「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」映画なのに試合が前で行われている気持ちになりました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」の試写会に行ってきました。

 

ストーリーは、

端正なマスクと、コート上での冷静沈着なプレイから「氷の男」と呼ばれたビヨン・ボルグは、20歳でウィンブルドン選手権で初優勝し、4連覇の偉業を成し遂げた。絶対王者として君臨するボルグの前に現れたのが、宿敵ジョン・マッケンローだった。天才的な才能を持ちながらも、不利な判定には怒りをあらわにして審判に猛烈に噛み付いていくマッケンローは「悪童」と揶揄された。80年ウィンブルドン選手権決勝戦のコートで、そんな真逆の個性を持つ2人の天才が対峙する。

というお話です。

 

 

1980年、ウィンブルドン決勝戦で相対したビヨン・ボルグとジョン・マッケンロー。ボルグにとっては、歴史的記録であるウィンブルドン5連覇がかかっている試合であり、一方のマッケンローにとっては初めてのウィンブルドン決勝であり、どちらも負けられない試合だった。

 

ボルグは、スウェーデンのクラブで子供の頃からテニスを始め、頭角を現していたが、直ぐにキレて審判に暴言を吐き、コーチの言う事も聞かず、酷い問題児だった。その上、家が貧しかった為、テニスをするには相応しくないと言われ退会を迫られていたが、彼に目を付けた国のテニス代表監督のレナートが彼を拾い、根本から叩き直して、今のボルグを創り上げた。

 

 

今のボルグは、冷静でマシーンと言われるほど正確なショットを打つ、テニスの帝王と呼ばれていた。ウィンブルドンでは、に4連覇している。彼は、縁起を担ぐタイプで、ウィンブルドンへ来る時は、いつも同じ車、同じウェア、同じホテルで、ラケットは50本用意をし、タオルは2枚と、完璧な状態で入ってくるという。しかし、本人は、いつも不安を抱え、プレッシャーに押し潰されそうになりながら、ギリギリのところで勝利を勝ち取って来ていたのだ。

 

対するマッケンローは、公式試合であっても審判に不満をぶつけ、悪態をつき、下品な言葉も発する。そんな彼に観客はブーイングをし、テニスに相応しくないという。彼もボルグと同じように子供の頃から荒々しく、教育をしろと言われて来たのだが、彼には矯正してくれるコーチがおらず、荒々しいままでここまで勝ち上がってきたのだ。

 

 

24歳の帝王ボルグと20歳の新星マッケンロー。どちらも一歩も引けない試合であり、どうしても勝ちたい理由がそこにはあった。そして、ウィンブルドン決勝戦は幕を開ける事となる。後は、映画を観て下さいね。

 

この映画、凄かった。映画なのに、その場で試合が行われているような既視感に襲われ、つい応援したくなってしまうほど、迫力があって、驚くほど、実在の本人に似ていました。と言っても、私はあまり覚えていないのですが、両親がテニスをやっていた為、家でも良くテニスをTVで観ていて、分からないながらも観ていたので、ボルグとマッケンローという名前は知っていました。エンディングでご本人様の映像も出てくるので、俳優が超似ていたと言うことが良く分かりました。

 

 

ボルグさんは、とてもストイックで天才肌のプレイヤーかと思っていたら、段々と彼の過去が描かれて、マッケンロー顔負けの下品なクソガキなんですよ。今は、貴公子のようにスッとしているのに、こんな面倒くさい時代があったんだなぁという感じでした。なので、ボルグはマッケンローを見ていて、何となく昔の自分と一緒だと思って、好意を持ったのかなと思いました。

 

マッケンローは、3歳年上のボルグに憧れていて、いつか彼の場所へと思って、テニスを頑張っていたんです。弁護士の父親は彼を応援していて、忙しい中、いつも試合には駆け付けていて、そんな父の為にも、絶対に勝ちたいと思っていたようでした。

 

 

氷と炎として、全く正反対のように思われていた二人ですが、本当は、似た者同士だったからこそ、こんなに素晴らしい試合を行い、お互いに親友として年を重ねるようになれたのだと思いました。映画では、二人が親友になったという事は詳しくは描かれませんが、エンディングの前に、試合後の彼らの行方が字幕で出て、この二人が親友になったと言うことが書かれていました。

 

 

それにしても、ウィンブルドン5連覇って、トンデモナイ数字ですね。だって、錦織選手だって、ウィンブルドンの8強にさえなれないのに、それを、5回も優勝するなんて、天才と言うだけじゃなく、神が付いていたとしか思えません。素晴らしいです。でも、ボルグは、凄く縁起を担いでいて、ちょっと驚くほどでした。ラケットも50本、同じ物を同じようにガットを張って、試合前に全てのガットの強さを自分で確認し、完璧なものを使うという、凄い念の入れようでした。驚いたのは、飛行機で着いて、車に乗ったら、車がいつもと違うと言い出し、同じだと思うけどって言うと、シートの生地が違うって言うんです。ちょっと、キィ~!ってしそうでしょ。そんぐらい我慢しとけっ!て言いたいけど、ボルグ相手では言えませんよね。

 

 

この映画、あまりにも素晴らしくて、試合を観ながら、手に汗を握ってしまいました。本当に、撮り方が上手いです。映画自体も構成が素晴らしく、彼らが、お互いにどういう道を歩んできて、このウィンブルドンに立っているのかという事が分かり易く描かれていて、本当に良かったです。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。これは面白いです。最近、面白い映画が多いなぁ。困っちゃうけど、嬉しいですよね。この映画、テニスに興味が無い方でも、とても楽しめると思います。アスリートが必ず背負うことになるプレッシャーに、どう立ち向かうかという事も良く描いていて、心の強さと周りにいる人間の愛が、プレッシャーに立ち向かわせてくれるのかなと思いました。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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