「猫は抱くもの」可愛い猫を人間で演じるって、舞台では良いけど映画だとちょっと違和感がありました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「猫は抱くもの」を観てきました。

 

ストーリーは、

元アイドルで今はスーパーで働くアラサーの沙織は、自分が思い描く理想の姿になれず、投げやりな毎日を送っていた。そんな彼女が唯一心を開いているのが、こっそりと飼っているロシアンブルーの猫・良男だけだった。沙織の心に寄り添う良男は、自分は猫ではなく沙織の人間の恋人で、彼女を守れるのは自分しかいないと思い込んでしまう。

というお話です。

 

 

郊外スーパーのレジで働く沙織。元アイドルで、今はアラサーとなり、もやもやした生活を送っていた。既にスーパーの仕事にも慣れ、レジ打ちで表彰される程に。ある日、万引きした高校生の保護者を呼ぶと、絵の具に塗れた汚い男がやって来る。高校生の叔父らしいが、呆れてしまう沙織だった。

 

沙織は、スーパーの裏の倉庫でナイショで猫を飼っており、早く猫と一緒に住めるアパートを探して引っ越そうとしているのですが、なかなか上手くいきません。猫の名前は良男。ロシアンブルーの男の子です。良男は自分を人間だと思っていて、自分だけが沙織を助けてあげられると思っています。

 

 

スーパーで本社から来た営業に誘われ、何となく関係を持ってしまった沙織。自分の事を好きになってくれたのかと思っていたのですが、元アイドルの沙織という名前に引かれたようで、ショックを受けてしまいます。沙織は、アイドルに戻りたい訳では無いのですが、好きな仕事がしたいと思っているんです。でも、自分に自信が無く、今まで、どんなに努力しても報われなかった為に、きっとダメだろうと決めつけている所があるんです。

 

そんな沙織を見つめる良男は、自分だけが沙織を助けられると思っていて、ある日、倉庫の割れたガラスから外へ出てしまいます。色々彷徨った後、猫が集まっている集会場所に行き、みんなの話を聞きます。自分は人間だけど、みんなは猫なの?というと笑われてしまいます。でも、みんな優しくて、そんな良男をそのまま見つめてくれます。

 

 

居なくなった良男を探し回る沙織は、やはり猫を探している絵の具塗れの男・後藤保=ゴッホと再会します。イヤな奴だと思っていた彼と一緒に猫を探す内に段々と打ち解けて、一緒に飲みに行くことに。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

うーんと、内容は、そんなに無いんです。簡単な映画で、元アイドルの女性が、自分を見つけて、新しく歩き始めるまでのお話です。私、もっと猫とベッタリで、猫中心の話かと思ったら、猫関係の話は少なかったです。ほとんどが、主人公・沙織のお話で、彼女がゴッホと出会い、再会し、それぞれの中に溜まっていたドロドロしたものを吐き出して、新しい道へ進み出すんです。

 

 

この映画、不思議な感じで、まるで舞台のライブビューイングみたいな作りなんです。一つの場面が終わると、グルッと舞台が動いて、横から次の場面の舞台が入ってきて、俳優は、そちらに移って、演技をするんです。本当に舞台のようでした。

 

猫の良男ですが、うーん、これ人間にする必要あったのかなぁ。何かね、舞台なら、人間が演じるのも楽しそうだけど、映画なら、猫の映像で人間が声を充てるだけでも良かったんじゃないかと思ってしまいました。イマイチ、映画として、ウザいというか、面倒臭い感じがしてしまって、別に、普通にやれば良かったんじゃん?って思った私です。

 

 

猫たちも、草むらでふらふらして、話をしているだけなので、猫の映像でも良かったよね。一番、違和感があったのは、猫の映像が出て、それに重ねるように、猫を演じる人々が映るんですけど、服を着ているのよ。猫は服は着ないし、アクセサリーも付けず、靴も履きません。イメージと言われれば、分からないでも無いけど、さすがに、今回の映画では、違和感がありました。上手く、本当の猫と人間がリンクしてないので、そう思ったのかも知れません。ちょっと失敗だったような気がします。

 

 

この作品、舞台でやれば良かったんじゃないかな。そうすれば猫を人間でやっても違和感は無いし、気持ちも伝わったと思うけど、映画にしちゃったから、アンバランスになってしまったような気がしました。映画の中に舞台の様な感じで作ってはあったけど、それも上手くマッチングが出来ていなかったんですよ。全部を舞台的にやるならまだしも、時々、山登りのロケとかで外が出てきて、なんか、はぁ?って感じだったんです。

 

でも、内容は良い内容だったと思いますよ。お話は、良く分かったし、自分が認められない辛さは、良く表現出来ていたと思います。沢尻さん、今度、舞台をやられたら良いんじゃないかなぁ。彼女の演技、生の舞台でも観てみたいと思いました。彼女、本当に上手いので、大御所の舞台俳優さんたちとやりあってくださったら、良い舞台が作り上げられるんじゃないかと思いました。

 

 

私は、まぁ、お薦めしたいと思います。違和感はあったのですが、猫は可愛かったし、沢尻さんは上手かったし、良い所と悪い所をプラスマイナスすれば、良い方かなと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

猫は抱くもの|映画情報のぴあ映画生活

 

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