫は彼女が病に侵される前の時間に戻る事にする。そして・・・。

 

 

スナックを営む常連客の平井八絵子。妹が何度も訪ねてくるが隠れて会おうとしない。彼女は実家の旅館を捨てて都会に出てきた過去があり、妹が連れ戻しに来ていると思っていたのだ。ある日、妹が突然、交通事故で亡くなってしまう。妹の言葉を聞かずに別れてしまった事を悔やみ、あの席に座る事を決意する。そして・・・。

 

 

数は、常連客の大学生新谷亮介と惹かれあい、付き合い始めるが、母親に置いて行かれたという心の傷から、あと一歩踏み出せずにいた。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

うん、この映画、感動しました。4回感動とCMでは言っておりましたが、4回は感動しないかな。でも、やっぱり泣いてしまう場面がありました。分るんですよ、いくら何も変わらなくても、その時間に戻りたいという気持ちが。その気持ちが、じーんと染みてきて、涙が溢れてきちゃうんですよねぇ。

 

 

私は、特に、アルツハイマーの妻を持った男性が過去に行って妻に会う場面で、結構、大泣きしちゃいました。松重さんが上手いのよ。そして薬師丸さんの優しそうな笑顔が、たまらなく哀しくなっちゃって、耐えられませんでした。自分が愛する人を忘れると知った時、相手に何をしてあげたら良いんだろう。これから自分が相手の負担になると判っていても、自殺をしたらもっと苦しめるだろうし、どうしようもないですよね。夫は、どんなになろうとも一緒に居たいと思ってくれていて、それが分っているから、もっと判らなくなる自分が辛くなる。この二人の場面は、そんなに多くは無いのに、あまりにもお二人が上手いので、凄く気持ちが伝わってきて、大泣きしました。

 

妹と突然に別れることになったお話は、確かに可愛そうなんだけど、自業自得じゃんって思ってしまって、それほど共感は出来ませんでした。人って、いつ別れることになるか判らないんだから、言いたいことは言わないとね。黙ってたら、気持ちなんて伝わらないんです。ちゃんと言葉で伝えないと、と思いました。

 

 

コーヒーを淹れる時田数のお話も、結構、じーんと来る話で、これは、あまり書けないのですが、良いお話でした。彼女、小学生の頃に母親と別れることになってしまい、自分が置いて行かれたと思っているんです。そして、自分をずっと責めているんです。それがあって、子供の頃から、あまり人付き合いをせず、どーもよそよそしくて、他人行儀な性格になってしまっているんですね。だから、亮介と出会い、惹かれあって、付き合い始めるんだけど、イマイチ、マジで付き合ってんの?って感じに見えるのですが、数は、それでも精一杯、愛情を表現しているのだと思いました。表現の仕方を知らないんですよ。だけど、亮介と生きる事を決めて、段々と人間として女性として、成長して行くのかなという感じが良かったです。

 

有村さんもとっても良かったと思うけど、伊藤健太郎さん、上手いですねぇ。本当に最近の若手の俳優さんが上手くて、驚きます。ちょっとした表情や仕草が、あれっと思うほど、目に留まるんです。気持ちが込められていて、マジで引き込まれちゃいます。若手が伸びてくるので、中堅は大変だろうなぁ。でも、今回、松重さんと薬師丸さんの上手さは、段違いでした。この場面だけ観ていたいくらい良かった。私は、大好きです。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。優しくて、感動出来る作品だと思います。これ、好きな人と観に行くと良いと思います。デートに最適だよ。もちろん、家族、友達とでも良いけど、カップルにはお薦めです。子供には、まだ難しいかな。どなたが観ても、感動出来ると思いますので、ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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