「大和(カリフォルニア)」学生時代に大和近辺を根城にしていた私にはちょっと違和感がありました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「大和(カリフォルニア)」を観てきました。

 

ストーリーは、

厚木基地の住所はカリフォルニア州に属しているという都市伝説がまことしやかに囁かれている神奈川県大和市。十代のラッパー・長嶋サクラは米軍基地とともに発展をしてきたこの町で、日本人の母と兄、そして母の恋人で米兵のアビーに囲まれて暮らしている。アメリカのラッパーに憧れるサクラは、ラップの練習とケンカに明け暮れる毎日を送っていたが、そんなある日、カリフォルニアからアビーの娘レイがやってきた。レイとサクラは大好きな音楽の話をきっかけに徐々に距離を縮めていくが・・・。

というお話です。

 

 

厚木基地の近くに住む長嶋サクラは、母親と兄と暮していた。厚木基地は、神奈川県大和市と綾瀬市に属しているが、何故か”厚木基地”と呼ばれるようになった。この米軍基地は、カリフォルニア州の住所だという都市伝説があるが、定かでは無い。母の樹子は、米兵のアビーという恋人がおり、彼は、今は厚木基地から移動しているらしく、一緒に暮らしてはいない。サクラは、ラッパーに憧れていて、フリーターをしながら、一人、ラップの練習をしている。

 

ある日、アビーの連れ子であるレイがアメリカから遊びに来るという。レイは、日本人とアメリカ人のハーフで、アメリカに住んでいるのだ。母親は亡くなったらしい。樹子は仕事が忙しく、レイが来たら、日本を案内してあげて欲しいとサクラと兄の健三に頼む。

 

 

レイが家にやって来て、しばらく、一緒に暮らすという。健三は優しく迎え入れて、色々な話をするのだが、サクラはレイを受け入れられず、無視をしていた。レイはサクラの部屋に貼ってあるラッパーの写真を見て、ラッパーに憧れているのかと聞くのだが、相手にしない。しばらく一緒に居ると、何となく慣れてきて、レイはサクラにどこかに連れて行って欲しいと頼む。サクラは、自分がいつもふらふらしている大和の町を案内し、観光地に行かなくて良いのかと聞くと、サクラが暮らしている場所が見たいからと話す。段々と距離が縮まって行く二人だったが、ラップの話をしている内に言い合いになってしまい・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

私、大学の関係で、友人が大和市、綾瀬市、海老名市に多くて、この厚木基地なんて、庭のように横に見て、いつも友達の家に遊びに行っていたのですが、この映画で描かれている大和とは違うのよね。映画だから、それなりに、貧困層が多いように描いたり、暗いイメージを作ったりしていたのだと思いますが、大和は、もっと都会近郊の町という感じで明るいんですよ。ラッパーみたいのが公園で歌っているなんてありません。公園には、お年寄りと子供しかいないです。まして、喧嘩なんて、直ぐに大和警察が飛んできますよ。

 

米軍基地の音はもちろんうるさいです。でも、防音工事を国の補助でしてくれるから、防音サッシと空調が税金で賄われているので、快適な生活が送れる地域なんじゃないかと思います。今は、大きなマンションも建ったし、高級住宅地になりつつあると思います。小田急線と相鉄線が通っていて、田園都市線も近いし、東名高速道路のインターも直ぐだし、騒音さえ抑えられれば、ちまちま世田谷の小さなところに住むよりも、大和で大きなマンションや戸建に住む方が良いと思うけどなぁ。

 

 

とりあえず、話を戻しまして内容ですが、確かに日本人からすれば、あそこにマッカーサーが降り立ち、基地を作り、海軍道路をバンバン通してとやりたい放題したんだけど、日本は負けたんだから仕方ないんだよね。勝ったところが好き勝手やるのは当たり前で、日本だって、韓国や中国で同じ事をした訳だから、文句は言えないのよ。ま、戦後100年になったら、そろそろ、考えて貰っても良いと思うけど、でも、どこかに基地は必要だよね。防衛の要なんだから。日本に返還されたとしても、自衛隊の基地となるだろうと思います。そんなの容認するなぁ~という人もいるだろうけど、沖縄の人達の事を考えたら、そんな事言えないよ。

 

 

一つ、私が感じた事ですが、何でもっと純日本人の顔の女優さんを使わなかったのかしらと思いました。韓さんが悪い訳では無いですが、どうしても日本人の顔には見えなくて、アメリカに占領されている厚木基地、アメリカ人が家に入ってきた家族、アメリカ人が心に入ってきた主人公という、どこまでも侵入されて行く日本人という雰囲気が、どーも感じられずに困りました。もっと泥臭い日本人の女優さんを主役にしてくれていたら、その哀しさを感じたかも知れないのですが、何とも辛かったです。韓さんの演技が上手いだけに、勿体無いと思いました。

 

 

ラップに関しては、なんで大和にラップ?という感じでした。大和とラップって、イメージが全然合わないんですよ。大和というと、盆踊りとか演歌とか、たまにジャズという感じもありますが、ラップのイメージが全然ないのよねぇ。あの駅前に合わないでしょ。基地近くも、東名高速近くも、ラップに合うような場所が無いんです。何故、ラップなのかと思いましたが、相模原出身のラッパーの方が出演されていたようです。相模原にも合わないよなぁ。まぁ、相模原は座間ベースがあるから、そちらなら、何となく合うかも知れませんね。座間と厚木(大和)は、同じ基地でも、ちょっと違うんです。その雰囲気は、地元民しか解らないだろうなぁ。

 

それにしても、あまりにも良く遊んでいた場所が映っていて笑っちゃいました。ドンキに行ったなら、万葉の湯にも行って来ればよかったのに。最近は、車で友達の家に遊びに行く事もほとんど無くなったので、あの辺りも行かなくなり、ちょっと寂しいな。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。但し、単館系の映画が好きな方で、大和市にこだわりが無い方が良いかと思われます。きっと、私のように、大和市を知っている人間には、ちょっと違和感があり、反発する気持ちが出てしまいます。そして日本人だからこそ、基地を邪魔だと思いながら、基地と共存出来ているんです。これは純日本人でないと、解らないんじゃないかな。そんな事を理解しながら観て下さる方にお薦めいたします。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

大和(カリフォルニア)|映画情報のぴあ映画生活