「500ページの夢の束」の試写会に行ってきました。Fan's Voiceさんのご招待で一足早く観せていただいちゃいました。
ストーリーは、
自閉症のウェンディは「スター・トレック」が大好きで、自分なりの「スター・トレック」の脚本を書くことが趣味だった。ある日、「スター・トレック」の脚本コンテストが開かれることを知った彼女は、渾身の一作を書き上げる。しかし、郵送では締め切りに間に合わないことに気づき、愛犬ビートとともにハリウッドを目指して旅に出る。
というお話です。
自閉症のウェンディは、スター・トレックが大好き。今は、ベイ・エリアの自立支援ホームで暮らしている。両親はおらず姉のオードリーが居るのだが、姉は結婚して子供が生れたばかりで別々に暮らしている。
スター・トレックの脚本コンテストが開催されることになり、スター・トレックの知識に関しては誰にも負けないウェンディは、脚本を書いて応募しようと書き始める。
エンタープライズ号はある星に落ちて壊れてしまい、残ったのはスポックとカークだけ。カークは酷い怪我をしており、長くは持たないかもしれない。捨てて行けというカークに、決して見捨てないというスポック。しかし・・・。という脚本を書いていて、もう500ページにも達していた。
ある土曜日、姉のオードリーが訪ねてくるが、些細な事で言い合いになってしまい、姉は帰ってしまう。ショックを受けたウェンディは寝込んでしまう。次の朝、気が付いたウェンディは、スター・トレックの脚本が、郵送では締切に間に合わない事に気が付く。焦るがどうしようもないので、冷静になって考えたウェンディは、自分の手で届ければ良いのだという事に気が付き、ロサンゼルスのパラマウント・ピクチャーズまで一人で行くことを決意する。
お気に入りのリュックに脚本を入れて、こっそりとホームを抜け出したウェンディでしたが、何故か、犬のピートが付いて来てしまい、仕方なく連れて出発することになる。ロサンゼルスまでのバスのチケットを買い、バスへと乗り込むのだが、ピートがおしっこをしてしまい、動物厳禁のバスから途中で降ろされてしまう。
途方にくれるウェンディでしたが、前に進むしかないと歩き始める。支援ホームのスコッティは、ウェンディが居なくなったことに気が付き、失踪者として警察に届け、自分も探しに出かけようと息子を連れて車に乗り込みウェンディを追う事に。失踪の連絡を受けた姉のオードリーもロサンゼルスへ向かい始める。
スコッティは息子に「スターウォーズのカークって何者?」と聞くと、反抗期の息子はスター・ウォーズじゃなく、スター・トレックで、カークは船長だと細かく説明し始める。ギクシャクしていた親子の距離が縮まり、二人はウェンディを追って行く。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
自閉症でスター・トレックおたくのウェンディという女の子のお話です。彼女は、思ったほど酷い自閉症ではないようで、決めた事はその通りにやりたいという性格ですが、ある程度は自分を抑える事が出来るし、仕事もしっかり出来るし、物事の認識も通常なので、しっかりした脚本を書くのも、何の問題も無いようでした。なので、スター・トレックの脚本も、しっかり500枚も書いていたんです。
そんな彼女ですが、やっぱり一人で新しい事をするのは苦手なんですね。怖いんです。だけど、どうしても脚本を届けなければという思いから、一人で旅立つんです。凄いでしょ。スター・トレックへの思いが、彼女を一歩踏み出させるんです。エンタメとバカにする人もいるかもしれないけど、エンタメの力は凄いんです。一人の人間を自立させるんですから。
でも、世の中には、悪い人達も沢山いるし、彼女の障害を理解しない人もいて、お金やiPodを盗まれたり、何か買おうとすると騙されたりと、本当に酷い人間がいるんです。なんで弱い者から取り上げようとするのかしら。弱い者は護るべきでしょ。強い者を倒そうとするのは良い事だと思うけど、自分より弱い者を虐めようとするのは、卑怯者のやる事ですよね。マジでムカつきました。
そんな世の中でも、警察官で彼女の事を理解してくれる人もいました。ただ、捕まえようとする警察官の中で、彼女にクリンゴン語で話しかけてくれる警察官がいて、その人には心を開くんです。いやぁ、クリンゴン語を話せる警察官って粋よねぇ。カッコ良かったなぁ。観た目は普通なんだけど、その言葉を話した途端、すごいカッコいい人に見えちゃった。
支援ホームのスコッティは、沢山の障がい者の面倒を見ているのですが、自分の息子と上手く行ってないんです。話もしないし、学校もサボっていたりして、扱いに困っているのですが、このウェンディの脚本をきっかけに、親子の距離が縮まって行きます。大騒ぎしているんだけど、何となくイイ雰囲気になっていくんです。親子って、ただ注意をするだけじゃなくて、子供の話を聞いてやる事から始めないと、距離は縮まらないのかなと思いました。
ウェンディも、お姉さんとの関係も改善されて行くのですが、やっぱり、家族だって、簡単には上手く行かないよね。色々な事が合って、話し合いをして、お互いに理解をしていかないと、血の繋がりだけで何とかしようと思っても、無理ですよ。お互い、一人の人間なんですから。お互いを尊重し合わないとね。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。内容は、脚本を届けに行くウェンディのお話という単純明快な事なのですが、その中にある、それぞれの心の繋がりや問題、人の優しさなどが描かれていて、良いと思いました。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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